□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□    乙女高原ファンクラブ 公認  乙女高原メールマガジン 第152号 2005.11.29. 発行者:植原 彰 (乙女高原のある山梨市牧丘町在住) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   ▲▼ も く じ ▼▲ NEW! 0.【ニュースニュース】 NEW! 1.【オピニオン】刈った草は持ち出していいの? 植原 彰 NEW! 2.【参加者募集】意見交換会・懇親会・救急法講習会    3.【参加者募集】第5回 乙女高原フォーラム ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■   0.【ニュースニュース】 ●「マルハナバチ調べ隊」のテレビ放映が始まりました。CATVの作る作品とい うと,例えば運動会の様子をそのまま映して,代表者にインタビューして・・・とい うお決まりのパターンを想像していたのですが,なんのなんの。パペットマペットみ たいな手人形とヒトとのやりとりがあったり,マルハナバチの歌(!)があったり と,とても楽しめる内容でした。必見ですよ。峡東CATV(甲州市塩山と山梨市牧 丘町・三富)で11月29日から12月2日の4日間。放映時間帯は,6:30?,10:0 0?,15:00?,19:00?,22:30?の1日5回です。  12月17日(土)から18日(日)にかけて乙女高原案内人の意見交換会と懇親会があ るのですが,その席に持って行きますので,見たい方は,ぜひ,この会にご参加くだ さい。 ●年末恒例になりました乙女高原案内人意見交換会ならびに懇親会。今年1年間の 活動を振り返り,来年の活動の方針を決める会です。もちろん,普段は十分にできな い懇親の時間をたっぷり取ります。泊まりがけです。12月17日(土)から18日(日) にかけて,山梨市牧丘町牧平の民宿で行われます。  翌日には,救急法講習会を行います。乙女高原という,患者を搬送するのに時間が かかる場所で活動している私たちにとって,不慮の事故や急患への対処の仕方を知っ ておくことは非常に大事です。そして,それは日常生活でも生かすことができます。  民宿の予約といい,講習会の手配(今回は消防署にお願いしました)といい,案内 人幹事長の坂田さんを中心に,案内人幹事の皆さんが計画してくださいました。  会の名前に「乙女高原案内人」が付きますが,もちろん,案内人以外の方の参加も 大歓迎です。また,全部通しての参加は無理でも,一部だけの参加もオッケーです。  ぜひ,みんなで語って,飲んで,勉強しましょう! 参加ご希望の方は,とりあえ ず,このメールに返信してください。明日までに申し込んでいただければ,救急法講 習会の修了証が用意できるそうです。 →2 ●【第5回乙女高原フォーラム・予告編2】「乙女高原のここが好き!」というタ イトルのリレートークを行います。立候補した人が順番にステージの上に立って, 「私は乙女高原のこんなところが好き!」という話をしていくのです。この立候補者 を募集しています。ふるってご参加ください。  イメージとしては,NHK?BSの「今日は一日○○県」という番組のコマーシャ ルで,人が順番に出てきて,何か一言言う・・・というあんな感じです。  メッセージでもいいですし,俳句や短歌,詩の朗読でもいいです。歌を歌ってもい いですよ。コントやパフォーマンスも楽しいと思います。楽器の演奏もステキかも。 何か作品を見せたいという方は,ぜひ,持ってきてください。小さくて客席から見に くいようでしたら,事前にデジカメで写真に撮り,スクリーンに大写しにしますよ。  とにかく,たくさんの人がステージに上がることが大事です。「乙女高原が好きな 人がこんなにいるんだ」っていう強力なメッセージになります。  ちなみに,【予告編1】の「乙女百名花」ですが,すでに1票が寄せられました。 サンリンソウという春の湿地に咲く,かわいい白い花です。→3 ●(再掲載)次回世話人会は12月14日(水),午後7時半から,山梨市牧丘町総合 会館(文化ホールや花かげの湯の東下)2階の会議室。草刈りの反省とフォーラムの 段取りについてです。どなたでも参加できます。ぜひ,のぞいてみてください。 --------------------------------------------------     1.【オピニオン】 ●刈った草は持ち出していいの?● 植原 彰  刈り取った草を持ち出した方がいいのか,その場に置いておいた方がいいのか?  ・・・皆さんは,どうお考えですか?  今から6年前。