□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□    乙女高原ファンクラブ 公認  乙女高原メールマガジン 第102号 2004.5.4. 発行者:植原 彰 (乙女高原のある町・牧丘町在住) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・   ▲▼ も く じ ▼▲ NEW! 0.【ニュースニュース】 NEW! 1.【情報公開】 乙女高原に風力発電?! NEW! 2.【観察報告】 5月2日の乙女高原 ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■   0.【ニュースニュース】 ●@なななんと,乙女高原に風力発電用の巨大な風車を作る計画があることが発覚し ました。正確にいうと,乙女高原に一番近い集落である柳平の東側の山の尾根です。 詳しくは「1」をお読みください。 ●Aホームページ担当の小林さんが「自然観察記」の最新版「カエルの卵シャーベッ ト!? 」をアップしてくださいました。ヤマアカガエルの産卵の様子を描いたもの です。 http://www.otomekougen.npo-jp.net/observ/0401/0401.htm ●B教育委員会の人に聞いたのですが,まだ,乙女高原グリーンロッジの夏の管理人 が決まっていないそうです。7,8,9月の3ヶ月間。原則としてこの3ヶ月の間(休 みはありますが)お願いしたいそうです。何人かで分割して管理してもいいのか?  都合がいい1ヶ月だけならなんとかなるが・・・・など,詳しいことは教育委員会に 聞いてください。電話番号は0553-35-3612。担当の大崎さんは乙女高原ファンクラブ の会員でもあります。 ●C5月9日(日),今年度の「乙女高原ボランティア第1弾」として,遊歩道づくりを します。古くなった杭を新しいのに取り替えたり,杭と杭をロープで結んだりしま す。どなたでも参加できます。ぜひ,おいでください。 ●D乙女高原ファンクラブの次回世話人会は,5月12日(水)午後7時半から,牧 丘町総合会館です。ファンクラブ会員であれば,どなたでも参加できますので,どう ぞ,おいでください。 ------------------------‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐     1.【情報公開】  ●乙女高原に風力発電?!●  4月の世話人会のおり,一人の男性が「ファンクラブの会議が始まる前に,ぜひ, 説明させていただきたい」と,資料を配布し,風力発電の風車を造る計画について説 明してくださいました。計画の概要は,以下のとおりです。   【牧丘町における風力発電事業構想】(資料による) ・事業主体:(株)日立エンジニアリングサービスと安藤建設(株) ・構想:柳平東側の尾根に5基の風力発電の風車を建設する ・風車の発電量:出力2000KWのものを5基=総出力1万kW。年間平均風速 6.5m/sと想定して,年間約22,000Mkwhの発電量 ・風車の大きさ:ローター(羽根)の直径71m,ハブ(羽根の回転軸)までの高さ地 上65m。 ・地域へのメリット:琴川ダム周辺整備事業の活用と調和,民有地での観光関連事業 (風車の見学も多い),固定資産税(17年間で概1億6千万円(初年度約2000 万円),事業税(17年間で概4千万円(法人税は約1億円) ・手順:@現地踏査→A地域住民の協力→B構想地の適応性確認→C風況測定→D具 体的な事業化に向けた作業→E事業会社設立→F建設(6ヶ月程度)   【植原による補足説明】 ・これは行政や市民団体による計画,あるいは第3セクターによる計画ではありませ ん。企業による事業です。2つの会社名を公開しましたが,建設が本決まりになった ら,2つの会社で事業会社を設立するんだそうです。 ・ローター直径71mということは,半径約35m。ハブまでの地上高65mですか ら,足し算すると高さ約100メートルになります。つまり,地上高100mという巨 大建造物が5つ,並ぶことになります。これは乙女高原を横断している高圧電線の鉄 塔の高さに匹敵します。完成すれば乙女高原からも威圧感をもった姿を見ることがで きるでしょう。 ・「手順」の中で,事業主は@からBはクリアできたと考えています。今後,1年間 かけてC風況測定をしていくことになるそうです。  風力発電というと,脱原発を目指している北欧で盛んに行われている発電方法で す。化石燃料を使いませんから(とはいえ,造るときや運搬するときには必ず使って しまうのですが・・・)クリーンエネルギーでもあります。地元にとっても町にとって もメリットはあると思います。また,企業にとっても,琴川に作られている水力発電 の電線が使えるので,まったくゼロから建設するよりずっとコストが少なくて済み, メリットが大きいのかもしれません。  とはいえ,(1)そもそも,その地域に風力発電施設が必要なのか? (2)そこ で本当に風力発電が成り立つのか?(風の強さは十分か? 風向きが不安定ではない か?),(3)自然にとってデメリットはないのか? (4)景観にマイナスに働か ないか?,(5)地域の人たちに災害等の心配はないのか(尾根につくることにより 土砂災害が起こりやすいとか,風車が倒壊したら? 冬の厳しさは大丈夫か?)・・・ など,心配な面も多々あるので,慎重な検討が必要だと思います。  (3)については,北海道苫前町では天然記念物のオジロワシが風車にあたって死 んだことが新聞報道されています(毎日,3月16日)。