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 乙女高原メールマガジン 第019号 2001. 6. 5.

発行者:植原 彰 (乙女高原のある町・牧丘町在住)

      Eメールアドレス  xxxxxx@j-gate.net

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   (((植原からのメッセージ)))

 『乙女高原を末永く保全していこう』というぼくらの活動が成功するかどうかの鍵の一つは,
この活動をいかに多くの人に伝えられるかです。多くの人に伝えれば,中には,興味を持って
いただける人もいるでしょう。参加していただき,意見もいただき,仲間にもなっていただけるかもしれません。

 そんなことから,設立総会にしても遊歩道作りにしても,マスコミ各社には必ず連絡してきました。
ありがたいことに,毎回,必ずどこかのマスコミには取材していただいています。

 今回の遊歩道作りも取材していただきましたが,感心したのは,今回,ある新聞社の記者さんが実際に
作業に参加してくださったとことです。催し物が始まるちょっと前に来て主催者に説明を聞き,始まったら
ちょっと写真を撮って・・・という駆け足取材が多い中,実際に体験して記事を書いていただけたというのは,
とてもうれしい出来事でした。

 その記事は5月29日の『山梨日々新聞』に載っています。機会がありましたら,ぜひお読みください。

 

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 遊歩道ができた・・・6月4日

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 『乙女メルマガ』前号に書きました通り,ぼくは最後まで遊歩道作り(5月27日)に
関われたわけではありません。どんな遊歩道が仕上がったのか気になってしかたがないので,
休日出勤の代休日の昨日(4日),乙女高原に行ってみました。

 草原の中にはロープや杭が遠慮がちに設置され,新たな道が指し示されていました。さっそく,
その道に沿って歩いてみました。

 

 一番北のコースは,乙女高原始まって以来の「林間コース」です。林に入ってすぐのところで,
落ち葉から巨大なモヤシのようなものが生えています。近づいてみたら,ギンリョウソウでした。

 ロープがところどころゆるんでいました。雨の中の作業だったので,すべってそんなにきつく
張れなかったのかもしれません。ゆるみが大きいところは,ロープを引っ張って,もう一回,
杭に巻き付けるようにしておきました。何回もやると,手の皮がおかしくなってきました。

 中にはロープを引っ張ったら,杭も引っ張られて曲がってしまうところもありました。遊歩道の起点や
交差点,急カーブのところでは,杭に力が大きく働きます。このような要所要所の杭は,もっとしっかり
設置すればよかったかなと反省しました。

 コースは大きなウラジロモミの下を通ります。下から見上げと,迫力満点です。

 

 ピークまで登ったら,草原の中を下りてみました。びっくりしたのは,設置してまだ1週間しかたってないのに,
遊歩道の中と外ではあきらかに色が違っています。外は草原ですから,もちろん緑色なのですが,ロープとロープの
間の遊歩道は枯草色。

人の踏みつけの影響はこんなに強いものなのかと,改めて感じました。

 去年までの遊歩道は坂を直登するものだったので,それを閉鎖し,新しく勾配のゆるい遊歩道を設置したのは
賢明だったなあと思いました。

 

 平日だというのに,たくさんの人が草原の中を歩いていました。中には乙女高原ファンクラブ会員の方の
お顔も見えました。ぼくと同じで,遊歩道のことが気になって,来られたようです。顔を見合せ,お互い笑ってしまいました。

 

 中には平気でロープをまたいで,昔の道を歩いてしまう方もいました。どうして遊歩道を付け替えたのか,
なぜ草原の中に入ってほしくないかを説明する必要性を強く感じました。そこで,急いで家に帰り,
パソコンとラミネーター(紙をプラスチックの薄い膜ではさむ機械。こうすると野外でずっと掲示してもびくともしない)
で看板を作って,再度,乙女に登り,ロープの所々に付けておきました。

 作った看板は,例えば,こんなものです。

 