第1回の草刈り終了後,半年以上に渡って大議論をしてきました。, このメールマガジンを立ち上げた大きな理由の一つが「乙女高原の自然を守る上での 課題をできるだけ多くの人と共有して,会議の時だけでなく,日常的に議論していき たい」というものだったので,このテーマはこのメールマガジンにとって,まさに うってつけだったのです。大勢の草地生態学者や実際に草原の保全に取り組んでこら れた方なども巻き込んで延々と話し合ってきました。  私も含め,何人もの素朴な疑問は「草原から草を持ち出せば,草の栄養が草原から なくなってしまうのではないか?」というものでした。この考えは素朴であるがゆえ に,研究者の皆さんの説明を聞いても,なかなか納得できませんでした。  ですが,結論から言うと,間違いだったのです。  第一に,乙女高原は栄養がないからこそ,たくさんの美しい花が咲いているので す。もし,刈り取った草をそのままにしておけば,草原の栄養分は多くなり,そうな ると,たくさんの栄養を必要とする一握りの草たちの天国になってしまいます。具体 的に言うなら,イタドリやススキばかりの草原になってしまうということです。栄養 が少ない状態にキープすることによって,イタドリやススキの一人勝ちを防いでいる ということです。  第2に,刈った草を運び出すことによって,春先,小さな草の芽までよく日が当 たって,小さな植物でも元気に成長することができます。  夏になるとまさに亜高山性「高茎」草原になる乙女高原でも,春先は背丈が極端に 小さなサクラスミレやフデリンドウ,キジムシロなどの草花が元気に花を咲かせるこ とができるのは,草刈りのおかげなのです。  また,刈り取った部分に日が当たることによって,ススキやイタドリ以外の草も元 気に生長できるので,これもススキやイタドリの一人勝ちを防ぐメカニズムと言えま す。  第3に,スキー場として開発される以前といい,スキー場として利用されていた半 世紀の間といい,基本的に乙女高原の草刈りは「刈ったら持ち出す」という「作法」 で行われていました。この「作法」によって,結果的に,今の草原が保たれてきまし たのですから,その作法を受け継ぎ,続けることが,乙女高原の自然をキープしてい くための一番の安全策と言えます。「理屈」もさることながら「歴史」がその安全性 や正当性を「担保」してくれているということです。  もっというなら,「刈った草は持ち出されてしまう」という厳しい環境の中で生き 残ってきたのが,今の乙女高原の草花たちと言えます。  第4に,これは個人的な経験になってしまうのですが,草原の保全についていろい ろな方と知り合うことができ,そのような方にいろいろな草原を案内していただく機 会に恵まれました。山中湖村の草原や大分県久住の草原,島根県三瓶山の草原,信州 湯ノ丸峠の草原,・・・。それらを案内していただく中で,草を持ち出すことの正当 性を現地で「観察」することができました。草を持ち出すとどうなるのか,持ち出さ ないとどうなるのかを自分の目で確かめることができたのです。これは人の話を聞く よりずっと説得力がありました。  ついでに言うなら,レンゲツツジは確かにきれいですが,レンゲツツジを「ひい き」しすぎると,どういうことになるのか?も見てくることができました。レンゲツ ツジを「ひいき」しすぎると,結果的に,レンゲツツジ群落が衰退してしまうので す。自然ってほんと複雑でし,おもしろいです。乙女高原でツツジをどう扱うのか?  きれいだし,乙女高原を代表する花ともいえるので,かえって,とても心配です。  以上のような理由により,いまのところ,乙女高原の草は持ち出すというのが,乙 女高原の「一番ベストな」維持管理方法だと言えます。  もちろん,乙女高原の自然を見守りつづけ,モニタリングをする中で,その管理方 法がそぐわないようになってきていることが発見できたら,考え直さなければなりま せんが,今のところはベストと言えます。  ・・・という結論に,5年半前,やっとこさ,たどり着いたわけです。ですから, 「刈った草を持ち出すのがいいか,そのままの方がいいか」という問題は,少なくと も,その議論に参加した方にとっては「過去のこと」「すでに決着がついたこと」な のです。  でも,新しく参加された方にとっては,やはり素朴な疑問であることは間違いない でしょう。ですから,観察会といい,乙女高原フォーラムといい,ことあるごとに, 草刈りや刈った草を持ち出すことの正当性について説明しているのですが,まだま だ,それを続ける必要性を,改めて感じました。 --------------------------------------------------    2.