□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□    乙女高原ファンクラブ 公認  乙女高原メールマガジン 第140号 2005.6.8. 発行者:植原 彰 (乙女高原のある山梨市牧丘町在住) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・   ▲▼ も く じ ▼▲ NEW! 0.【ニュースニュース】 NEW! 1.【活動報告】乙女高原案内人養成講座2005 第三日目 NEW! 2.【マルハナバチのトリビア】ハリーポッターにも出演!     3.【参加者募集】イタドリ刈り・・・6月11日     4.【参加者募集】マルハナバチ調べ隊2005 ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■   0.【ニュースニュース】 ●@いよいよ乙女高原のレンゲツツジが咲き始めました。場所によってつぼみの膨ら み具合が違います。最も日当たりのよさそうな「草原のコース」遊歩道のてっぺんあ たりでは咲き始めていました。今週末あたりが見頃になるのではないでしょうか。  よくスズランと間違えられるアマドコロや黄色い花のキンポウゲ,森の下ではマイ ヅルソウや幽霊のようなギンリョウソウが咲き始めています。 ●A山梨日日新聞社発行のグラビア月刊誌「ザやまなし」(銀行とか行くと,週刊誌 とともにソファによく置いてある雑誌)の6月号で,見開き2ページにわたって乙女 高原案内人の記事が出ています。ぜひ見てください。 ●B「乙女高原案内人養成講座2005」の最終回が無事終了。新たな仲間を迎え,案内 人の活動がまたバージョンアップすることでしょう。それにしても,今年の講座の特 徴は,なんといっても「受講生と同じくらいの人数の先輩案内人スタッフ」でした。 これこそが乙女高原の一番の財産だと思います。→1 ●C久しぶりの「マルハナバチのトリビア」は,世界のベストセラー「ハリ−・ポッ ター」がらみの話題です。なんと,ハリー・ポッターのお話にもマルハナバチが出て きます。しかも,毎巻!→2 ●D(再録)今年も猛威をふるうイタドリの個体数を管理するため,イタドリ刈りを 実施します。6月11日(土)午後3時から1時間の予定です。かまを持って,お集まり ください。→3 ●E(再録)次回世話人会は6月15日(水),午後7時半から,山梨市牧丘町総合会館 (文化ホールや花かげの湯の東下)2階の会議室。どなたでも参加できます。ぜひ, のぞいてみてください。 ●F林道の冬季閉鎖が解除になりました。とはいえ,焼山林道のほうは基本的に平日 の昼間は工事のため通行止めです。ご注意を(日曜日と祝日は通れます。土曜日は閉 鎖です)。 ------------------------‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐     1.【活動報告】   ●乙女高原案内人養成講座2005 第三日目●・・・6月5日(日)  乙女高原案内人養成講座2005の最終日は,3年前に始まった乙女高原案内人養成計 画全体の最終回でもあります。この養成講座のおかげで,自分自身がすごい勉強に なったな(自然のことも,催しの企画の仕方も,組織運営も),たくさんの人とのス テキな出会いと交流のきっかけになってくれたな,そして,もちろん,乙女高原の自 然を守るための強い力を得ることができたなあ・・・なんて,いろんな感傷にふけり ながら前日,夜遅くまでかかって準備をしました。  そして迎えた当日。他に用事があったり体調を壊したりで参加できないスタッフが いるかと思うと,久しぶりに乙女の活動に顔を出してくれたスタッフがいたり。そん な支えあいが自然に成り立っているところが乙女高原案内人です。今回も14人もの スタッフが参加してくださいました。  天気予報では雨の確立がかなり高く,たしかに野外実習中にポツポツくることも あったのですが,かさをさす必要はなく,反対に薄日が差すことも多い1日でした。 ●講義:乙女高原の歴史(講師:古屋利雄さん)  乙女高原で活動されている人の中には「ああ,自分も年をとったら,こんなふうに なれたらいいなあ」と思える人がとても多いのですが,さしずめ古屋さんはその筆頭 と言っていいでしょう。  