□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□    乙女高原ファンクラブ 公認  乙女高原メールマガジン 第144号 2005.8.13. 発行者:植原 彰 (乙女高原のある山梨市牧丘町在住) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   ▲▼ も く じ ▼▲ NEW! 0.【ニュースニュース】 NEW! 1.【活動報告】フォローアップ研修と観察会下見・・・7月24日 NEW! 2.【活動報告】乙女高原キャンプ…7月30日−31日 ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■   0.【ニュースニュース】 ●@最近,仕事が忙しかったのと,乙女高原での活動が3週連続(うち1回はキャン プ)あったことから,メールマガジンを書いている時間が取れませんでした。甲府盆 地と比べ気温が10度も低い乙女高原は涼しい風が吹いていて,気持ちいいですよ。ぜ ひ,おいでください。たくさんのマルハナバチと乙女高原案内人が待ってます! ●A忙しいといえば,やっぱり忙しくてなかなかホームページの更新ができないでい た小林さんですが,このたび,ホームページが更新されました。特に,「杣口林道案 内」がおもしろいと思います。気付かれた方も多いと思いますが,杣口林道にはなん と0.1キロおきに起点からの距離をあらわすポストが設置されています(注:柳平 に近くなり,道幅が広がると,ポスト間の距離は長くなります)。まるで,高速道路 みたいです。そこで,このポストを利用して,ウェブ上で,「○キロポスト付近に は,こんな自然がありますよ」と,皆さんに林道ぞいの自然を紹介しようと考えまし た。  http://www.otomekougen.npo-jp.net/forestguide/index.html ●B夏の間,乙女高原案内人の皆さんが土日,交代で乙女高原に詰めていて,乙女高 原を訪れた方を無料で案内しています。乙女高原に行って,胸に緑のマルハナバチ・ ワッペンをつけて歩いている人を見かけたら,お気軽に声をかけてくださいね。 ●C乙女高原グリーンロッジは今から30年も前に建てられたものですが,大きさとい い(平屋),形といい(屋根が一定の高さではなく,複雑な形で,まわりの森に溶け 込む),素材といい(木),とても気に入ってました。唯一,最近塗りなおした真っ 赤っ赤という屋根の色が森とミスマッチです。  このグリーンロッジにまかないはありません。でも,自分たちで食材さえ持ってい けば,かまどや薪,調理器具や食器は揃っています。食事を作るのは面倒ですが,自 分で火を起こして,それで料理を作って食べるという「食べることの原点」が体験で きます。レンジのスイッチをひねれば火が出てくることを当たり前だと思っている子 どもたちにとって,いいえ,大人にとっても,これはとても大切な体験だと思いま す。  また,ここでは,本当の真っ暗闇が体験できます。何も人工的な光がないのです。 今,真っ暗闇が体験できるところなんて,そう簡単に見つからないと思います。とて も美しい星空を見ることができます。また,本当の真っ暗闇は,じつは,そんなに暗 くないことが体感できますよ。  グループだけでなく,家族単位でも泊まれます。ぜひ,ロッジを利用して,昼ばか りでなく夜の乙女の自然も満喫してください。1人1泊,小中高校生は700円(市内 は400円),一般は1,000円(同600円)です。申し込みは,直接ロッジでもいいです し(0553-35-3866),管理している教育委員会でもいいそうです(0553-35-3612)。 ご利用ください。  ちなみに,今夏の管理人は,ファンクラブの会員でもある宮原さんです。 ●Dロッジのドアに自然情報が書き込めるホワイトボードを設置しました。「マツム シソウが咲き始めました」「キアゲハがコオニユリに来ています」など,「宿の落書 き帳」感覚で自由にどんどん書き込んでください。よろしくお願いします。 ●Eもう一つ,お願いがあります。遊歩道のロープに約200枚のお花のカードをつ けています。つけるときには近くにその花が咲いていることを確認してつけています が,どうしても,季節がうつろうと,カードと咲いている花がちぐはぐになってしま います。そこで,「あれ? カードで紹介されている花が近くにないぞ」と思われた ら,遠慮なく,そのカードを取って,その花が咲いている場所に付け替えてしまって ください。その花にぜんぜん出会えなかったら,取ってしまって,ロッジの管理人・ 宮原さんに託してしまってもかまいません。