□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□    乙女高原ファンクラブ 公認  乙女高原メールマガジン 第172号 2006.9.10. 発行者:植原 彰 (乙女高原のある山梨市牧丘町在住) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   ▲▼ も く じ ▼▲ NEW! 0.【ニュースニュース】 NEW! 1.【活動報告】マルハナバチ調べ隊 9月9日(土) NEW! 2.【参加者募集】ネイチュアフィーリング研修会(主催はノラやまなし他) ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■   0.【ニュースニュース】 ●1.【重要】鼓川温泉→塩平→焼山峠経由で乙女高原に行けなくなります。塩平か ら焼山峠を結ぶ焼山林道が9月11日から10月6日まで終日通行止めだそうです。 乙女高原に行く場合は,そま口→柳平経由でおいで下さい。 ●2.9月9日(土)に今年3回目・最後のマルハナバチ調べ隊を行いました。夏8 月の調査ではラインセンサスでなんと300頭近いマルハナバチと出会えたのです が,今回はたった9頭。一ヶ月前のたった3パーセントです。これはいったい?(→ 1) ●3.乙女高原はいよいよ秋。ススキやヤマアワといった花粉を風に運んでもらう地 味な,だけどとても風流な穂状の花が目だっています。その中で,シオガマギクやウ メバチソウ,アキノキリンソウ,ゴマナなどが咲いています。秋風涼しい乙女高原 に,ぜひおいでください。 ●4.ノラやまなし,日本自然保護協会共催の「ネイチュア・フィーリング〜からだ の不自由な人との自然観察〜研修会」が10月28(土)・29(日)の1泊2日, 八ヶ岳少年自然の家で行われます。乙女高原で自然観察するヒントがたくさん見つか る研修会です。植原もスタッフとして参加します。申し込み期間が延長されました。 まだ間に合います。まだの方,急いで申し込みましょう!(→2) ●5.次回世話人会は9月13日(水)午後7時半から牧丘総合会館2階会議室で す。秋の草刈りについての話し合い木が中心になります。多くの方に参加していただ きたいなあと思います。 ●6.乙女高原で5月ころ,じめじめした湿地の土の中からクエックエッというカエ ルの声が聞こえてきます。土の中から聞こえてくるので,めったなことでは姿を見る ことはできませんが,このカエルはタゴガエルといい,ファンクラブで観察会を開い たこともあります。このカエルを博物館の地質学学芸員がケンキュウした成果を写真 絵本にしたのが,大木淳一『幻のカエル〜がけに卵をうむタゴガエル』新日本出版社 (1400円)。カエルを地質学者がケンキュウしたというところがおもしろいで しょ?! 産業界で異業種の人が一緒に組んで,ヒット商品を開発するという異業種 交流が進んでいるという話はよく聞きますが,「地質屋さん」が「カエル(生物)」 というのも十分,異業者交流。で,地質屋さんの視点で生き物をケンキュウすると, こんな展開になるわけか!!と感心しました。 この本で扱っているのは千葉のタゴ ガエルですが,絵本を読んでみると,乙女のタゴガエルとは暮らしぶりがだいぶ違う ようで,それも興味を引かれたところでした。オススメです。 --------------------------------------------------  1.【活動報告】 ●マルハナバチ調べ隊 第3回● 9月9日(土)  「年3回のマルハナバチ調べ隊を始めて3年目になりますが,・・・」とメルマ前 号のレポートの始めに書きましたが,今回も,同じセリフから始めなければなりませ ん。それほど,調べれば調べるほど,わからないことが出てきます。  今回の調査は「マルハナバチ沈黙の乙女高原」といった感じでした。だって,夏8 月の調査では,しまいにはもう記録するのが嫌になるくらい,たくさんのマルハナバ チが居たのに,今回は全然なのです。天気は曇りでしたが,時々,残暑の日差しが あって,決して「寒くてハチの動きがにぶくなる」状況ではありません。夏は歩いて いると,いつもどこかでブーンというマルハナバチの声が聞こえていて,まるで乙女 高原の夏のBGMのようですが,今日はそれがまったく聞こえません。草原全体が シーンとしていて,不気味ですらありました。  結局,ラインセンサスでは9頭のマルハナバチにしか出会えませんでした。8月が 300頭ですから,その3パーセントでしかありません。  昨年の調査では6月総数14頭,8月64頭,9月134頭と,月を追うごとにマ ルハナバチの数が増えました。調査日はカレンダー上は今年とほぼ同じです。