□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□    乙女高原ファンクラブ 公認  乙女高原メールマガジン 第165号 2006.5.16. 発行者:植原 彰 (乙女高原のある山梨市牧丘町在住) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   ▲▼ も く じ ▼▲ NEW! 0.【ニュースニュース】 NEW! 1.【活動報告】遊歩道づくり 5月14日 NEW! 2.【観察報告】スミレロード 5月15日    3.【参加者募集】イタドリ刈り 6月17日(土) NEW! 4.【参加者募集】マルハナバチ調べ隊 6月25日(日) ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■   0.【ニュースニュース】 ●@5月10日の読売新聞山梨版に乙女高原案内人の加藤さんの顔写真がでかでかと 載っていました。内容は富士山自然解説員の話でしたが,乙女高原案内人にも通じる 話でした。 ●A林さんに講師をお願いした植物(スゲ類)観察会ですが,一部の方に6月17日 (土)の午前中とお知らせしてしまいましたが,これはぼくのミス(すみません)。7 月2日(日)に変更しました。スゲ類は美しい花を付けるわけではなく,地味な目立た ない植物です。だからこそ,こんな機会にしっかり観察しましょう。スゲも乙女高原 の仲間です。午前10時から。あっ,そうそう。菅笠の「スゲ」です。 ●B次回世話人会は5月24日(水)午後7時半から山梨市牧丘町総合会館です。遊歩道 づくりの反省とイタドリ刈りやマルハナバチ調べ隊の打ち合わせをします。どなたで も参加できます。ぜひ,ご参加ください。 --------------------------------------------------     1.【活動報告】   ●天気予報も覆す遊歩道づくり 5月14日●  植原 彰  確か3日前の天気予報では雨でした。ところが,当日はすがすがしい青空まで見え て,ほんとに作業日和でした。参加者は全部で58人。たくさんの子どもたちも参加し てくれました。  乙女高原での活動に参加するたびに,なにかしら「いい話」を見たり,聞いたり。 それがまた次の活動のエネルギーになっていきます。今回も,例えば・・・  はじめの会の直前,ぼくは参加者のTさんから呼ばれました。「去年,一週間後に オレが来て,ロープを全部張り直しただよ。だからさあ,はじめからキッと強く引っ 張るように,みんなに言ってくれや」  そうか,Tさんが引っ張り直してくれたおかげで,去年のロープはあんなにきっち り張られていたのか。ありがたいことだなあと,ホントうれしくなってしまいまし た。  今回だって,終わりの会の最中もTさんは1人でもくもくとロープを張り直してく れていました。ですから,翌日,参加記念のカードをTさん宅に郵送しておきまし た。  今回は案内人の栗田さんを中心にキッズ班を作ってみました。子どもの力ではどう してもロープを引っ張ったりするのに限界があったからです。そのかわり,子どもた ちにもとても大事な任務を与えました。  一つはゴミ拾いです。作業の説明の際,写真を見せながら説明しましたが,乙女高 原で,よくビニールや輪ゴムなど人工物の入った動物の糞が見つかります。人間の捨 てたゴミが自然に悪影響を与えているのです。ロープを張ってしまうと,もう草原の 中には入れなくなってしまいますので,今が最後のチャンスと言えます。子どもたち のためにファンクラブの予算で火ばさみをいくつか買って,用意しました。子どもた ち,服をよごしながら,一生懸命にゴミ拾いをしてくれました。  もう一つは,枯れ草の遊歩道への敷き詰めです。遊歩道はどうしてもたくさんの人 が歩くので,地面が固くなり,植物が生えず,雨が降ると土が流れ,だんだん低く, えぐれたようになってしまいます。そんな遊歩道に枯れ草を敷けば,少しはそれを緩 和できるので,初冬の草刈りの際,できるだけ遊歩道に草を入れるようにお願いして いるのですが,そうなっていないところが何カ所かありました。一方,草原の中に刈 り取った草を積み上げておくと,その下にある植物たちの芽は成長できません。する と,イタドリのようにたくさんの養分を地中に蓄えておき,春の終わりに一気に ニューッと成長するような「強い」草ばかりが幅をきかせてしまいます。そこで,枯 れ草をできるだけ遊歩道に敷くように子どもたちに頼んだのです。これも両手いっぱ いの枯れ草を,それこそがむしゃらに運んでくれました。  いい話はまだまだあります。  アスファルトの駐車場下の湿地に橋が架けてありましたが,腐って,一部,釘の頭 が飛び出てしまい,危険な状態になっていました。「さて,これをどうしたもん か?」と世話人会で話題にしたところ,県(峡東林務環境事務所)の皆さんが,間伐 材を使って,立派な,でも,とても暖かみのある手作りの丸太橋を作ってくださいま した。そして,元の橋の残骸は,山梨市の職員の方々が車を出して,片付けてくださ いました。  ぼくらボランティアは自分の意志で自分の休日を使って参加しているのですが,市 や県の職員の方は「仕事」として参加しています。