乙女のエリアにもノスリなど の猛禽がいますし,つい先日,ダム建設現場のちょっと上流を猛禽が飛んでいるのを 見ています。  (4)については3月下旬に植原は山形へ行ってきましたが,庄内平野にどーんと 風力発電の風車が10基以上もある景観をみて,「すばらしい」というよりなにか異 様な感じがしました。本当にこれが観光資源になるのでしょうか?  いずれにしても,ぼく(ら)は風力発電について知らなすぎます。どこでどんな事 業が展開されていて,どんな効果を生み出し,どんな問題が起きているのか? も し,ご存知の方がありましたら,ぜひ,教えてください。 ------------------------‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐     2.【観察報告】  ●5月2日の乙女高原●  ゴールデンウィーク二日目に乙女高原へ行きました。  杣口林道を登りました。途中,ヤマブキやモミジイチゴ,ミツバツツジがきれいに 咲いていました。車を止め,写真を撮っていると,オオルリやコルリ,ウグイスや ジュウイチ,ミソサザイといった野鳥たちのコーラスで大気があふれていることに気 づきます。  草原には午前8時半ころ着きました。とにかく寒い。手はかじかみ,ほっぺたは 凍ったようになってしまいました。森のコースを登り,そのままブナの森へ。ウラジ ロモミの若木の多くがシカにかじられていました。マメザクラの下向きのつぼみがふ くらんできていました。まるで四畳半の部屋に下がっている裸電球みたいな感じで す。コガラ,ヒガラ,ヤマガラ,ゴジュウカラ,コゲラ,カケス,アカゲラなど,と にかく鳥たちがとてもせわしそうでした。お,遠くから「ポーアーオー」というアオ バトの独特な声が聞こえてきました。  森の中で花を咲かせ始めているのが桜の仲間のタカネザクラ。乙女で一番早く咲き 始めるサクラです。学校の校庭によく植えられているソメイヨシノくらい大きくは (高さが)なりますが,幹はそれほど太くなりません。すっくと立っている感じだ し,また,幹が何本も出てきて,株立ちのような感じになります。花を咲かせると同 時に葉も出します。その若葉が赤っぽくて,それもまた見事です。花はピンクが強 く,下向きです。ソメイヨシノほど大きくありません。  ぼくはしばらく,木の下に立って,木を見上げていました。そのうち「ブーッ」と いう懐かしい羽音が降りてきました。マルハナバチに違いありません。音のしたほう を注意深く探すと・・・いましたいました。双眼鏡で見てみると,全身が真っ黒でお尻 がだいだい色。コマルハナバチに違いありません。でも,ぼくが知っているコマルハ ナバチより一回りも二回りも大きそうです。女王蜂です。コーちゃんは忙しそうに花 から花へと飛び移っています。時々,ふっと視界から消えてなくなるのは,花からの 離陸を失敗して急激に落下してしまうからです。ずっと観察していたら,そのタカネ ザクラに3頭のコマルハナバチ女王がきて,蜜を吸って行きました。  高いところの花ばかりを訪れていたので写真に撮ることはできませんでしたが,手 近な花を観察したら,しっかりコーちゃんの爪あとがついていました。  草原のてっぺんから,先日登った大烏を確認しました。「がけに生えている木の大 きさといい,形といい,あそこに違いない!」と雛岩から身を乗り出して景色を見て いた場所まで特定できました。大烏の尾根がちょうど馬の鞍のようにくぼんだところ があり,そこに乾徳山の山頂がのぞいていました。雛岩の上は樹林帯ですが,乾徳山 頂は岩ばかりなので,それと認識できます。  草原に咲いている草花はキジムシロだけでした。湿地の斜面にはアケボノスミレが 咲いていましたが。 あと,駐車場近くの砂利と,ロッジの入り口ではセイヨウタンポポがたくさん咲いて いました。  人出が多くてびっくりしました。ひっきりなしに車やバイクが林道を走ります。 ロッジも成城大学の山小屋も開いていました。ロッジや下の駐車場ではバーベキュー をするグループも見受けられました。また,見るからに山菜取りにきているおじさん やおばさんの姿もたくさん見られました。  いよいよ本格的な乙女のシーズンです。 -------------------------------------------   【乙女高原ファンクラブ事務局】 植原 彰(方) 〒404-0013 牧丘町窪平1110-3 電話とファックス 0553(35)3682 ご意見/ご感想/情報はこちらに・・・ mailto:xxxxxx@j-gate.net バックナンバーをご覧になりたかったら・・・・ http://www.otomekougen.npo-jp.net/mail_mag/ 乙女高原.ファンクラブのホームページは・・・・・ http://www.otomekougen.npo-jp.net/ 「ウエちゃんの乙女高原自然観察記」は・・・ http://www.otomekougen.npo-jp.net/observ/observ_top.htm ※この号は,398人にBCCでお送りしています。「乙女高原メールマガジン」は 希望する方に無料で配信しています。まわりにご希望の方がいらっしゃいましたら, アドレスとお名前を「返信」してくだされば,メール配信のリストに加えます。  お互いに顔の見えるような関係の中でメール配信したいので,あえて自動配信の メールマガジン用ホームページ等は利用しておりません。  なお,ウイルスが心配ですので毎週ウイルスソフトのアップデートを行っていま す。 以上。