○ロープ内立ち入り禁止○乙女高原は『亜高山性高茎草原』。背丈の高い草が多く,人の踏みつけに弱いのです。
この草原をずっと保つためにご協力をお願いします。

○ロープ内立ち入り禁止○草原内の杭やロープは乙女高原のために汗をかこう!と集まったボランティアの方々の手に
よって5月27日に設置されたものです。大切に扱ってください。

○ここは長年,遊歩道として使われてきたため,土がどんどん雨水によって流されてしまいました。そこで,
この遊歩道は閉鎖し,新たな遊歩道を作りました。皆さんのご理解とご協力を,よろしくお願いします。

○ロープの向こうに見えるのが昨年までの遊歩道です。土が雨水によって流されてしまいました。そこで,
植生が回復するよう道を閉鎖し,草刈り作業の際,刈った草をここに入れるようにしました。

 

 さて,気になるアカゲラの巣穴ですが・・・遠くからでも雛の鳴き声がよく聞こえます。すでに卵から孵り,
親鳥は餌運びに忙しそうです。感心したのは,アカゲラは普通ケケッケケッと鳴きながら飛ぶことが多いのですが,
巣から出る親も巣に戻る親も一言も口をききません。それだけ子育てに神経を使っているんでしょうね。あんまり
近くで見るのはかわいそうなので,ロッジのベンチから双眼鏡で眺めました。

 

  ミョーケン,ミョーケン,ケロケロケロ・・・・

 「あの声はなんですか? かえるですか?」

 草原を歩く何人もの方から聞かれました。声は森から聞こえてきます。確かに聞きようによってはカエルの声にも
聞こえないことはありませんが,これはエゾハルゼミの大合唱。この時期,乙女に行くと,夜,寝るとき,
この声が耳に残って仕方ないくらいです。

 この時期の乙女高原の風物といっていいでしょう。午後より午前中の方が合唱の声が大きいような気がします。

 

  ((((再掲載・・・お願い! 遊歩道,あなたなりの検証を!))))

 できるだけ多くの人の意見を聞きながら,また,乙女高原の自然を自分たちの目で確かめながら,乙女高原の
遊歩道のルートを変更しようと意志決定し,新たなルートも決めました。

 ですが,新ルートはこれでよかったのか? また,遊歩道の作り方はこれでよかったのか?・・・については,
きちんと検証しなければならないと考えています。

 そこで,もし,乙女高原に行く機会がありましたら,ルートのとりかたや遊歩道のあり方をじっくり観察し,
あなたのお考えや感想・評価をぜひ,教えてください。みなさんの声をもとに,遊歩道の検証を行っていきたいと思います。
よろしくお願いします。

 

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 次回の乙女高原ファンクラブの事業は・・・

   6月9日(土) 野鳥観察会

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○6月9日(土)9:30−12:00(雨天中止)

○乙女高原グリーンロッジ前集合

○参加費 100円

○持ち物 帽子,筆記用具,(あれば)双眼鏡,野鳥の図鑑など

○内 容・乙女高原は『山梨の野鳥観察地』15ケ所の一つになっていて,多くの野鳥が観察できる場所です。

     今回は『やまなし野鳥の会』の方々のご指導によって,亜高山帯の野鳥をじっくり観察したいと

思います。

    ・なお,6月4日の段階で,すでに焼山峠のレンゲツツジは三分咲き。

     乙女高原のツツジも咲き始めていました。たぶん,9日はレンゲツツジの一番きれいな様子が
見られるのではないかと思います。

・連絡先 乙女高原ファンクラブ事務局(牧丘町役場内)

     0553−35−3111(代)

     otome@town.makioka.yamanashi.jp

    (このまま,ぼくに返信してくださっても結構です)

    (県外から来られる方などで,前泊・後泊を希望される方も事務局までお問い合わせください)

 

※『乙女高原ファンクラブ』の,この次の事業は・・・

 8月5日(日) 乙女高原自然講座『夏のお花たち』

 9:30−12:00(小雨決行),乙女高原グリーンロッジ前集合

(この号は238人の読者の皆さんにお届けしています)

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