□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□    乙女高原ファンクラブ 公認  乙女高原メールマガジン 第173号 2006.9.19. 発行者:植原 彰 (乙女高原のある山梨市牧丘町在住) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   ▲▼ も く じ ▼▲ NEW! 0.【ニュースニュース】 NEW! 1.【観察報告】9月19日の乙女高原 NEW! 2.【参加報告】ピッキオの観察会 9月4日 NEW! 3.【参加者募集】草刈りボランティア 11月23日(木・祝) ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■   0.【ニュースニュース】 ●1.【重要】(再掲)鼓川温泉→塩平→焼山峠経由で乙女高原に行けなくなりま す。塩平から焼山峠を結ぶ焼山林道が10月6日まで終日通行止め。乙女高原に行く 場合は,そま口→柳平→焼山峠経由でおいで下さい。 ●2.乙女高原はいよいよ秋。咲き始めたばかりの花は,ヤマラッキョウ,トリカブ ト,オケラ,ハバヤマボクチ。ハナイカリやゴマナ,セイタカトウヒレンは満開で す。リンドウのつぼみはまだまだ固い。秋はまた,たくさんのきのこたちと出会える 季節でもあります。秋の乙女に,ぜひ,おいでください。(→1) ●3.今年も11月23日に乙女高原の草刈りを行います。そのちらしができあがりまし た。ここ3年ほど,表のカラー写真は前年の草刈りの集合写真です。昨年,参加した 方は,ご自分の姿を探してみてください。乙女高原ファンクラブ普通会員の方には10 月になったら,会報と一緒にこのちらしをお届けします。普通会員でない方,また, 友人等に草刈り参加を誘ってくださるという方,ちらしをお送りしますので,必要部 数をメール返信してください。 ●4.来年1月28日(日)に山梨市民会館大ホールで第6回乙女高原フォーラムを開催 します。今回のゲストは軽井沢の「ピッキオ」の社長・南正人さん。先日,軽井沢に 行って,南さんと打ち合わせをし,ピッキオの観察会にも参加してきました。ピッキ オって何さ? 南さんってどんな人なのさ?・・・という方,本文をお読み下さい。 (→2) ●5.次回世話人会は10月18日(水)午後7時半から牧丘総合会館2階会議室で す。秋の草刈りについての話し合い木が中心になります。多くの方に参加していただ きたいなあと思います。 --------------------------------------------------  1.【観察報告】 ●きのこがいっぱい・・・9月19日の乙女高原●  今年,乙女高原でテンという動物の糞のサンプリングを始めたという話は,すでに このメルマでもしました(例えば,第162号2006.4.24)。今のところ,一人で やっています。大窪山コース,湿地コース,草原コース,焼山峠コースと4つのコー スを設定しました。このうち,湿地と草原は短めなのでいっぺんに両コースとも歩け ますが,他のコースは半日はかかってしまうので,4つのコースを1巡するのに最低 3日間かかります。4月から始めて,4巡目が終わろうとしているところです。  台風一過の秋晴れを期待して乙女に登りました。  途中,林道でツルニンジンの花を発見。ピッキオの『花のおもしろフィールド図 鑑』に書いてあった通り,キイロスズメバチがこの花に来ていました。こんなふう に,行く途中でも,発見のたびに車を止め,カメラを持って降りるので,なかなか乙 女に着けません。もっとも,自分としては,車でスーッと通りすぎるなんて,とても もったいなく,できれば(時間が許せば),ずっと歩いて行きたい欲求があります。  さて,家を出る午前8時の温度は23度でしたが,乙女に着いた午前9時の乙女の 温度は17度でした。涼しいを通り越して,寒いくらいでした。  糞サンプリングのキットを持って歩きだそうとしたら,駐車場でさっそく1個目の 糞を発見。丸々とよく太った,健康そうな糞です。色はグレー。中にゴマのような形 で,明るい茶色のたねがたくさん入っています。果物の皮のようなものも見えます。 これは見たことがあるぞ。きっとサルナシに違いないと思いました。でも,まだ,サ ルナシが熟す時期ではありません。だから,糞の色がグレーなんだろうと思いまし た。ちゃんと熟したサルナシを食べていれば,糞の色は明るい緑。しかも,果物ソー スのような甘い匂いもするはずです。  遊歩道を歩き始めたら,2こ目の糞を見つけました。1こ目と同じような色だし, 中身も同じようでした。この糞には6頭ものザトウムシが集まって,食べて(なめ て?)