乙女高原メールマガジン 第10号・・2001. 2.24.
発行者:植原 彰 (乙女高原のある町・牧丘町在住)
Eメールアドレス mailto:xxxxxx@j-gate.net
乙女高原ファンクラブ otome@town.makioka.yamanashi.jp
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(((植原からのメッセージ)))
このメールマガジン,訂正につぐ訂正で,信用を失いそうなのですが,前号でお知らせした
第1回発起人会の開催日も訂正になってしまいました。なにせ,少ない人数で
やっているものですから…ご理解ください。よろしかったら,のぞいてみてください。
誤→2月27日(火) 牧丘町役場にて,午後7時半より。
正→3月14日(水) 牧丘町役場にて,午後7時より。(7時半ではありません)
また,前号で呼びかけました「乙女高原ファンクラブ設立にともなう賛同人」に多くの方が
手を挙げてくださり,本当にありがたいなあと思っています。一応,事務局の町役場に
連絡していただくことになっておりますが,どうも電子メールがうまく送れない
ようですので,植原のメールアドレスにご氏名と肩書または所属団体名をお知らせください。
賛同人名簿に加えさせていただきます。(乙女高原ファンクラブの立ち上げについて,
くわしくは乙女高原メールマガジンの第9号をお読みください)
今回は,第8号にもご登場いただき,乙女高原の保全について様々な示唆を与えてくださった
浪花 彰彦さんの再登場です。乙女高原で牛を放牧して草刈りをさせればいいというご意見です。
「この意見,よろしければメールマガジンで紹介していただけませんか。皆さんの感想も
お聞きしてみたいです」とのことです。ご感想がありましたら,植原のメールアドレス
まで送ってください。浪花さんに転送します。
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乙女高原で夏の間,林間放牧をしたら?!
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土地利用のことでまだすこし気になっていることがあるので聞いてください。
江戸時代までは採草地だったとのことでしたが、阿蘇の足立さんも書かれてますように、
採草地の管理というのは火入れと刈り取りが組み合わされる場合が多く、その結果
ススキなどのイネ科植物が優先する、割と単純な植生になるというのが私の持っていたイメージでした。
その草地のイメージが、レンゲツツジが咲いて、夏にはお花畑のようになるという
乙女高原のイメージと少し違っていたので、私は放牧が原因かとおもったのです。
採草をやめて自然の回復にまかせていただけなら、侵入してくる樹木はもっとも繁殖力
の強いカンバ類が中心になるのではないかと思います。現在の植生を決定したのは、
明治以降の開拓期の土地利用だと思うのですが、もしかして戦時中に軍馬の生産を
やっていたというようなことはなかったのでしょうか(調べてみますね−−植原)。
まあ、私も放牧説に固執するわけではありませんが、少しその辺が気になっています。
同じくレンゲツツジの多い三瓶山の場合とも比較して見ると面白いかも知れませんね。
ところで、歴史を振り返ってみて、地域で復活させるべき伝統文化がすでに失われている
ということであれば、新しい土地利用の方法をこれから作っていく必要がありそうですね。
そこで提案なのですが、火入れ・刈り取りはあまりにも人手がかかりますので、
「林間放牧」による省力管理などいかがでしょう? 私の元々の興味は、人手不足の
林業の現場で牛を草刈の道具として利用できないかというところからスタートしている
のですが、この場合大事なのは、いかにして畜産経営という観点から自由になるか
ということなんです。牛の放牧で利益を上げるためには、どうしても頭数を増やす
必要があり、そうすると過放牧による植生破壊、糞尿による水質汚染、冬の飼料の確保
など、頭の痛い問題が頻発し、かえって自然環境に悪影響を与えかねません。
ところが、牛を草刈の道具と割り切ってしまえば、経営上の大問題である牛の価格
下落は、かえって初期投資が安くなるという利点になります。極端な事をいえば、
5月ごろに廃牛寸前の安い牛を1頭だけ買ってきて、夏の間は草原の中に設定した
1haほどの区画に入れっぱなしで放牧しておくのであれば、管理の手間は400mほどの
電気牧柵の設置・維持と牛の飲み水の問題だけです。
秋になったら牛さんの働きに感謝する秋祭りでも開いて、その牛の丸焼きをファン
クラブの皆さんでおいしくいただく、ということにすれば冬の間の飼料を心配する
必要もありません。なんだったら、山羊や羊のような中型草食動物の方が、扱いが簡単
でいいかもいれませんね。
地域には牛飼いのプロもいらっしゃいますし、資金的にも十分実現可能な計画だと
おもうのですが、いかがでしょうか?
このような、従来の畜産経営とはすこし違った視点で牛を飼っている事例を紹介し
たHPがいくつかありましたので、参考にしてください。より詳しい情報を知りたい
場合は、検索エンジン「goo」で、「林間放牧」というキーワード検索をすれば
いろんな情報がありますよ。
この意見、よろしければメールマガジンで紹介していただけませんか。皆さんの
感想もお聞きしてみたいです。
「 森は自分自身を再生する力を持っている。
木を植えるのは、その力が働かないときの最後の手段である。」
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『乙女高原メールマガジン』とは? (再録)
植原 彰
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乙女高原は,わが町・牧丘町にある標高1700メートル・亜高山帯の草原です。
まわりは森なのに,ここだけは約3.4ヘクタールの広さの草原です。初夏のレンゲ
ツツジや夏のお花畑のような景観が有名です。
ぼくは,この乙女高原に魅せられ,20年間に渡って通い,自然観察を続けていま
す。今では自分にとってかけがえのない場所になってしまい,乙女高原の自然を守る
ために自分にできることは何でもやっておきたいと思っています。このメールマガジ
ンも,ぼくにとっては,乙女高原の自然を守るための一つの手段です。
このメールマガジンでは,ぼくの目を通しての季節ごとの乙女高原の様子や,ぼく
が知っている範囲での乙女高原に関する様々な取り組みについて紹介します。
お名前とメールアドレスを教えていただければ,希望者に無料で配信します。ま
た,ご迷惑でしたら,ご一報くだされば,配信を停止します。できましたら,お友達
等にも紹介してください。できるだけ多くの人に乙女高原のことを知ってもらいたい
し,乙女高原の自然を守っていくために多くの人からアドバイスをいただきたいと
考えています。
皆さんからのご感想,ご投稿を楽しみに待っています。
(((((バックナンバーのお知らせ)))))
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(この号は193人の読者にお届けしています)
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