□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□    乙女高原ファンクラブ 公認  乙女高原メールマガジン 第142号 2005.7.3. 発行者:植原 彰 (乙女高原のある山梨市牧丘町在住) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   ▲▼ も く じ ▼▲ NEW! 0.【ニュースニュース】 NEW! 1.【観察報告】落とし文がいっぱい・・・7月3日(日) NEW! 2.【活動報告】マルハナバチ調べ隊 6月26日 NEW! 3.【活動報告】小学校の自然教室でインタープリテーション NEW! 4.【参加者募集】今年も夏はやっぱり乙女高原でしょう! ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■   0.【ニュースニュース】 ●@ようやく林道の工事も終わり,焼山林道経由でも乙女高原に行けるようになりま した。 ●A6月は乙女高原案内人養成講座,イタドリ刈り,マルハナバチ調べ隊と,3つも 活動があったので,たいへんでした。一方でもう少し活動のペースを落として は・・・と思いますが,もう一方で,スタッフが多くなれば,多くの活動に対応でき るよな・・・とも思います。皆さん,イベントをやるときのスタッフをしていただけ ませんか? とりあえず,少しでもご意思のある方は事務局に連絡を ●B今年最初のマルハナバチ調べ隊は,とてもいい天気に恵まれました。この時期, マルハナバチは圧倒的にアヤメで見られますが,もっとたくさんいてもいい気がしま す。ぼくの推論は,「乙女高原のマルハナバチは,森と草原を使い分けている」とい うもの。草原で花が多くなる夏以降は草原に依存し,その前は多くの働き蜂は森に 行っているのではないかと考えています。そして,木の花の蜜や花粉を集めているの ではないかと。事実,ミヤマザクラやマメザクラ,アズマシャクナゲやニシキウツギ など森の中の木の花でマルハナバチがブンブンしているのを何度も目撃しています。 この推論を証明することが来年以降の課題です。→2 ●C牧丘第一小学校の自然教室が6月30日から7月1日の1泊二日で行われまし た。案内人の皆さんが1日のインタープリテーションを頼まれていたのですが,あい にくの雨で,室内オリエンテーションをしたのだそうです。その楽しい様子を案内人 の小笠原さんがレポートしてくださいました。  次回の学校インタープリテーションは7月7日,牧丘第二小学校です。→3 ●D次回世話人会は7月13日(水),午後7時半から,山梨市牧丘町総合会館(文化 ホールや花かげの湯の東下)2階の会議室。どなたでも参加できます。ぜひ,のぞい てみてください。 ------------------------‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐     1.【観察報告】   ●落とし文がいっぱいの乙女高原●・・・7月3日(日) ●林道を走りながらも,(気をつけて)見てください  天気は悪そうでしたが,午後から乙女高原へ行きました。  杣口(そまぐち)林道は,ヤマホタルブクロやヤマアジサイが咲き始め,オオルリ の透き通るような声が響いていました。途中,白っぽい葉っぱが目立っているところ が何箇所かありますが,あの白っぽい葉はマタタビの葉です。  ノリウツギがもうすぐ咲きますよ。白くてアジサイに似ているんだけど,鼻が突き 出たように見える花です。柳平からトンネルを出ると,木々につるが巻きつき,白い 花が咲いているのも注意してみていてくださいね。ツルアジサイの花です。 ●つぼみがいっぱい,落とし文がいっぱい 乙女高原は霧の通り道です。だんだん暗くなってきたと思ったら,見る見るうちに 霧に包まれてしまいました。アヤメはもうすぐおしまいです。なんか線が細い感じの するニガナとシロバナニガナがたくさん咲いていました。フレアスカートのようなヤ マオダマキと強いピンクのノアザミが咲き始めていました。  咲いている花の種類は少なかったですが,いよいよ「夏のお花畑」を彩る花々のつ ぼみがたくさん見られました。花を覚えたらそれで満足しないで,つぼみや実,究極 的には芽も覚えるといいですよ。その草をトータルに理解することができます。  今回,とってもおもしろかったのは,葉っぱをロールキャベツのように巻いてある 落とし文がたくさん見つかったことです。  ブナじいの森に通じるダケカンバの森には,ダケカンバの葉を使った落とし文がた くさん落ちていました(これは前号でも報告しましたね)。森のコースにあるツノハ シバミの葉の落とし文はすごいですよ。葉に途中まで切り込みを入れて,それからぐ るぐる巻いています。葉の半分から先が落とし文になっているわけです。「それにし ても,どうして葉が巻き戻らないんだろう?」と不思議だったので,一つ失敬して巻 いてある葉を戻してみてびっくり。大きく切り込んでいる反対にもちょっぴりだけ切 り込みを入れておき,それで,葉が巻き戻らないように止めてあるではありません か。