ぼくは2003,2004,2005と3回,古屋さんのお話を聞いてきました が,毎回毎回,話の内容を大進化させていることをひしひしと感じます。初めの年 (おととし)の講義なんて40分か50分くらいで終わってしまったのに,今年なん て用意された話題を全部話すことができないくらいでした。しかも,それでも「時間 がなくて,今日は触れられません」といいながら時間ぴったりで終わらせるのですか ら,すごいなあと思いました。手元を見ると,メモがびっしり書き込まれたレポート 用紙が10枚以上。よほどしっかり準備をされてきたのでしょうね。  江戸時代の山林は「御巣鷹山」か「御林山」か寺社林か入会山かのどれかで,この うち,入会山は住民の生活に直結した大切な山だった。  ところが,明治になって,税金収入を増やすために入会山も政府(天皇)の直轄地 になってしまい,怒った住民たちが乱伐,盗討,火付けを繰り返し,山がたいへん荒 れてしまった。山火事の景色はそれは美しく,子守唄にもなった。そんな山が荒れた 時代が30年も続いた。  明治40年43年に大水害があった。43年の水害では2・3日,雨が降り続き,死者 422人,被害家屋12000戸,被害額1300万円となった。当時の山梨県の歳出 額が118万円だったので,県の歳出の10倍の被害だったわけだ。  大雨が大水害をもたらした原因は山が荒れたからで,この水害をきっかけに,政府 は皇室財産である山林を県に「下賜」し,住民に組合を作らせて,それを管理させる ようになった。県有林(恩賜県有財産)の始まりである。 ・・・というような山の歴史,山での人の生活,乙女が採草地だったころの話,乙女 のスキー場開設のこと・・・など,乙女高原の歴史をいろいろ話してくださいまし た。  そうそう。天皇が来て木を植える「植樹際」ですが,第1回目は山梨県で行われた そうです(甲府市の山宮)。これも県有林の面積が北海道に次ぐ面積の山梨ならでは のことです。  いつか,古屋さんのお話をじっくり聞く機会を作ってみたいと思います。 ●実習:インタープリテーション体験(講師:植原)  本当は奥山さんが講師のはずでしたが,体調を崩され,急遽,植原が代役となりま した。  A班は森の中で「音いくつ」という活動を行いました。目をつぶって両手をパーに し,一種類音が聞こえてきたら指を一本折る,全部の指が折れたら静かに座って待つ ・・・という,耳(聴覚)に集中する活動です。終わったあと,みんなで分かち合い をしましたが,鳥の声(何種類も),人の声,こずえを渡る風の音,虫の羽音など, いろんな音が聞こえていました。 B班は草原の入り口,ゲレンデを見渡せる場所で「風景描写ゲーム」をしました。こ れは1日目にやったのと同じ活動です。一生懸命に風景を見ているうちに「あの木が 白っぽいのは何? 花でも咲いているの?」といったいろいろな気づきがあり,近づ きたくなりました。  林の中では,大きな手鏡を使った活動をしました。自然観察するとき,鏡はとても 便利やツールです。下向きに咲いている花や葉の裏側をそっとのぞき見することがで きますし,太陽の光を反射させれば,手の届かない場所でも指し示すことができま す。  それから・・・鏡面を上に水平にし,目のすぐ下にもってくると,木々が葉を広げ ている様子を「見下ろす」ことができます。これだけでも視点が変わって面白いので すが,そのまま歩くと,なんだか森の空間を空中散歩しているような不思議な気分に なれます。モモンガもこんな風景を見ながら生活しているのでしょうか。公園でもど こでもできるので,ぜひ,やってみてください。  ただし,鏡を見ながら歩くので,足元が不安になります。このときは,大勢のス タッフに安全確認をしてもらいながらの実施となりました。  シラカバの林の中を,ある課題を持って歩いてもらいました。それは「シラカバの 林の中にシラカバの子どもを探しながら歩く」というものです。50メートルほど上 り坂を歩いてもらいましたが,シラカバの林の中にはシラカバの子どもを見つけるこ とができませんでした。  着いたところはモミの子どもがたくさんいるところです。「この木は何の木かわか りますね? クリスマスツリーにもなるモミの木です。