皆さんのチョボラで,乙女高原の魅力が アップします。 ●F8月12日付けの山梨日々新聞に,7日のマルハナバチ調べ隊の様子が載っていまし た。また,マルハナバチ調べ隊の日はNHKのロケもあったのですが,放送は8月19 日(金)夕方6時10分から放送しているニュースフレッシュ山梨の中で、大体6時30分 前後に8分の枠で放送する予定だそうです。お楽しみに。 ●G次回世話人会は来週の水曜日,8月17日(水),午後7時半から,山梨市牧丘町 総合会館(文化ホールや花かげの湯の東下)2階の会議室。どなたでも参加できま す。ぜひ,のぞいてみてください。 ------------------------‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐     1.【活動報告】   ●フォローアップ研修と観察会下見●・・・7月24日 ●フォローアップ研修会  乙女高原に到着すると,たくさんの顔なじみ。20名もの案内人の皆さんが終結で す。室内で研修会を行いました。  まず,観察会の一般的な流れをウエハラがレクチャーしました。  観察会ははじめの会・おわりの会に自然観察がはさまれたサンドイッチ構造をして います。  はじめの会で,観察会の趣旨(なぜ,観察会なんてやっているのか)やスケジュー ル,注意事項などを説明します。そして,実際にいくつかの観察を行い,最後に,お わりの会で,まとめをしたり,感想を聞いたりします。  サンドイッチの具である「実際の自然観察」で大切なことは,案内人がしゃべりす ぎないことです。「自然観察会」と称して,参加者にずーっと自然の説明をしている 会がたくさんあります。それは「野外講演会」であって,「観察会」ではありませ ん。せっかく自然の中に来ているのに,参加者と自然の間に案内人がたちふさがっ て,参加者が自然に親しむのを阻んでいるようにも見えます。  そうではなくて,イメージとしては,自然に親しもうとしている参加者の後ろから ポンと背中を押してあげたり,手を取って,「こういうふうに自然を見ると面白いで すよ」とアドバイスしたりするのが案内人の役目です。  これは,ある意味,自然を説明するよりずっと難しいです。説明なら,自然のこと をよく知っていて,それについておしゃべりさえできればいいのですから。そうでは なくて,相手があって,その相手が自然と親しむように導くためにはどうしたらいい かを考えてもらいたいのです。模範解答があるわけではありません。難しいですが, とってもやりがいがあり,しかも,じつはとても楽しい作業なんですよ。だって,ど んなふうにすれば,参加者が自然をじっくり観察できて,楽しんでもらえるかを考え る作業なんですもの。いってみれば,参加者の笑顔を見たくてやっている作業ともい えます。  次に,リスクマネージメント(安全対策)についての話をしました。乙女高原での インタープリテーション活動は,野外活動です。体を激しく動かすわけではありませ んが,それでも危険がつきまといます。しかも,一番近い医療機関まで車で30分はか かるという場所です。  いくら崇高なボランティア活動とはいえ,過失で事故を起こしてしまうことも,過 失はなくても事故が起きてしまうことも,ないとは言い切れません。また,万が一, 事故が起きてしまったとしても,それへの対処が適切だったら問題にならないのに, 対処がまずかったがゆえに,怪我をした人とトラブルになってしまうケースがあるか もしれません。  事故が起きる可能性や怪我をする人を「0」にすることできないとはいえ,できる だけそれを小さくし,しかも,適切に対処できるように,普段からの備えが大切にな ります。 ・危険生物としては,林の中にウルシ,ツタウルシ(さわるとかぶれる)がある。マ ルハナバチはめったにささないが,クロスズメバチという小さなスズメバチはいる。 ・携帯電話は使えないので,ロッジの電話を借りる。 ・救急セットを持ち歩く。救急セットはお守りではなく,実用品なので,どんなもの が入っていて,どんな時に,どんなものが使えるのか,把握しておく。 ・傷口を洗ったり,熱中症の人に飲ませたり・・・と,いろいろ活用できる「ただの 水」を持ち歩く。  ぼくが話をした後,どんなときに事故が起きるのか,事故に対してどこまで対処で きるのか・・・について,非常に熱心な討論が行われました。  最後は夏休みの案内人活動についてです。  土日のインタープリテーション活動については・・・ ・インタープリテーションで使える小物(文具や紙芝居,ルーペやバインダーなど) は,3つのコンテナに入れて,ロッジ裏の小屋の中にしまってある。 ・インタープリテーションに来たら,「今日は案内人がいますよ」という看板を2箇 所につけてほしい。 ・活動のマニュアルがコンテナの中に入っている。 ・マルハナバチ調べの調査用紙も入っているので,積極的に使ってほしい。 ・インタープリテーション活動を行ったら,活動記録簿に書いておいてほしい。実績 をちゃんと記録しておき,「こんな活動をしているんですよ」という実績を出したい ので。  次に坂田さんから,今現在のインタープリテーション活動の予定者一覧表が配られ て説明があり,また,いよいよ次週にせまったキャンプについての話がありました。 ●観察会下見  今回の観察会の幹事は由井さんと小笠原さん。ですから,ここからの進行はお二人 にお任せしました。  まず,世話人会で了承された観察会の企画についての説明がありました。  今回は,虫・花・木・絵手紙を書く・風に吹かれて歩く・・・という5つのコース があり,参加者に好きなコースを選んで参加してもらうという趣向です。案内人の皆 さんでコースを分担し,それぞれのコースで打ち合わせをし,実際に外に出て,自然 観察の下見をし,そこから帰ってきて,また,打ち合わせをする・・・という流れで 下見を行いました。  とってもいい天気で,マルハナバチもたくさん飛んでいました。 ------------------------‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐    2.【活動報告】   ●乙女高原キャンプ●…7月30日−31日    ぼく自身は今まで何度も乙女高原グリーンロッジに泊まり,昼だけでなく夜も,つ まりは,乙女高原の自然を丸ごと1日感じるという体験が何度もありますが,乙女高 原案内人が主催するキャンプというのは今回が初めて。だから,とても楽しみにして いました。  途中,何度か道草して(だって,林道を走っていたら,ウラジロモミの実が木に なっている姿をすぐそばで見られる場所があったんですよ)4時ごろ,ロッジに着き ました。  そしたら,さっそくハプニング。先に着いていた坂田さんたちが車に乗り込んでい るではありませんか。どうしたのかと思ったら,「ロッジの水が出なくなってしまっ たので,急遽,近くのお宅まで行って,水をもらったり,野菜を洗ったりしてくる」 というのです。今年は梅雨の時期に雨が少なかったですからねえ。乙女ではそんな影 響がすぐに現れてしまいます。  坂田さんたちを待ちながら自然観察でもしようかと思っていたら,突然の夕立。こ れで水も大丈夫かな?とホッとしながら,反面,今夜の星空,大丈夫かな?と心配に もなりました。  この夕立の中,案内人の飯島さんがご自宅でとれたモモとお姉さんが作っていると いう手作りパンをたくさん持ってきてくださいました。モモの出荷が忙しくてキャン プに参加できないので,せめて差し入れを持ってきたというのです。その気持ちがと てもうれしかったです。乙女の水に冷やして丸かじりしたモモの,適度に堅くて,甘 くて,おいしかったこと! 飯島さん,ありがとうございました。  雨もあがったので,ぼくは一人で草原に繰り出しました。せっかく乙女高原に行く のだからと,昨夜,夜なべをしてお花のカードをたくさん作り,ラミネートして持っ てきていたので,それを取り付けようと思ったのです。  お花のパンフレットをコンビニで200%拡大カラーコピーし,切り離して,ラミ ネートし,上部にパンチで穴を開けます。取り付ける金具はカーテンフック。「百 均」で10個入り100円で売っています。いろいろ試行錯誤しましたが,これがカード にとっても,ロープの太さにもちょうどいいことがわかりました。  夕方遅くまでそんな作業をしている間に,案内人の皆さんが夕食の準備をしてくだ さいました。飯島さん以外にもたくさんの差し入れがあり,とても豪華な夕食です。 もちろん,キャンプの夕食ときたらたら,カレーライス! 20人もの案内人の皆さん と一緒にビール片手にたいへん盛り上がる夕食となりました。  今夜は,笛吹市春日居町の子どもたちも一緒に泊まっています。春日居の国府地区 には国府囃子という伝統芸能があるのですが,それを引き継いでいる子どもたちと, それをボランティアで支えている大人たちです。毎週日曜日の午前中,地区の公民館 で練習をしているのだそうです。今回は太鼓なども運び上げ,練習合宿もかねての キャンプです。去年,乙女高原でこの子たちを案内したのが縁で,今年,同じ日に キャンプをすることになりました。  ぼくは一家4人で参加したのですが,2人の息子はさっそくその団体にまじって,は しゃいでいました。国府囃子の子どもたちがいなかったら,大人の中に二人だけ子ど もが混じってのキャンプになってしまったので,助かりました。  ビールを飲みながらも気になったのが星空です。