しかも,市は合併後でエリアが広 くなっているし,県も広域化が進んでいて,おそらくは,とても代休が十分取れるよ うな状況ではないと思います。そんな状況の中,本当に献身的に準備や作業をしてく ださいました。これもまた,ありがたいことだと思います。  ありがたいと言えば,毎年参加してくださっている(株)田丸グリーン基金の 方々,笛吹市春日居町国府地区の国府囃子保存会の役員のUさんと子どもた ち,・・・。  今回は自分で言うのもなんですが,準備にしても運営にしても,今までで最高ので きだったと思います。  市・県・ファンクラブで事前に下見を行い,交換する杭に印を付け,遊歩道のコー スごとに必要な杭の本数を数えておきました。当日,それをもとに杭をあらかじめ コースごとに分けておいたので,非常に効率的に作業を進めることができました。  各班がトランシーバーを持っていて,連絡を取り合ったのもよかったです。「○○ コースですが,本部どうぞ? 杭が3本足りないのて,補充をお願いします」「本部 ですが,××コースですか? 山日の新聞記者さんが取材に行ったので,対応をお願 いします」といった感じ。  当日,急に頼んだにもかかわらず,Mくんがみんなの前でロープしばりのデモンス トレーションをしてくれたのもうれしかったです。すぐに師匠のTさんが助け船を出 してくれました。来年は受付を済ませて始めの会が始まるまでの間を利用して,ロー プ縛りの実践研修をすればいいなあなんて思いました。  結局,今年も午前中ですべての作業が終わりました。おかげさまで,昼食後,じっ くりと草原内を散歩する時間ができました。フデリンドウがその小さな花を精一杯広 げていました。散歩後,ロッジ内で有志で茶話会を行いました。飲物や食べ物の準備 も大変だと思いますが,おかげさまで,疲れを吹っ飛ばすことができました。ありが とうございました。  さて,来年の遊歩道づくりをよりよいものにするために,反省点やアイデアをお聞 かせください。来週の世話人会の資料に反映させます。今のところ,こんな意見が届 けられています。 ・下見をして,交換する杭に印を付けておいたり,杭の本数を調べておいたのが,と にかく良かった。 ・杭打ちの時,杭の上に板(まくら)を置くと,その板が跳ね返ったりしてかえって 危ない。(去年の反省では,何かまくらを置かないと,杭の上部が割れてまうという ことだったが) ・トランシーバーがしっかり機能していた。 ・ロープしばりの研修会をやったらどうか(それだけ取り立てて行うのは大変なの で,当日朝,始めの会が始まる前にやったらどうか・・・というのがウエハラのアイ デアです) ・スタッフが分かりづらいので,なにか目印になるものを付けてほしい。(帽子,ス タッフジャンバーという手もありますが,お金がかからないのは腕章かな。乙女高原 らしい腕章を考えてみますね) --------------------------------------------------    2.【観察報告】 ●スミレ・ロード 5月15日の乙女高原● 植原 彰  皆さんからひんしゅくを買いそうですが・・・・  じつは遊歩道づくりの翌日,ぼくは仕事がオフでした。午前中は布団を干したり, 家じゅうの掃除をしたり,植木の剪定をしたりと,家の仕事を片付けしましたが,午 後から乙女高原に行きました。これで3日間連続して乙女高原に通ったことになりま す。  というのも,以前,報告した糞の調査を一通りやり終えておきたかったからです。 乙女高原のエリア全体の糞調査を1日で済ますことはとてもできません。ぼくなり に,草原・大窪山遊歩道・湿地遊歩道・焼山遊歩道の4つのコースに分けました。4 日間かければ一通りの調査が完結します。今までに3つのコースは1回ずつやってい て,焼山コースだけ残っていたので,それを早くやっつけたかったのです。(話は変 わりますが,こんなふうに手間のかかる調査なので,ぜひ,どなたか一緒にやりませ んか?)  焼山峠に車を置き,トイレ後ろの遊歩道を歩いて登って行きました。糞の調査とは いえ,もちろん,基本的なスタンスはいつもの自然観察と変わりません。いろんな 「もの」や「こと」を見つけては,片っ端から地図に書き込んでいきます。  今回のルートで特徴的だったのは,スミレの種類と数がとても多かったことです。  遊歩道を歩き始めると,すぐに地面はタチツボスミレでいっぱいになりました。  タチツボツミレはぼくが自信を持って見分けられるようになった最初のスミレで す。花の柄をたどって下のほうを見ていくと,その柄の付け根が小さな2枚の葉で覆 われています。これを「托葉」といいますが,タチツボスミレはこの托葉にたくさん の切れ目が入っていて,まるでのこぎりの葉のように見えます。家のまわりでも見る ことができるスミレです。  次に見たのは林の下のアケボノスミレ。このスミレのピンク色は絶妙です。おもし ろいことに,このスミレは葉を出す前に花だけ咲かすので,地面からニューッと花の 柄だけが出てきて,その先に花が付いています。  アケボノスミレの近くに1株だけニョイスミレ(ツボスミレ)がありました。ニョ イスミレの花はすごく小さくて,1センチもありません。全体は白いのですが,内側 が濃い紫色です。乙女ではよく湿地で見かけます。谷地坊主の上に咲いていることも あります。  遊歩道が日当たりのいい草原を横切りました。