いました。ザトウムシは,足がやたら長いクモのような生き物です。ぼくは, このザトウムシを見ると,どうも,スターウォーズに出てくるメカを想像してしまい ます。  糞の上でザトウムシたちが大騒ぎです。ケンカ(?)を始めたり,追い払ってし まったり。「ザトウムシ」って種名だと思っていましたが,ザトウムシにもいろいろ な種類があるんですね。茶色っぽいのと黒っぽいの。少なくとも,そこには2種類の ザトウムシがいるようでした。  途中,大きさという形といい,色といい,触感(食感ではありません)といい,た こ焼きにそっくりというキノコがありました。マルハナバチ調べ隊の観察会で,子ど もたちが「たこやきのこ」と名付けたきのこです。てっぺんには紅ショウガそっくり の紅い所まであります。本名をクチベニタケというそうです。  乙女高原ファンクラブのホームページにアップしましたので,見てください。 http://www.otomefc.net/album/img-box/img20060919173454.jpg  キノコの話題第2弾は,キノコらしからぬキノコです。根元から2本の腕が伸びて いるきのこです。イカの脚のようにも見えます。根元の部分は白。枝分かれした先は 黄色。全体が7センチくらいの大きさです。  このキノコ,卵のようなものが割れて,中身が成長したらしく,根元には卵の割れ たのも見えます。  腕のような部分の内側に茶色いところがあります。さわってみると,ここだけベト ベト。さわった指の臭いをかいでみましたが,その臭いこと臭いこと。「なんでこん なに似ているの!!」とびっくりするくらい,ウンチの臭いにそっくりでした。これは どうもサンコタケという名前のキノコらしいです。腕は普通2本以上あるそうです が,ぼくが見たのは2本だけでした。 http://www.otomefc.net/album/img-box/img20060919173820.jpg  マユミの幹の皮が葉がされて,皮の一部が地面に散らばっている光景を見ました。 皮がはがされている部分をじっくり見ましたが,歯形のようなものは残っていません でした。きっと皮を噛んで強引に引っ張り,引きちぎってしまったのでしょう。  たぶん犯人はシカだろうなと思いました。  じつはこの後,真っ昼間だというのに,シカの姿を見ました。相手はあわてて逃げ ていきましたが。  結局,この日,もう一つ糞が見つかり,見つかった糞は合計3個となりました。  草原の中も探したのですが,1個も見つかりませんでした。  さて,3つ目のキノコの話題は,キノコの名前は分からないのですが,その生え方 がおもしろかったので,紹介します。帰り道,林道の脇にキノコが生えているのを見 つけたので,あわてて車を止めて,写真を撮りました。だって,キノコがまさに輪に なって生えていたんですよ。  キノコの菌糸が成長するときに,ちょうど池に石を投げ入れた時にできる波紋のよ うに,同心円状に成長することがあります。キノコはそんな菌糸の先から生えてくる ので,キノコ自体も輪になって生えてくるわけです。  これを西欧ではフェアリーリング(フェアリー=妖精)といい,夏の夜,妖精がこ こで輪になって踊ると信じられている(いた?)のだそうです。たしかに妖精の存在 を信じたくなるようなミステリーサークルでした。 http://www.otomefc.net/album/img-box/img20060919174345.jpg --------------------------------------------------    2.【参加報告】 ●ピッキオの観察会● 9月4日  ピッキオといえば,鳥の図鑑『鳥のおもしろ私生活』(主婦と生活社)や虫の図鑑 『虫のおもしろ私生活』(同),植物(草)の図鑑『花のおもしろフィールド図鑑』 (実業之日本社。春・夏・秋の3冊)という,フィールドワーカーであるぼくらが野 外で実際に使っていて,「かゆいところに手が届くような図鑑」をつくっているとこ ろです。  もともと,軽井沢の老舗温泉である「星野温泉」の泊まり客相手に自然観察の案内 をしていたのですが,独立して株式会社になり,ビジターセンターという拠点を持 ち,毎日,有料の自然観察会などを行っています。  すごいなと思うのは,この株式会社の目的が自然保護だというところです。そのた めに,自然の調査研究をしたり,実際の保護活動(クマが開けられないようなゴミ箱 を作ったり,ベアドッグというクマを追い立てる専門の訓練を受けた犬を持っている ことで有名です)をしたり,はたまた,インタープリテーションをしています。  ピッキオのインタープリターは,インタープリテーションすることで給料をもらっ ているプロです。