【参加者募集】 ●乙女高原案内人 意見交換会・懇親会・救急法講習会● ●乙女高原案内人 意見交換会● ■月 日 12月17日(土) ■時 間 午後3時 ? 5時30分 ■会 場 西保多目的集会施設(山梨市牧丘町牧平・牧丘第三小学校となり) ■参加費 無 料 ■内 容 今年一年間の乙女高原案内人の活動を振り返ります。 ●乙女高原案内人 夕食会● ■月 日 12月17日(土) ■時 間 午後5時30分 ? 7時30分 ■会 場 民宿「牧の庄」(山梨市牧丘町牧平・牧丘第三小学校向かい) ■参加費 3000円 ■内 容 みんなで仲良く夕食を食べましょう ●乙女高原案内人 懇親会● ■月 日 12月17日(土) ■時 間 午後7時30分 ? 無制限  ■会 場 民宿「牧の庄」(山梨市牧丘町牧平・牧丘第三小学校向かい) ■参加費 8000円 ■内 容 みんなで仲良く懇親しましょう ●乙女高原案内人 救急法講習会● ■月 日 12月18日(日) ■時 間 午前9時 ? 12時 ■会 場 西保多目的集会施設(山梨市牧丘町牧平・牧丘第三小学校となり) ■参加費 無 料 ■内 容 心肺蘇生法を中心に,けがへの対処の仕方も学びます。  全部通しての参加でも,部分参加でも結構です。案内人であってもなくても結構で す。同じ目的を持った同志とはいえ,普段はなかなかじっくり話し合う機会が持てま せん。すごくいい機会ですので,ぜひ,おいでください。  ちなみに,今回の会場周辺は10年前のぼくのホームグランドです(牧丘第三小学 校に勤めていました。そして,ここでの子どもたちとの自然観察の様子をまとめたの が『学校で自然かんさつ』(地人書館)という本です)。ご希望とあれば,翌朝とか 講習会終了後に,近所の自然をご案内しますよ。 --------------------------------------------------    3.【参加者募集】 ●第5回 乙女高原フォーラム● ■月 日 2006年1月22日(日) ■時 間 午後1時 ? 3時30分 ■会 場 山梨市民会館大ホール(予定) 山梨市万力公園北 ■主 催 山梨市,山梨県,乙女高原ファンクラブ ■参加費 無 料 ■内 容   1.乙女百名花スライドショー   2.「乙女高原のここが好き!」リレートーク   3.北垣憲仁さんの講演(仮題)「乙女高原のけものたち」 【予告編1】(再掲載)「乙女百名花」と名付けたスライドショーを行います。乙女 高原のきれいなお花100種を順番に大スクリーンに写しだそうというプログラムで す。百種類の花は,皆さんからのリクエストが多い順に決めます。ぜひ,「この花 の,こんなところがいい」というメッセージとともに「○○草に一票」というお便 り・メールをください。フォーラムの中で紹介します。形式は以下の通りです。 ・お住まいの都道府県名・市町村名(細かい住所は必要ありません。スライドショー の中で,「○○にお住まいの××さんから,・・・・というメッセージが来ていま す」といった感じでご紹介します) ・お名前(ふりがな) ・投票する花 ・その花についてのコメント  また,その花のご自慢のお写真があったら,ぜひお貸し下さい。デジカメだった ら,メールに添付して送ってください。銀板写真だったら,お貸しいただければパソ コンに取り込んで当日映せるようにします。使った写真は,お返しします。 --------------------------------------------------   【乙女高原ファンクラブ事務局】 植原 彰(方) 〒404-0013 山梨市牧丘町窪平1110-3       電話とファックス 0553(35)3682  ◎寄付用の郵便振替口座    口座番号 0220?8?71093    加入者名 乙女高原ファンクラブ ご意見/ご感想/情報はこちらに・・・ xxxxxx@kougen.otomefc.net   (このメールに直接返信でもいいです) バックナンバーをご覧になりたかったら・・・・ http://www.otomekougen.npo-jp.net/mail_mag/ 乙女高原ファンクラブのホームページは・・・・・ http://www.otomekougen.npo-jp.net/ 「ウエちゃんの乙女高原自然観察記」は・・・ http://www.otomekougen.npo-jp.net/observ/observ_top.htm ※「乙女高原メールマガジン」は希望する方に無料で配信しています。まわりにご希 望の方がいらっしゃいましたら,アドレスとお名前を「返信」してくだされば,メー ル配信のリストに加えます。お互いに顔の見えるような関係の中でメール配信したい ので,あえて自動配信のメールマガジン用ホームページ等は利用しておりません。   以上。