□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□    乙女高原ファンクラブ 公認  乙女高原メールマガジン 第149号 2005.10.31. 発行者:植原 彰 (乙女高原のある山梨市牧丘町在住) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   ▲▼ も く じ ▼▲ NEW! 0.【ニュースニュース】 NEW! 1.【観察報告】手が凍える草原…10月31日の乙女高原 NEW! 2.【参加者募集】第6回 乙女高原の草原を守る! 草刈りボラ NEW! 3.【参加者募集】第5回 乙女高原フォーラム ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■   0.【ニュースニュース】 ●@いよいよ乙女高原最大のイベント「乙女高原の草原を守る! 草刈りボランティ ア」まであと3週間ばかりになりました。「毎年11月23日(勤労感謝の日。水) には乙女で会おう!」と七夕みたいなキャッチフレーズのこのイベントも今年で6回 目。今年もたくさんの笑顔に会えることを楽しみにしています。ぜひ,ご参加くださ い。毎年恒例の温かい豚汁も待っています。 ●A草刈りイベントに参加予定の方は,できるだけ事前の申込をお願いします。「確 定」でなくても「予定」で十分です。このメールに返信してくだされば結構です。ど の程度の参加者があるのか,できるだけ事前に把握しておきたいのです。  また,全国から200名もの方が集まるこのイベントの裏方としてボランティアをし てくださる方も大募集です(全国から集まるボランティアのためのボランティアなの で,乙女では「ボラボラ」と呼んでいます)。受付,駐車場整理,アンケート用紙配 り,豚汁作りなどいろいろです。「ボラボラやってもいいよ」という方は,メールに お書き添えください。(→2) ●Bじつは先週・今週と2週続けて乙女に行きました。先週(10月24日)は,1本のモ ミジの木で緑から赤へのなんともいえないクラデーションに感動しましたが,今週 (10月31日)は,木の葉っぱ全部が黄色や赤。森の中で目立つこと,目立つこと。そ の葉っぱを通して空を見上げると,まるでステンドグラスのようでした。今年は木の 実が豊作のようで,先週は,ヤマブドウやサルナシをいっぱい食べました。(→1) ●C次回世話人会は11月16日(水),午後7時半から,山梨市牧丘町総合会館(文化 ホールや花かげの湯の東下)2階の会議室。いよいよ草刈りについての最終確認で す。どなたでも参加できます。ぜひ,のぞいてみてください。 ●D「1」の中でもふれていますが,「地図」上に「自然観察のデータ」を載せた り,集積したりする「ツール」としてGPS,GISがあります。GPSはカーナビ でも用いられていますが,人工衛星によって位置を特定する道具,GISは地図上に 様々なデータを載せるためのツールです。 これらGPS,GISについての研修会(初級編)が富士吉田市の生物多様性セン ターで行われます。  12月4日(日) 午前10時から午後3時  中学生以上,定員15人。参加費無料  生物多様性センターのアドレスは以下の通りですが,まだこの研修会の情報は載っ ていませんでした。ま,そのうち載るでしょう。  http://www.biodic.go.jp/ --------------------------------------------------     1.【観察報告】 ●手が凍える草原…10月31日の乙女高原●  グリーンロッジ庭の看板の柱にある温度計を見ると,9時半だというのに,気温は たった5度。冬用のコートを着ているのに,寒さが通り抜けてきます。あわてて車の 中から手袋を持ってきました。焼山峠あたりは紅葉がとてもきれいですが,乙女まで 登ってしまうと,もう冬って感じです。ダケカンバはすでに丸裸でした。  草原の遊歩道がすごいことになっていました。敷き詰めた草がボコボコに掘り起こ されているのです。イノシシの仕業に違いありません。図鑑には「円盤状の鼻を使っ て土を掘り起こし,植物の茎や根,昆虫やミミズを食べる」とありますが,乙女では 枯れ草を掘り起こして何を食べているのでしょうか?  遊歩道は歩きにくくなってしまいましたが,昨年までは,この時期に乙女に行く と,草原の中がボコボコになっていたので,「草原の中がボコボコにされるより,遊 歩道がボコボコにされたほうがいいよなあ」と思ったぼくでした。  乙女高原の草原は「亜高山性高茎草原」。ススキと背伸び競争をしなければならな いので,植物たちはできるだけ背を高くしています。ですから,人による踏みつけに はめっぽう弱い・・・というのが乙女高原の自然の大きな特徴です。  だから,春先,まだ草が芽を出したころにロープを張っているんだし,ロープの中 に入っている人を見かけたら注意しています。ぼくも春から秋にかけては,いくら写 真に撮りたい花が咲いているからといって,ロープの中には入りません。  ですが,草原の植物たちがしっかり子孫を残す準備をし終えたこの時期,少しぐら いなら中に入ることが許されると考えています。  また,ぼくらは乙女高原の草原を維持する活動をしているわけですが,その活動が 本当に草原を維持することに役立っているのか確かめる必要がありますし,何より, 乙女高原の今の自然の状態を把握しない限り,乙女高原の自然を守ることはできませ ん。  そんなことから,毎年,この時期(草刈りの直前),草原の中に入り,草原全体の 様子を調べています。足元に細心の注意を向けながら,ゆっくりゆっくり草原の中を 歩きます。  さっきもふれましたが,イノシシたちは遊歩道の土を掘り返すのに夢中で,草原の 中まで荒らし回っていないようです。ですが,所々でシカの糞が見つかります。ま た,大型の獣がここに腰を下ろしていただろう跡も何カ所かありました。やはりシカ の仕業だと思います。  イノシシとシカという草を(も)食べる大型の獣が草原の中に入っているというこ の事実が,乙女高原の自然にどんな影響を与えるのでしょうか? イノシシは,シカ は,増えているのでしょうか? 