□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□    乙女高原ファンクラブ 公認  乙女高原メールマガジン 第105号 2004.5.28. 発行者:植原 彰 (乙女高原のある町・牧丘町在住) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・   ▲▼ も く じ ▼▲ NEW! 0.【ニュースニュース】 NEW! 1.【活動報告】 乙女高原案内人養成講座第2日目 5月23日     2.【参加者募集】 イタドリ刈り・・6月12日(土)午後3時から NEW! 3.【参加者募集】 乙女高原マルハナバチ調べ隊2004 ●■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■   0.【ニュースニュース】 ●@牧丘から乙女高原に行くルートのうち,焼山林道(塩平−焼山峠)が工事のため閉 鎖されています。必ず杣口林道(杣口−柳平)を経由して,乙女高原までおいでくださ い。工事は8月10日までの予定です。 ●A6月5日(土),「牧丘町郷土館館長/古明地登吉さんと巡る牧丘の自然遺産・歴 史遺産の旅」を行います。イベントではなく,あくまで「友だち同士が誘い合わせて 行く」という感じです。参加希望の方は,植原までメールをください。集合場所・時 刻など詳しい情報をお知らせします。以前,「行きます!」と意思表示した方も,ご 面倒でももう一度,メールください。 ●Bいよいよ乙女高原ではレンゲツツジが咲き始めました。きれいですよ。草花では サクラスミレ,キジムシロ,ミツバツチグリ,シロバナノヘビイチゴが満開。木の花 ではレンゲツツジのほかに,ミヤマザクラ,ヤマナシ,ズミが咲き始めています。い よいよ「乙女の季節」がやってきました! ●Cわたくしごとですが,小学館から出ている「BE−PAL」というアウトドア雑 誌の次月号に載ることになりました。本屋さんでこの雑誌を見かけたら,ウエハラの ページを探してみてください。 ●D乙女高原ファンクラブの次回世話人会は,6月2日(水)午後7時半から,牧丘 町総合会館です。ファンクラブ会員であれば,どなたでも参加できます。どうぞ,お いでください。 ●E今年もマルハナバチの調査を行います(詳しくは「3.」を)。そこで,「ウエ ちゃんの自然観察記」ホームページの中から,マルハナバチ関連ページをピックアッ プしてみました。 ・アヤメの花のどこに虫が来る http://www.otomekougen.npo-jp.net/observ/0202/0202.htm ・マルハナバチを見分けよう http://www.otomekougen.npo-jp.net/observ/0207/0207.htm ・夏休み自由研究「マルハナバチ」 http://www.otomekougen.npo-jp.net/observ/0208/0208.htm ・レンゲツツジとマルハナバチ http://www.otomekougen.npo-jp.net/observ/0304/0304.htm ------------------------‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐     1.【活動報告】  ●乙女高原案内人養成講座第2日目 5月23日●  内容的にはすごく充実した1日だったと思いますが,事務的には反省点ばかりの1日 でした。  まず,反省点から。  第一に,焼山林道(塩平−焼山峠間)が道路工事のため閉鎖されているという情報 がきちんと参加者に伝わっておらず,途中から引き返した人や迷子になってしまった 人が続出したこと。  乙女高原ファンクラブの会報といっしょに入れたちらしには通行止めの情報が載っ ていたので大丈夫だろうと思ってしまったのが,そもそもの間違いでした。念のた め,メールアドレスをお持ちの方にはメールを入れておいたのですが・・・。せっか く講座を受講する意欲をお持ちの方々に,本当にご迷惑をおかけしてしまい,申し訳 なく思っています。  