この知恵には驚きです。  イタドリにもドロハマキチョッキリのちょっぴり原始的な落とし文がたくさん見つ かりましたし,ヤマハギやクガイソウにも落とし文が見つかりました。 ●マルハナバチ情報  森の中で静かにしていると,霧の上のほうから小さな羽音が響いてきているような 気がします。「どこだ,どこからだ?」と探していると,そのうち,霧が薄くなって きて,ニシキウツギの花が見えてきました。どうも羽音はそこから聞こえてくるよう です。双眼鏡で覗いてみると,もう終わりそうなニシキウツギの花に3頭のトラマル ハナバチが来ていました。  草原の中を歩いていて,出会ったマルハナバチは2頭です。  一頭は,アヤメからアヤメへと蜜を求めて飛んでいたコマルハナバチのオスです。 コマルハナバチは真っ黒くてお尻だけだいだい色をしたマルハナバチなのですが,オ スはレモン色をしています。さすがにオスなので,花粉は集めていません。自分のた めだけに,ただ蜜を吸っているという感じでした。  もう一頭は,満開のノアザミの花の下で,雨宿り(?)をしていたトラマルハナバ チです。ノアザミの花の下はネチネチしているので,とれで身動きが取れなくなった のかと思いましたが,元気でした。  焼山林道を帰る途中,キツリフネの花がたくさん咲いている場所があったので,車 を止めて,観察してみたら,思ったとおり,ナガマルハナバチが来ていました。  いよいよマルハナバチのシーズンがやってきます。 ------------------------‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐    2.【活動報告】   ●マルハナバチ調べ隊● 6月26日  とってもいい天気でした。子どもたちを含め,20人ほどが集まりました。今回の進 行役である加藤さんの「皆さん,おはようございます」というあいさつで今年第1回 目のマルハナバチ調べ隊が始まりました。  まず,紙芝居でマルハナバチについての予備知識を仕入れてもらいました。  乙女高原にいる6種類のマルハナバチの紹介,マルハナバチの1年間の生活史,そし て,「花ごとの担当者を決める」というマルハナバチの特徴とマルハナバチとともに 進化したマルハナバチ媒花について,植原が説明しました。  そして,全員で,草原内の遊歩道をゆっくり歩きながらマルハナバチを探しまし た。このコースはマルハナバチのラインセンサスのルートとして3年前から使ってい るものです。同じ道をほぼ同じペースで歩いてデータを取っているので,それらの データを比較することによって,季節によるマルハナバチの違い(種類の違い,来て いる花の違い)がわかるわけです。  マルハナバチに出会ったら,なんの花に,なんというマルハナバチが来ていて,何 をしていたか・・・を専用のシートにチェックしていきます。調査に慣れてきたら一 人で乙女高原に来てやっていただくことを目標とはしながらも,今回は初めての人も いたので,全員でやりました。トラマルハナバチがアヤメの花によく来ていました。  わいわいと楽しくお弁当を食べた後は,待ち伏せ調査をしました。これは待ち伏せ する植物を決めて,その前でひたすらマルハナバチが来るのを待つというものです。 植物を決めて,15分待って記録し,次の植物を決めて,また15分観察し,帰ってきて もらうことにしました。15分って長いように感じるのですが,植物の前に座って, ジッと見ていると,マルハナバチが来なくてもいろいろな気付きがあって,15分なん て,あっという間に過ぎてしまうものですよ。国武さんの調査に付き合って,6時 間,同じ花をずっと見ていたこともありましたが,それでも飽きることはありません でしたもの。  最後に,待ち伏せ調査の結果を集計して,分かち合いました。 ・アヤメ のべ観察時間5時間50分 トラマルハナバチ35頭,ミヤママルハナバチ3 頭,不明マルハナバチ4頭。 ・レンゲツツジ のべ観察時間45分 マルハナバチは0 ・倒木のところ(巣穴があるらしい) のべ観察時間15分 オオマルハナバチ5頭  次回は8月7日に行うので,この結果と比較してみようと思います。 ------------------------‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐    3.【活動報告】   ●小学校の自然教室でインタープリテーション● 7月1日  牧丘第一小学校の5年生約40人へのインタープリテーションを,竹居さんを中心 にして,乙女高原案内人の有志にやっていただきました。その様子を小笠原さんが楽 しくまとめてくださったので,転載させていただきます。 ♪1日の自然教室に参加してきました。雨が降り、外でできなくてとても残念でした が、竹居さんがいろいろ準備してくださり、ロッジの中で楽しく行なわれました。  特に「ブナ爺の幹の太さは何センチか?」当てるコーナーでは驚きと感激でした。 倉光加寿子さんと小笠原があらかじめブナ爺の幹にロープを当て、丁度一回りしたと ころでロープを切り、ロッジにもっていきました。