ここで大きなサクラスミレに出会え ました。ご存じの通り,乙女高原の春の代表選手とも言えるスミレで,日本で一番大 きな花を付ける野生スミレです。花の内側にブラシのような毛が生えているのも特徴 的です。  遊歩道がモミの林に入ると,エイザンスミレも見られました。スミレのくせに,葉 が細かく枝分かれしているのが最大の特徴です。  そして,最後に確認したのがミヤマスミレ。最初は「小さいタチツボスミレだな あ」と思いましたが,それにしては,花の色がなんだか赤っぽい。ハッと思って,小 さな小さな葉をかき分けて,托葉を探しましたが,ゲジゲジみたいなタチツボスミレ 特有の托葉がありません。その場で図鑑(ピッキオの「花のフィールド図鑑・春」) を調べたら,ハート型の葉が決め手で,ミヤマスミレと分かりました。  結局,この調査ルートで6種類ものスミレの花を見ることができました。スミレに 詳しい人が歩いたら,もっと多くなるかもしれません。ミヤマスミレほどではありま せんが,「ちょっとあやしげなタチツボスミレ」をいくつか見ているからです。  他にはクリンユキフデやワチガイソウ,コミヤマカタバミの花も見ました。  木では,フジザクラ(マメザクラ)とカスミザクラの花を見ました。2つとも,葉 が出てくるのとほぼ同時に花が咲くことと,花が下向きなところが似ています。で も,フジザクラがせいぜい人の背丈よりちょっと高いくらいなのに,カスミザクラは すらっとした高い木になること。若葉の色がマメザクラははっきりした緑色なのに, カスミザクラはちょっと赤っぽくて,ちょうど桜餅の桜葉のようです(だから,カス ミザクラが咲いていると,いつも桜餅をイメージしてしまいます)。  結局,肝心の糞は一カ所でしか見つかりませんでしたが,いつもの通り,楽しめた 自然観察ハイキングでした。 --------------------------------------------------    3.【参加者募集】 乙女高原ボランティア 第2弾 ●イタドリ刈り● ■月 日 2006年6月17日(土) 小雨決行。荒天の場合,18日に延期。 ■時 間 午後3時〜4時 ■会 場 乙女高原 ■主 催 山梨市・山梨県・乙女高原ファンクラブ ■参加費 無 料 ■内 容 イタドリだけ選択的に刈り,重さを量る。 ■持ち物 軍手,(ある方は)鎌,ロープなどの道具。 ■服 装 作業ができる服装。雨具が必要だと思います。天気が悪いとかなり寒いで す。 ■申し込み  申込先は山梨市観光課(0553-39-2121(代)ですが,このメールに返信でも結構で す。 --------------------------------------------------    4.【参加者募集】 今年もやります!! ●マルハナバチ調べ隊2006● ■月 日  第1回 2006年6月25日(日)   第2回 2006年8月 6日(日)   第1回 2006年9月 9日(日)    いずれも雨天中止(雨が降ったら,ハチはほとんど飛びません) ■時 間 午前10時〜午後2時30分 ■会 場 乙女高原 ■主 催 乙女高原ファンクラブ ■参加費 無 料 ■内 容 マルハナバチのおさんぽ調査(ラインセンサス)      マルハナバチ待ち伏せ調査 など ■募集人数 小学校4年生以上 20人(申し込み順)  ただし,保護者と一緒なら,それより小さい子も参加できます。 ■持ち物 筆記用具,弁当,雨具。(ある方は)双眼鏡,ルーペ,図鑑など。 ■服 装 活動のできる服装。帽子は必ずご用意ください。日差しが強いので,肌が 隠れる衣服がお勧めです。標高1700メートルですから,太陽が見えないと,夏でも寒 いくらいです。 ■申し込み  乙女高原ファンクラブ事務局まで。このメールに返信で結構です。 --------------------------------------------------   【乙女高原ファンクラブ事務局】 植原 彰(方) 〒404-0013 山梨市牧丘町窪平1110-3       電話とファックス 0553(35)3682  ◎寄付用の郵便振替口座    口座番号 0220−8−71093    加入者名 乙女高原ファンクラブ ●ご意見/ご感想/情報はこちらに・・・  xxxxx@kougen.otomefc.net (このメールに直接返信でもいいです) ●バックナンバーをご覧になりたかったら・・・・  http://www.otomekougen.npo-jp.net/mail_mag/ ●乙女高原ファンクラブのホームページは・・・・・  http://www.otomekougen.npo-jp.net/ ●「ウエちゃんの乙女高原自然観察記」は・・・  http://www.otomekougen.npo-jp.net/observ/observ_top.htm ※「乙女高原メールマガジン」は希望する方に無料で配信しています。まわりにご希 望の方がいらっしゃいましたら,アドレスとお名前を「返信」してくだされば,メー ル配信のリストに加えます。お互いに顔の見えるような関係の中でメール配信したい ので,あえて自動配信のメールマガジン用ホームページ等は利用しておりません。ウ イルスが怖いので,最低週に1回はウイルスソフトの更新をしています。   以上。