第二に,朝,出かけるときに,受け付けで使う名簿や配布資料の入ったダンボール 箱を一箱そっくり忘れてしまったこと。スタッフの坂田さんがぼくの代わりに取りに 行ってくださったので,実質的には困りませんでしたが,事務局としてどうしても荷 物が多くなってしまうので,忘れ物も出てくるなあと思いました。  第三に,スタッフとしての自覚です。野外実習の最中,スタッフがいつのまにか受 講者に化けてしまい,受講者より先に観察し始めていたのであわてて注意したのです が,そんなことではありません。  イベント・スタッフの責任者は,イベント終了後,一番最後に会場を後にするのが 常識です。ところが,この日に限って,教育委員会にロッジの鍵を返さなければなら なかったので,ぼくは先に下ってしまったのです。そうしたら,後日,参加された方 が林道で車のトラブルに巻き込まれたことを知り,「しまった!」と後悔しました。  ●講義・・・自然の保護  担当は植原でした。話の概略は以下のとおりなのですが,どなたかコメントを書い てくださいませんか? 自分で書くのはどうも抵抗があります。よろしくお願いしま す。 ・なぜ,案内人養成講座で「自然の保護」なのか?・・・乙女高原ファンクラブの目 的が「乙女高原の自然を守る」なので。 ・なぜ,植原が講師を勤めるのか?・・・(財)日本自然保護協会の自然観察指導員 講習会の講師をしているから。 ・なぜ,自然保護なのか? → 環境倫理(世代間倫理,世代内倫理,生物間倫理) ・自然の何を守るのか? → @生態系(生産者,消費者,分解者),A生物の多様 性(遺伝子の多様性,種の多様性,生態系の多様性),B人と自然とのイイ関係 ・どのようにして自然を守るのか? → 保存型の自然保護,保全型の自然保護,復 元型の自然保護 ・乙女高原での「自然を守る」はどのようになっているのか?  ●野外実習・・・乙女高原の動物  講師に都留文科大学の北垣憲仁さんをお願いしました。実習の一部をライブで再現 しますと・・・  ロッジ前から草原の遊歩道に入り,右側の道を進むと,すぐに林の中に入り,林の 中の広場のような場所に出ます。そこでさっそく・・・  「皆さんの足元に,動物たちの痕跡がいっぱい落ちているんですよ。ほら,ここに も。あそこにも」  たくさん見つかったものは,皮がめくれたり,割れ目が入っているどんぐりでし た。  「普通の森では,こんなことは絶対に起こらないんですよ! これは乙女高原なら ではの現象です」  「・・・・?」  北垣さんによると,これは森に住んでいるネズミの食べた痕跡なんだそうです。動 物が「食べる」時はとても無防備になるので,それだけ食べる場所には神経を使いま す。ネズミの場合は開けた場所では絶対に食事をしないのだそうです。土の穴の中と か,木の洞とか,木の根元の軒のようになっているところとか。そういった狭い空間 があると安心して食事をするんだそうです(それを逆手にとって,透明なプラスチッ クで水槽のような入れ物を作って,中に餌となるものをいれておくと,その中で安心 して食事をしてくれるので,ネズミの様子が難なく観察できるのだそうです)。  ・・・となると,森の中のこの広場(開けた地面)にたくさんのドングリの食べ跡 が残っているのは,とても不自然なことです。  「どうして,こんなにたくさんの食べ跡が落っこちていると思います?」  北垣さんに質問され,皆さん,困ってしまいました。  「天敵がいないから?」  「えー,乙女高原にはキツネもいるし,フクロウもいますよ」  「でも,森の中には入ってこないんじゃない?」  「木の上の方で食事をして,食べかすを下に落としたとか」  「それは考えられません」  「ヒントを言います。ここにたくさん落ちているのはドングリですよね。というこ とは,ネズミがこれらを食べた季節はいつ?」  「秋?」  「・・・秋から冬」  「ということは? ・・・冬になると,ここはどんな景色になります?」  「・・・・!!!!! そうか,雪だ!! ここは雪の下になるんだ!」  一挙に疑問が氷解しました。