ただし,モミはもっと標高の 低いところに生える木で,これはウラジロモミといいます。裏が本当に白いか確かめ てみてください・・・あ,ひっくり返す必要はありませんよね。さっき配った鏡を使 えば」  これらモミの子どもたちのお母さんはどこにいるでしょうか? 探してもらうと, 近くに大きくて立派なモミの木がありました。  「シラカバの林の中にはシラカバの子どもはありませんでした。つまり,シラカバ の林は続かないということです。モミの林の中にはモミの子どもがいました。モミの 林は続くということです。今の自然を観察すると,未来の自然が見えてくるというこ とです。ついでに言うと,過去の自然も見えてくるのですが,どういう意味かわかり ますか?」  ぼくがインタープリテーションを通して本当に伝えたいことは,たとえば草花の名 前や見分け方なんていう「枝葉末節」なことではなく,このような「自然の見方,ある いは読み取り方」です。だって,そんな見方こそが自然保護につながっていくからで す。  ここではモミの木の年齢を数える方法も説明しました。モミの木って年齢がわかる んですよ。  てっぺんについたら,草原をながめてもらい,40年前の写真と見比べてもらいま した。昔の写真だと,林道の向こう側までスキー場がー広がっていたことが分かりま す。今は林になっています。「草原の草刈りをやめてしまうと40年後にどうなる か,そんな未来の姿が今,見えているのと同じなんです」  下ってきて,最後に朽ちて折れてしまったシラカバの履歴を説明しました。この木 は折れた年がわかっていますし,その前年にはアカゲラが巣穴を掘って,雛の面倒を 見ていたことが観察されています。 ●実習:乙女高原の植物(講師:小松沢靖さん)  ぼくが一方の班の実習を受け持っているとき,もう一方の班の人たちは小松沢さん の実習を受けられていました。ですから,ぼくは小松沢さんが何をやっていたのか全 然知りません。どなたか小松沢さんの実習のレポートを書いて送ってください。小松 沢さんだって,せっかく実習の講師を引き受けてくださったのですから,ぜひ,載せ たいと思います。よろしくお願いします。  今回は講座の最後なので,終了後,修了証書とワッペンとIDカード(名札)の交 付式を行いました。皆さん,これから乙女高原館内人として,ぜひ,がんばってくだ さい。  最後に意見交換ということで,受講者だけでなくスタッフも含めた全員に,一人一 言ずつ感想などを話してもらって,終わりました。  皆さん,ご苦労様でした。 ------------------------‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐    2.【マルハナバチのトリビア】   ●ハリーポッターにも出演していたマルハナバチ●  いやー,このコーナーも久しぶりですねえ。マルハナバチが戦車になったり,ス ポーツ・ブランドのメーカー名になっていたり,マルハナバチの「へー」を取材して きましたが,新たな事実が判明しました。  ハリーポッターのシリーズは全世界のベストセラーですよね。ぼくの息子も大好き で,全巻そろえ,ひまさえあれば,今でも読み返しています。両親を悪い魔法使いに 殺されて,「普通の人」のおじさん夫婦に育てられた「魔法族」の少年が魔法学校に 入学して,いろいろな経験をしながら成長していく話です。  なんと,このハリーポッターの話の中にマルハナバチが出てきていたんです。しか も,毎回。しかもしかも,かなり重要な「人物」として!!  あ,すごいヒントを言っちゃいました。では,ハリーポッターの登場人物のうち誰 がマルハナバチなのか,わかりましたか? もうひとつヒント。マルハナバチを英語 で言うと・・・?  J.K.ローリング×リンゼイ・フレーザー/松岡祐子訳の『ハリー・ポッター裏 話』(静山社)の59ページに,こんなことが書いてあります。  『実を言うと,「ダンブルドア」というのはマルハナバチの古語なのです。この名 前を選んだのは,いつも鼻歌を歌いながら動き回っている気のいい魔法使いというダ ンブルドアのイメージがあるからで,それにこの言葉の響きも好きなのです』  マルハナバチを英語で言うとバンブルビー。