秋の初 めに巣の規模を最大にして,できるだけ多くの女王バチとオスバチを「生産」するた めに,夏の間,マルハナバチたちは「拡大再生産」を繰り返すんだな・・・と納得し ていました。  ところが,今年の調査では,6月総数31頭,8月295頭,9月9頭と,8月に 「異常に」増え,9月に激減してしまいました。  となると,一昨年の調査結果が気になります。一昨年(2004年)の調査では, 6月総数18頭,8月47頭,9月20頭と,全体的に少ない個体数でした。  考えられることとしては,昨年は9月にその年の最大値を出していることから,昨 年,女王がたくさん生産され,それが冬を越したので,今年の夏,マルハナバチが一 挙に増えたが,増えたことによって,資源(花の蜜や花粉)も一挙に減少し,秋には 激減してしまったのではないか? という仮説です。  ただし,今後も,同じように定期的な調査を続けていかなければ,仮説を検証する ことはできません。また,年に3回だけでなく,もっと調査の頻度を高くし,よりき め細かいデータを集めることも必要でしょう。だからこそ,マルハナバチ調べ隊に参 加してくださった方には,今度は「調べ隊」の日以外にも調査をしてもらいたいんで すよね。  今回は,そんなふうに数は非常に少なく,寂しいものでしたが(でも,それも貴重 な乙女高原のデータです),蜜を吸ったオオマルハナバチが飛び立ったら,クモの網 に引っかかってしまい,絶体絶命というシーンを目の前に見ることができました。子 どもたちは「助けてあげて」というのですが,もし,助けたりしたら,マルハナバチ はいいにしても,今度はクモがかわいそうです。もしかしたら,もう一週間以上も獲 物が捕れなくて,おなかペコペコかもしれません。ずっとその様子を見守っていまし たが,さすがはずんぐりむっくりで,羽根がそう大きくないマルハナバチです。暴れ ているうちに,自分の重みで落っこちてしまいました。「助けたらクモがかわいそ う」とは言ったものの,マルハナバチ・ファンである自分もホッとしました。  さて,今回は,小さな子どもたちも参加してくれたことだし,午後から待ち伏せ調 査をしてもマルハナバチが飛んでくることは期待できないので,ブナの森までの観察 ハイキングに切り替えました(もちろん、「一匹もマルハナバチが飛んでこなかっ た」というデータも大切ですが,子どもたちがつまらなさを感じてしまうと判断しま した)。  森のコースでは,ちょうどビー玉くらいの大きさのキノコを発見しました。色とい い,上に紅ショウガが乗っているところといい(キノコのてっぺんに紅いところがあ るんです)たこ焼きにそっくりです。子どもたちはつまんでは,細かい粉がヒュッと 飛び出るのを楽しんでいました。このキノコ,子どもたちによって「タコヤキノコ」 と命名されましたので,今後,このキノコを見たら,タコヤキノコと呼ぶように! (本名は,クチベニタケというようです)  大きなモミの木の下では年齢当てクイズをしたり,ブナじいの前で記念写真を撮っ たり。帰りは草原のコースを下りました。  道の前方でキアゲハがうろうろしていました。いろいろな葉っぱに止まっては,飛 び立っています。まるで,葉を確かめているように見えました。これはおもしろいこ とになりそうだぞと,前に進みたがる子どもたちを手で押さえ,しばらくジッと見て いました。  そしたら,思ったとおり! 一枚の葉っぱに止まったと思ったら,お尻をグッと曲 げて,葉にお尻の先をくっつけました。卵を産んでいるに違いありません。卵を産ん だら,また飛び立ち,葉を探して,お目当ての葉が見つかったら,また,卵を産 み,・・・そのうち,以前産んだ葉にまた産んだりもして・・・飛び去りました。  そしたら,そっと葉に近づき,見てみてました。まんまるいクリーム色の卵が産み 付けてありました。これから季節は秋。寒い冬になる前に幼虫が十分育つことができ るのか,不安になりました。産み付けられていた葉は,シシウド(もしかしたら,ノ ダケかも・・・)の若い小さな葉でした。  今回も,最後に「ひとこと(感想)カード」を書いてもらい,書いてくれた人には 特製マルハナバチ・カードをプレゼントしました。 --------------------------------------------------    2.【参加者募集】 ●ネイチュア・フィーリング研修会〜体の不自由な人との自然観察会● ■主催 自然観察指導員山梨県連絡会(ノラやまなし) (財)日本自然保護協会(NACS-J) ネイチュア・フィーリング観察会とは,体の不自由な人と一緒に五感を使って自然を 観察し,自然の素晴らしさを共に分かち合う自然観察会です。いつでも,どこでも,だ れとでも…自然に触れる喜びを分かち合うことができるように,この研修会では,体の 不自由な人と野外で観察会をする際の基本的な考え方や観察方法について,講義と実 習を通して具体的に学びます。 ■期日 平成18年10月28日(土)〜29日(日)1泊2日(雨天決行) ■会場 山梨県立八ヶ岳少年自然の家 〒407-0301 山梨県北杜市高根町清里3545(0551-48-2306  FAX0551-48-2307) ■費用 8,000円(1泊3食,研修費・保険代込み) ※受講決定後にキャンセルする場合は,費用の一部を負担していただくこともありま す。 ■持ち物 参加費,筆記用具,目隠しができるもの(アイマスク,バンダナなど),雨 具(できれば上下別のレインウェア),サブザック,保険証の写し(傷病時に使用) ■日程  <10月28日(土)> 13:00〜    受付 13:30〜    開講式 14:00〜16:40 野外実習@「目の不自由な人との自然観察」 18:30〜19:30 講義@「ネイチュア・フィーリングの考え方,実践例, 実践に当たっての配慮事項」 19:40〜20:40 講義A「からだの不自由な人との自然観察会のために 知っておきたいこと」 <10月29日(日)> 8:00〜10:00 野外実習A「耳の不自由な方との自然観察会」         野外実習B「体の不自由な方との自然観察会」 野外実習C「ともに自然観察を楽しもう」 13:00〜13:45 実習のまとめ,ネイチュア・フィーリングを広めるために 13:45〜14:00 閉講式・解散 ■講師 鳥山由子(NACS-J研修会講師・筑波大学心身障害系教授) 飯野順子(NACS-J研修会講師・前筑波大学附属盲学校校長) 瀬川三枝子(ネイチュア・フィーリングをすすめる会, NACS-J自然観察指導員) 辻井靖子(京都手話通訳者養成講師,NACS-J自然観察指導員) 加藤 隆(NACS-J自然観察指導員) 喜多見孝明(武蔵野ネイチュア・フィーリングをすすめる会,NACS-J自然観察指導 員) 武井洋子(筑波大学附属盲学校教諭, NACS-J自然観察指導員) 伝井真弓(NACS-J普及・広報部) ■交通案内 自動車利用:中央自動車道 須玉IC・長坂ICより20km(約30分) JR利用:小海線清里駅下車徒歩15分 ■申し込み方法  以下の事項を記入して,期間内に下記の窓口まで送付して下さ い。 詳しい要項をお送りします。 <申し込み期間> 平成18年8月1日〜(先着順,定員35名)  ※定員になり次第締め切ります。 <申し込み窓口> 自然観察指導員山梨県連絡会(ノラやまなし)事務局 〒400−0422 山梨県南アルプス市荊沢1297−2 時田 恵方(055−284−4237) ★この研修会は「コープやまなし市民活動助成金」の協力を得て行われています。 ・・・・以下,申し込みに必要な事項・・・・ ●ノラやまなし ネイチュア・フィーリング研修会 申し込み● ふりがな 氏 名                  ( 男 ・ 女 ) 生年月日 19(    )年  月   日生(     才) 住 所 〒 電話番号    (   )         E-mail(あれば) NACS-J自然観察指導員に登録していますか?(どちらかに○を)     はい     いいえ ※登録していない方も申し込めます。 --------------------------------------------------   【乙女高原ファンクラブ事務局】 植原 彰(方) 〒404-0013 山梨市牧丘町窪平1110-3       電話とファックス 0553(35)3682  ◎寄付用の郵便振替口座    口座番号 0220−8−71093    加入者名 乙女高原ファンクラブ ●ご意見/ご感想/情報はこちらに・・・  xxxxxx@kougen.otomefc.net  (このメールに直接返信でもいいです) ●バックナンバーをご覧になりたかったら・・・・  http://www.otomekougen.npo-jp.net/mail_mag/ ●乙女高原ファンクラブのホームページは・・・・・  http://www.otomekougen.npo-jp.net/ ●「ウエちゃんの乙女高原自然観察記」は・・・  http://www.otomekougen.npo-jp.net/observ/observ_top.htm ※「乙女高原メールマガジン」は希望する方に無料で配信しています。まわりにご希 望の方がいらっしゃいましたら,アドレスとお名前を「返信」してくだされば,メー ル配信のリストに加えます。お互いに顔の見えるような関係の中でメール配信したい ので,あえて自動配信のメールマガジン用ホームページ等は利用しておりません。ウ イルスソフトはいつも最新のものにしています。   以上。