乙女高原は冬になると1メートルくらい雪が積もりま す。ネズミたちは雪の下で食事ができます。雪の下に狭い空間がちゃんとあってそこ で食事をしていたのですが,その狭い空間が雪解けとともに消滅してしまい,あとに は,そこらじゅうに散らかったドングリの食べかすだけが残った・・・というのが北 垣さんの観「察」したシナリオです。  ●野外実習・・・乙女高原の地形地質  講師に身延高校の時田 恵さんをお願いしました。時田さんの実習は「土や石を観 察するときの視点」に重点をおいたものでした。つまり,「どんな土であっても,こ んなふうに観察するといいよ」という観察の仕方を示してくれたのです。これならす ぐに応用できる!と思いました。  実習の始まりは,なんとロッジの駐車場。「ここの土を観察しましょう」と, リュックから小型のシャベル(移植ごて)を出し,少し掘って,ちょっとずつ小さな プラスチックのお皿に分けて,参加者に配ってくれました。  「手触りはどうですか? においは?」 五感を使って観察します。  「色については,これで調べましょう」と色見本を出してくれました。土と見比べ て一番近い色を探すのです。茶色(系)といっても,20以上あるのですから,そこ から一番近い色を探すのは結構たいへんでした。  次の地点は,ロッジから草原の遊歩道に入ったすぐのところ。たぶん50歩も歩い ていません。「自然観察はどこでもできる」をあらわしてくれています。  ここでも同じようにシャベルで掘って,手触りやにおいや色を確認しました。草の 根が張っているので,シャベルで掘るのが大変だったそうです。  おもしろかったのは,ここで地面をたたいたこと。「土の観察なんだから,さすが に五感の中でも聴覚だけは出てこないだろう」という大方の予想を裏切ってしまいま した。  雨が降っていなかったら,たぶんみんなに手でたたくように指示したと思うのです が,さかずに雨の中だったので,足で踏んでみました。パンと踏むと,返ってくる感 じです。ポクポクといった音も聞こえるような気がします。  「黒くてポクポクと音がするので,この土の名前は黒(くろ)ボク土(ど)と言い ます」 ウソのようなホントの話なんだそうです。  もちろん,以上のエピソードのほかにも,たくさんたくさん,楽しい観察をしまし た。面白かったですよー。  次回の案内人養成講座はいよいよ最終回。スタッフに立候補すれば,受講生でなく ても,講義や実習が受けられます。ぜひ,立候補して(ウエハラまでメールをくださ い)おいでください。6月6日(日)です。 -------------------------------------------    2.【参加者募集】 ●イタドリ刈り・・・6月12日(土)●      乙女の草原の中にはイタドリばかりが元気がよくて,他の植物がほとんど姿を消し てしまったところがあります。  イタドリは秋の終わりにたくさんの種子を散布します。しかも,根茎に栄養を蓄え ておき,春先,ほかの植物が大きくなる前にいち早く背を伸ばし,まるで他の植物の 上に傘を開いたように葉を広げてしまいます。つまり,繁殖力が強く,かつ,ほかの 植物を抑えて成長してしまうということです。この5年間,イタドリだけしか見られ ない面積が確実に増しており,このまま放っておくと,乙女高原はイタドリだらけに なってしまうのではないかと危惧しています。  イタドリを根絶やしにするつもりはありませんが,勢力を弱めることはできないか と,一昨年・昨年とイタドリの刈り取り実験をしてみました。  その結果,年に一度イタドリが急激に成長するころイタドリだけを選択的に刈り取 れば,草原へのダメージを小さくしながら,イタドリの勢力を弱められることがわか りました。それが今回の作業です。  なお,作業後の草原の様子についての継続観察をしっかり行い,作業が本当に草原 のためになっているかどうかも検証します。 ■主 催:牧丘町,山梨県,乙女高原ファンクラブ ■日 時:6月12日(土) 午後3:00〜4:00の予定      集合は乙女高原グリーンロッジ(電話0553−35−3866)      少雨決行。