なんとなくダンブルドアに音韻が似て いると思いませんか?  ダンブルドアといえば,主人公ハリーが通うことになったホグワーツ魔法学校の校 長先生。人格者で,それでいておチャメ。ハリーのよき理解者であり,支援者です。 そんな重要登場人物がマルハナバチだったなんて!! ------------------------‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐    3.【参加者募集】   ●イタドリ刈り●・・・6月11日   乙女の草原の中にはイタドリばかりが元気がよくて,他の植物がほとんど姿を消 してしまったところがあります。イタドリは「子だくさん」(たねをたくさんつくる) で,「財産持ち」(根茎に栄養を蓄える)。増える力はものすごく,このままでは乙女高 原は「イタドリだけの草原」になりそうです。  イタドリを根絶やしにするつもりはありませんが,勢力を弱めることはできないか と,2002年から実験をしています。今回はその4回目(4年目)です。 なお,作業後の草原の様子についての継続観察をしっかり行い,作業が本当に草原の ためになっているかどうかも検証します。 ■主 催:山梨市,山梨県,乙女高原ファンクラブ ■日 時:6月11日(土)午後3:00〜4:00の予定     集合は乙女高原グリーンロッジ(電話0553−35−3866)     少雨決行。荒天の場合は翌12日(日)同時刻に延期します ■持ち物と服装:軍手とかま(ある方のみ)。作業のできる服装。 ■作業内容:草原内の実験区でイタドリだけを刈り取る。 ------------------------‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐    4.【参加者募集】 ●乙女高原マルハナバチ調べ隊2005●   ○調査日:6月26日(日)…女王バチが飛んでいる姿が見られるかも。      8月7日(日)…働きバチがたくさん見られる。      9月11日(日)…オスバチ(超レアもん)が見られるかも。 ○午前10時から昼食をはさんで午後2時ころまでを予定  集合は乙女高原グリーンロッジ。雨の場合は中止します。 ○ボランティアの調査隊員・・・募集定員は20人  小学校4年生以上。ただし,それより小さいお子さん連れの隊員も認めます。 ○日当・交通費は支給されませんが,ファンクラブから保険加入の費用を出します。 (参加費は必要ありません) ○持ち物は筆記用具,弁当,ぼうし,飲み物,防寒具。(もっている方は)うで時計,双眼 鏡。 ■問い合わせ・申し込みは・・・乙女高原ファンクラブ事務局 ------------------------‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐   【乙女高原ファンクラブ事務局】 植原 彰(方) 〒404-0013 山梨市牧丘町窪平1110-3       電話とファックス 0553(35)3682  ◎寄付用の郵便振替口座    口座番号 0220−8−71093    加入者名 乙女高原ファンクラブ ご意見/ご感想/情報はこちらに・・・ xxxxxx@kougen.otomefc.net バックナンバーをご覧になりたかったら・・・・ http://www.otomekougen.npo-jp.net/mail_mag/ 乙女高原.ファンクラブのホームページは・・・・・ http://www.otomekougen.npo-jp.net/ 「ウエちゃんの乙女高原自然観察記」は・・・ http://www.otomekougen.npo-jp.net/observ/observ_top.htm ※この号は,440人にBCCでお送りしています。  「乙女高原メールマガジン」は希望する方に無料で配信しています。まわりにご希 望の方がいらっしゃいましたら,アドレスとお名前を「返信」してくだされば,メー ル配信のリストに加えます。  お互いに顔の見えるような関係の中でメール配信したいので,あえて自動配信の メールマガジン用ホームページ等は利用しておりません。  なお,ウイルスが心配ですので週に最低1回はウイルスソフトのアップデートを 行っています。 以上。