乙女高原はいろいろな天体観測の 団体がたくさんやってくる場所。満天の星は乙女の自慢の一つです。その星空を久し ぶりに見たいなあと思いましたが,夕立の続きで空は曇っているようです。時々, ロッジの庭に出ては,空を見上げました。  おなかもいっぱいになったので,今度は夜の森の観察に出かけました。今年の案内 人養成講座で北垣さんに教えていただいたモモンガに会いに行こうというのです。懐 中電灯に赤いセロファンをつけて,野生動物たちをできるだけ驚かさないような配慮 をして,いよいよ出発です。  夜の草原を横切り,すこし坂を登って,モモンガの食べ跡が見つかった森の中に入 りました。しばらく黙ってじっとしていましたが,闇夜に闇雲に森に入ったところ で,そう簡単にモモンガに出会えるわけもなく,そのまますごすごと引き返しまし た。  やっぱりモモンガ観察にも「案内人」が必要ですね。  ロッジに帰ってきて,ほかの皆さんは飲み直し始めたのですが,ぼくはせっかく乙 女高原に来たのだからもう少し外にいたいと思ったし,ほんの少し風が吹いてきたの で,雲が取れるのではないかという期待もあったので,そのままロッジ前の林道に寝 ころんで,しばらくぼけーっとしていることにしました。  時々,雲が途切れて,夏の大三角くらいは見えるのですが,そのうち,また,雲が 出てきて,星の光がかすれてしまいます。しばらくはそんな繰り返しでした。  ところが,1時間もすると雲がほとんど取れて,天の川まで見えだしたので,ロッ ジに駆け込んで,みんなを誘いました。  みんなで林道にねそべって,星を見ました。強力な懐中電灯で星を照らすと,まる でライトサーベル。「あの星がハクチョウ座のでんぶ(臀部)・・・じゃなくて,デ ネブ。一等星ですよ」と,星を指すのにちょうどいいアイテムです。  もっと雲が取れてきました。東の空から空の天井を通って,西の空までずっと天の 川が流れているのがはっきりわかります。天の川にカシオペア座が浮かんでいたり, 天の川の真上を,天の川に沿って巨大なハクチョウが飛んでいます。  そのうち,春日居の子どもたちも出てきたので,一緒に星空に見とれました。  甲府盆地で見る星空では(見える星が少ないので,かえって)一等星が目立ち,星 座も分かりやすいのですが,これだけ星がうじょうじょあって,どれもが明るいと, どれが一等星かわからなくて,星座もわかりにくいほどです。  星空をじっくり見るためには,ロッジの小さな明かりも邪魔に思えました。  本当に満足いくまで星を見ることができたので,ロッジに帰って寝ることにしまし た。部屋で寝る準備をしていたら,NHK甲府の原アナウンサーが到着。夜9時こ ろ,「これから向かいます」という電話があったのに,まだ来てなかったら,今日は 来ないだろうと思っていたのです。  せっかく来てくれたので,もう一度,星空を見るために,外に出ました。星たちは まだまだたくさん輝いていてくれました。原さんは,翌日の観察会の取材に来てくれ たのです。  翌朝,鳥たちのシャワーのような鳴き声で目を覚ましました。  さっそく草原の中を散歩しながら,昨日,つけきれなかったお花のカードをつけま した。つけ終わるころには朝食ができあがっているという贅沢な状況です。みそ汁と 納豆とサラダ,おいしくいただきました。  食器等の片付けをし,いよいよ始まる観察会の準備をしました。 ------------------------‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐   【乙女高原ファンクラブ事務局】 植原 彰(方) 〒404-0013 山梨市牧丘町窪平1110-3       電話とファックス 0553(35)3682  ◎寄付用の郵便振替口座    口座番号 0220−8−71093    加入者名 乙女高原ファンクラブ ご意見/ご感想/情報はこちらに・・・ xxxxxx@kougen.otomefc.net   (このメールに直接返信でもいいです) バックナンバーをご覧になりたかったら・・・・ http://www.otomekougen.npo-jp.net/mail_mag/ 乙女高原.ファンクラブのホームページは・・・・・ http://www.otomekougen.npo-jp.net/ 「ウエちゃんの乙女高原自然観察記」は・・・ http://www.otomekougen.npo-jp.net/observ/observ_top.htm ※「乙女高原メールマガジン」は希望する方に無料で配信しています。まわりにご希 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