荒天の場合は翌13日(日)同時刻に延期します ■持ち物と服装:軍手とかま(ある方のみ)。作業のできる服装。 ■作業内容:イタドリが優占している場所で,イタドリだけを刈り取る。 ■その他:焼山林道(塩平−焼山峠)が工事のため閉鎖されています。杣口林道(杣口 −柳平)を経由して,乙女高原までおいでください。 ■問い合わせ/申し込み: 【乙女高原ファンクラブ事務局】 -------------------------------------------    3.【参加者募集】 ●乙女高原マルハナバチ調べ隊2004●   乙女高原の人気もの。ずんぐりむっくりで毛むくじゃら。ハチといっても,とっても おっとりしているマルハナバチの調査をお手伝いください。 ■どうしてマルハナバチの調査をするの?  乙女高原に咲く多くの花が種をつけて子孫を増やすのには,マルハナバチは無くて はならない存在だからです。 マルハナバチは,巣の中のそれぞれのハチが季節ごとに担当する花の種類を決めて, その種類の花ばかりを次々と訪れます。これは花粉を運んでもらいたい花たちにとっ て好都合。筒型の花の奥に蜜があったり,下向きに花を咲かせたりして,マルハナバ チだけに来てもらい,他の虫に蜜や花粉を取られないような工夫をしている花が数多 くあります。 ■どうして乙女高原で調査をするの?  乙女高原は,他の同じような環境の場所と比較すると,マルハナバチの種類が多い のだそうです。それだけ乙女高原ではマルハナバチとお花たちとの関係が深いので しょう。 ■どんな調査をするの?  草原の中の遊歩道をゆっくり歩きながら,見られたマルハナバチの種類や,ハチが 何をしていたかを記録します。この方法で年に何回か調査し,季節変化を調べます。 【調査内容】 ○調査日:6月27日(日)…女王バチが飛んでいる姿が見られるかも。      8月 8日(日)…働きバチがたくさん見られる。      9月12日(日)…オスバチ(超レアもん)が見られるかも。 ○午前10時から昼食をはさんで午後2時ころまでを予定  集合は乙女高原グリーンロッジ。雨の場合は中止します。 ○ボランティアの調査隊員・・・募集定員は20人  小学校4年生以上。ただし,それより小さいお子さん連れの隊員も認めます。 ○日当・交通費は支給されませんが,ファンクラブから保険加入の費用を出します。 ○持ち物は筆記用具,弁当,ぼうし,飲み物,防寒具。(もっている方は)うで時計,双眼 鏡。 ■その他:焼山林道(塩平−焼山峠)が工事のため閉鎖されています。杣口林道(杣口 −柳平)を経由して,乙女高原までおいでください。 ■問い合わせ・申し込みは・・・乙女高原ファンクラブ事務局 -------------------------------------------   【乙女高原ファンクラブ事務局】 植原 彰(方) 〒404-0013 牧丘町窪平1110-3       電話とファックス 0553(35)3682 ご意見/ご感想/情報はこちらに・・・ mailto:xxxxxx@j-gate.net バックナンバーをご覧になりたかったら・・・・ http://www.otomekougen.npo-jp.net/mail_mag/ 乙女高原.ファンクラブのホームページは・・・・・ http://www.otomekougen.npo-jp.net/ 「ウエちゃんの乙女高原自然観察記」は・・・ http://www.otomekougen.npo-jp.net/observ/observ_top.htm ※この号は,408人にBCCでお送りしています。「乙女高原メールマガジン」は 希望する方に無料で配信しています。まわりにご希望の方がいらっしゃいましたら, アドレスとお名前を「返信」してくだされば,メール配信のリストに加えます。  お互いに顔の見えるような関係の中でメール配信したいので,あえて自動配信の メールマガジン用ホームページ等は利用しておりません。  なお,ウイルスが心配ですので週に最低1回はウイルスソフトのアップデートを 行っています。 以上。