減っているのでしょうか? それとも現状維持?  どうやったら,それが調べられるのでしょうか? まだまだ分からないことだらけで す。  イタドリ刈りをしたエリアは,あきらかにイタドリが少なくなっていました。しか も,イタドリ刈りという「応急処置」をするのが素早かったせいか,イタドリを刈っ たエリアでも,ほかのところと同じくらい,イタドリ以外の植物の生育がよかったこ とが分かりました。イタドリ刈りを始めたのは一昨年ですが,もっと遅かったら,イ タドリ群落中のほかの植物の回復はもっと時間がかかったかもしれません。  一方,イタドリがたくさん生えているけど,去年も一昨年もそれを刈ってないエリ アもあります。イタドリの葉が全部落ちてしまった今,そこを見ると,明らかによそ の場所に比べ,草の絶対量が少なく,色が違って見えます。しかも,イタドリ群落が 周囲に少しずつ進出している様子も確認できました。  来年は,ここもイタドリ刈りする必要があると思います。  今,「確認できました」と自信を持って書きましたが,じつは,例えばイタドリ群 落の面積を毎年測っている・・・といった定量的な調査は乙女高原ではほとんど行わ れていません。GPSやGISといったツールを使えばそれが可能になるという話は 聞いていますが,実際にやったことはないんですよね。これも今後の課題です。  草原内の地面を注意深く見ていると,時々,穴が見つかります。ハタネズミの巣に 違いありません。結構たくさん見つかるんですよ。たくさんいるということは,ハタ ネズミたちは「乙女高原」という名の「自然劇場」にとって,とても重要な「登場人 物」ということです。たくさんいるもの・ありふれたものこそ,そこの自然の成り立 ちにとって,大切なんですよね。では,このハタネズミたちは乙女高原の自然の中 で,どんな役割を果たしているんでしょうか? 乙女高原の自然のどんな「パーツ」 と「つながり」を持っているんでしょうか? それを調べるためには,どんな調査が 必要なんでしょうか? これもまだまだですね。  ブナの森にも行ってきました。ヤマブドウもサルナシもたくさん取れたのに,ブナ の実がほとんど落ちていないのが気になりました。  その代わりといってはなんですが,様々なモミジがとてもきれいに紅葉・黄葉して いました。この時期,ほんとにモミジは目立ちますね。ウリハダカエデのうす黄色や 薄紅色,イロハモミジの鮮やかな赤,コハウチワカエデの朱色,カジカエデ の・・・。  ブナじいの前にどんと座り,温かい紅茶を飲みながら昼食としました。それにして も,じっとしていると寒さが身にしみます。早々に食べ終わり,立ち去りました。  こんなに寒いのに,鳥たちがさかんに鳴いています。ゴジュウカラやヒガラ,コガ ラ。コゲラも負けずにビーーンと鳴いていました。 --------------------------------------------------     2.【参加者募集】 ●第6回 乙女高原の草原を守る! 草刈りボランティア●  過去5年間の参加者数を調べてみると,1年目(2000年)は198人,以下,204人, 190人,194人,5年目の去年は221人でした。今年は何人が来てくださるでしょう か??  また,「ボラボラ」も募集中です。特に,「豚汁作り」と「アンケート用紙配り」 「道具貸し出し係」が「不足」しています。ふるってご応募ください。 ■月 日 11月23日(祝)…小雨決行 ■時 間 午前9時30分〜午後2時 ■集 合 乙女高原グリーンロッジ ■持ち物 弁当,飲物,雨具,帽子,あればカマなどの道具。 ■参加費 誰でも100円(保険料ほか) ■おもな作業内容 ・草原内の枯れ草の刈り取り ・草原内のごみ拾い ・遊歩道のロープ回収 ・ブナじいさんを救え!(子ども向けプログラム) ■申し込み・問い合わせ   できるだけ11月18日までにお申し込み下さい    山梨市役所観光課「草刈りイベント」係      〒404-0201山梨市三富川浦262      電話0553-39-2121 ファックス0553-20-4050 --------------------------------------------------     3.【参加者募集】 ●第5回 乙女高原フォーラム●  まだ細部が十分詰め切れてないので,詳しいことは言えないのですが,日程は固ま りましたので,お知らせします。今から予定表に入れておいてください。 ■月 日 2006年1月22日(日) ■時 間 午後1時30分〜3時30分 ■会 場 山梨市民会館大ホール(予定) 山梨市万力公園北 ■主 催 山梨市,山梨県,乙女高原ファンクラブ ■参加費 無 料 --------------------------------------------------   【乙女高原ファンクラブ事務局】 植原 彰(方) 〒404-0013 山梨市牧丘町窪平1110-3       電話とファックス 0553(35)3682  ◎寄付用の郵便振替口座    口座番号 0220−8−71093    加入者名 乙女高原ファンクラブ ご意見/ご感想/情報はこちらに・・・ xxxxx@kougen.otomefc.net   (このメールに直接返信でもいいです) バックナンバーをご覧になりたかったら・・・・ http://www.otomekougen.npo-jp.net/mail_mag/ 乙女高原.ファンクラブのホームページは・・・・・ http://www.otomekougen.npo-jp.net/ 「ウエちゃんの乙女高原自然観察記」は・・・ http://www.otomekougen.npo-jp.net/observ/observ_top.htm ※「乙女高原メールマガジン」は希望する方に無料で配信しています。まわりにご希 望の方がいらっしゃいましたら,アドレスとお名前を「返信」してくだされば,メー ル配信のリストに加えます。お互いに顔の見えるような関係の中でメール配信したい ので,あえて自動配信のメールマガジン用ホームページ等は利用しておりません。   以上。