ロープを切った時点で私たち二人 はあまりに長いロープに驚きました。「こんなに太いんだー!」今までとはまた違う 「太いなー!」の驚きでした。子どもたちの反応はどうかしら?!なんて考えながら ロッジに向かいました。  まず、班別に長さを計り、答えを出します。メジャーを使わずに計るってどうする のかしら?‥‥。見ていると「おもしろい!おもしろい!」ロープの横を一足一足、 1、2、‥と数える班、ロープを4つに折り、一足一足数える班、終わったところで半 分ほど足が出てしまった‥、半分足せば‥、試行錯誤の子どもたち、一生懸命に考え ていました。そして、実際にメジャーで計り、近い班から1位、2位、3位を決めまし た。  その後、そのロープを円にして、何人入れるか入ってみようと竹居さんが提案し、 子どもたちが次々に入り、「まだまだ入れる、入れる‥」といっているうちに36人全 員が入っちゃいました。みんなで手をたたいて喜びました。「すごーい!!」みん な、感激でした。でも、中にはお腹をへこましていた子もいたそうですよ!  ミニ報告でした。 ------------------------‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐    4.【参加者募集】 ●今年も夏はやっぱり乙女高原でしょう!●   今年の夏も,乙女高原案内人の皆さんを中心にいろいろな活動が目白押しです。 ぜひ標高1700メートルの涼しさを味わいに,乙女高原へおいでください。 ■夏の乙女高原 第1弾■ 乙女高原案内人フォローアップ研修会  7月24日(日)午前9:30〜午後3:30 弁当,飲み水,観察用具を持って集合。 翌週31日の観察会の下見を兼ねたフォローアップ研修会です。案内人でなくても参加 できます。 7月下旬といえば,いろいろなお花たちが咲き始めるシーズン。ヤマオダマキ,ノアザ ミ,ニガナ,オオバギボウシなどの花が咲き,そこにマルハナバチたちの姿も見られる ことでしょう。 ■夏の乙女高原 第2弾■ 乙女高原・夏の自然観察会  7月31日(日)午前9:30〜12:00 参加費だれでも100円。飲み物,帽子,雨具,筆記用 具を持って集合。午前中に終わりますが,せっかくですから弁当持参をお勧めしま す。 5つのコースに分かれて歩きます→ @虫!虫!虫!虫と友だちになろう,Aきれいな花に うっとり,Bこの木なんの木乙女高原の木,C乙女高原で「絵手紙」をかこう,D風に ふかれて歩こう。 ■夏の乙女高原 第3弾■ マルハナバチ調べ隊2005 その2  8月7日(日)午前10:00〜午後2:30 参加費無料。飲み物,弁当,帽子,雨具,筆記用具 を持って集合。マルハナバチの働きバチたちが活発に働き回るシーズンです。年に3 回行っているマルハナバチ調べ隊の中で,最も多数のマルハナバチが見られる回にな ると思います。 ■夏の乙女高原 スペシャル■ 乙女高原案内人の自主活動  7月23日(土)から8月28日(日)までの全土曜・日曜(全部で12日),乙女高原 案内人が交代で乙女高原に行き,自主的にインタープリテーション活動を行う予定で す。案内人が駐在している日には,駐車場と乙女高原入り口に看板をかけておきま す。乙女高原に行って,レンゲツツジとマルハナバチのワッペンをつけた乙女高原案 内人に出会ったら,ぜひ,お気軽に声をおかけください。案内人がいる時間帯は,お おむね午前10時から午後3時までです。 いずれも,問い合わせや申し込みは,乙女高原ファンクラブ事務局まで ------------------------‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐   【乙女高原ファンクラブ事務局】 植原 彰(方) 〒404-0013 山梨市牧丘町窪平1110-3       電話とファックス 0553(35)3682  ◎寄付用の郵便振替口座    口座番号 0220−8−71093    加入者名 乙女高原ファンクラブ ご意見/ご感想/情報はこちらに・・・ xxxxxx@kougen.otomefc.net   (このメールに直接返信でもいいです) バックナンバーをご覧になりたかったら・・・・ http://www.otomekougen.npo-jp.net/mail_mag/ 乙女高原.ファンクラブのホームページは・・・・・ http://www.otomekougen.npo-jp.net/ 「ウエちゃんの乙女高原自然観察記」は・・・ http://www.otomekougen.npo-jp.net/observ/observ_top.htm ※「乙女高原メールマガジン」は希望する方に無料で配信しています。まわりにご希 望の方がいらっしゃいましたら,アドレスとお名前を「返信」してくだされば,メー ル配信のリストに加えます。お互いに顔の見えるような関係の中でメール配信したい ので,あえて自動配信のメールマガジン用ホームページ等は利用しておりません。   以上。