そんなプロのインタープリテーションはどんなだろうと,ワクワク しながら観察会に参加しました。  その日,担当してくれた女性のインタープリターは終始,ニコニコしながらも,全 員にちゃんと話が伝わるように,列が長くなってしまったときには,列の前で一度, 後ろでもう一度,説明するなど,とても気を利かせていました。  背中のディパックの中には小道具がいっぱい。近くで小鳥が鳴き始めれば,「今, 鳴いている鳥は,こんな鳥です」と実物大のぬいぐるみが出てきます。葉が生い茂っ て鳥の姿が見えにくいシーズンのバードウォッチングでは,こんな工夫が必要でしょ うね。  途中,ミズナラの木の下に,たくさんの青いミズナラどんぐりの囓り跡が落ちてい たのですが,「これはね,ムササビのしわざなんですよ」と,ムササビの実物大ぬい ぐるみが登場したのは圧巻でした。  ただ解説するのでなく,「これ,なんだと思います?」「誰がやったんでしょう か?」と,話の中に「?」を上手にちりばめ,参加者とキャッチボールしながら観察 を深めているのも見事でした。子どもたちなんて,もう盛り上がってしまって,イン タープリターのザックの中に手を突っ込みそうになったくらいです(それくらい,見 たくて見たくて仕方なかったんでしょうね)  最近,観察会を「行う」立場ばっかりだったので,たまには「やってもらう」立場 もいいなあと思いました。  2時間強の観察会の中で,そのほか,ヤマブドウの試食(地面に落ちていた), ひっつく種とイノシシ跡,クマが木に登った爪あと,ツリフネソウに来ているマルハ ナバチなどがテーマとして取り上げられました。  欲を言えば,参加者が30人ほどと多かったので,安全面も考えて,インタープリ ターを2人配置したほうがよかったのではないか,観察路の土壌流失がかなりひどい ので復元型の自然保護をしたほうがよいのではないかと思いました。  楽しい観察会終了後,南さんと打ち合わせをしました。  今年,乙女高原ファンクラブでは「自然を調べる」をキーワードに活動を組み立て ていますが,南さんには,それに関連して「調べてみたら,見えてきた」「調べるこ とが守る力になった」といったお話をお願いしました。  また,話の中で,いろいろなところでシカが増えて問題が起きているという話題が あり,乙女高原もまさしく,今,シカの問題が大きくなりつつあるので,その話題に もふれてもらうことにしました。  1月28日の乙女高原フォーラム,ぜひお楽しみに。 --------------------------------------------------    3.【参加者募集】 ●第7回乙女高原の草原を守る 草刈りボランティア● 11月23日(木・祝) ■月 日 11月23日(祝)…小雨決行 ■時 間 午前9時30分〜午後2時 ■集 合 乙女高原グリーンロッジ ■持ち物 弁当,飲物,雨具,軍手,あればカマ,ナタ,刈り払い機などの道具。      お昼にトン汁を用意しますので,おわんとはしも持ってきてください。 ■参加費 無料 ■おもな作業内容 ・草原内の枯れ草の刈り取り ・草原内のごみ拾い ・遊歩道のロープ回収 ・子ども向けプログラムを行いますので,お子さん連れでも安心してご参加くださ い。 ■申し込み・問い合わせ   できるだけ11月17日までにお申し込み下さい    山梨市役所観光課「草刈りイベント」係      〒404-0201山梨市三富川浦262      電話0553-39-2121 ファックス0553-20-4050 --------------------------------------------------   【乙女高原ファンクラブ事務局】 植原 彰(方) 〒404-0013 山梨市牧丘町窪平1110-3       電話とファックス 0553(35)3682  ◎寄付用の郵便振替口座    口座番号 0220−8−71093    加入者名 乙女高原ファンクラブ ●ご意見/ご感想/情報はこちらに・・・  xxxxx@kougen.otomefc.net  (このメールに直接返信でもいいです) ●バックナンバーをご覧になりたかったら・・・・  http://www.otomekougen.npo-jp.net/mail_mag/ ●乙女高原ファンクラブのホームページは・・・・・  http://www.otomekougen.npo-jp.net/ ●「ウエちゃんの乙女高原自然観察記」は・・・  http://www.otomekougen.npo-jp.net/observ/observ_top.htm 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