□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■    乙女高原ファンクラブ 公認  乙女高原メールマガジン 第048号 2002.5.27. 発行者:植原 彰 (乙女高原のある町・牧丘町在住) □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■    ((( も く じ ))) 【乙女高原 リアルタイムリポート】 ・カッコウ4兄弟の揃った・・・5月26日の乙女高原 【乙女高原ファンクラブの予定】 ・第U期(2002年度)乙女高原自然講座 夏の集中講座(再録)  ●乙女のお花をボタニカルアートで描いてみよう・・・7月28日(日)  ●植物調査入門・・・しろうとにもできる植物調査・・・8月18日(日)  ●乙女高原の人気者・マルハナバチの観察会・・・・8月25日(日)     ご意見/ご感想/情報はこちらに・・・      [mailto:xxxxxx@j-gate.net] バックナンバーをご覧になりたかったら・・・・    http://www.otomekougen.npo-jp.net/mailmagajin.html 乙女高原ファンクラブのホームページは・・・・・    http://www.otomekougen.npo-jp.net/ ======================== 【乙女高原 リアルタイムリポート】 ・カッコウ4兄弟の揃った・・・5月26日の乙女高原 ========================  日曜日,いつものように起きぬけで乙女高原へ行ってきました。  今まで写真は一眼レフでリバーサルフィルムを使っていたのですが,今回初めてデ ジカメにしました。がさばらないし,便利だと思いましたが,スイッチを入れて撮れ る状態になるまでの時間がかかるので,虫を追いかけるのには不向きでした。画質も ちょっと心配です。  これもいつもの通り,草原に直行するのでなく,いろいろな「寄り道」をしながら 乙女を目指しました。     【乙女高原の美人ツツジ五人姉妹】  この時期,乙女までの林道から見られる,林の中に咲いているツツジは2種類。ピ ンク色のはトウゴクミツバツツジ。赤いのはヤマツツジです。  このほかに,もっと早い時期に咲くミツバツツジ(花の色といい感じといいトウゴ クミツバツツジにそっくりですが,ミツバツツジは葉の出る前に咲くけど,トウゴク ・・・は葉が出た後に咲きます)とクリーム色のヒカゲツツジ,乙女高原の代表選手 レンゲツツジを加えて,「乙女高原の美人ツツジ五人姉妹」です(・・・そのうち, 乙女のホームページで,画像も入れながら,簡単な図鑑のページができればいいなあ と考えています。ツツジ図鑑,スミレ図鑑,木いちご図鑑,カエル図鑑,・・・ ・)。     【乙女高原のカッコウ4兄弟】  今日は1週間前よりずっと多くの鳥の声を聞くことができました。  鳴き声がそのまま名前になったカッコウ,ホトトギス,ジュウイチ,ツツドリ (オーストラリアのアボリジニが吹く筒の楽器のようなボボ,ボボというかポポ,ポ ポという声で鳴きます)の「カッコウ4兄弟」の声が全部揃いました.これらの鳥は 鳴き声はまったく違うのに,姿かたちはそっくりです。また,他の鳥の巣に卵を産む という託卵という習性を持っていることも同じです。  そのほかに,「こんな小さな体で,なんでこんなに大声で,しかも長く鳴けること ができるんだ?」というミソサザイ(15秒,大声を出しつづけてみてください。ミソ サザイが15秒鳴きつづけるなんていうのはザラです),アオバト,キビタキ,オオル リ,コルリ,ルリビタキ(あ,ルリ3兄弟だ!),ウグイス,ヤブサメ,メボソムシ クイ,アカハラ,ビンズイ,ホオジロ,コマドリ,ヒガラ,コガラ,ヤマガラ,シ ジュウカラ,エナガ,コゲラ,・・・といった声も聞くことができました。  そうそう。「みょーけん,ミョーミョーミョー」と鳴く,エゾハルゼミの声を今年 初めて聞きましたよ。     【シラビソ林の中を】  今回は訳あって,シラビソ林の中を歩きました。シラビソ林といえば,大弛峠から 金峰山に登る途中に通る林です。ぼくのイメージでは標高2000メートルに近くな るとシラビソ林が出てくる・・っていう感じですが,標高1700メートルの乙女高 原より低いのに,亜高山帯のシラビソ林があるんですよ。乙女のまわりはブナ林やミ ズナラ林なのに。  林の中はうっそうとしていますが,コケがじゅうたんのように生えていて,ところ どころに穴があいています。明らかにネズミたちの通用口です。その証拠に,穴の入 り口のテラスのように広くなっているところには,どんぐりの皮とか,モミの実から 種だけ取れたものなんかが散らばっていました。  また,ここは石ころ地帯で,とても歩きにくかったです。4箇所ほど,シラビソの 倒木がありましたが,根っこがベリッと剥がれていました。根が地表を這っていると いう感じです。地表が石ばっかりなので,根が地中深くに張れないのでしょうね。  コケのじゅうたんにひっそりとランの花が咲いていました。こいつはカタクリのよ うに1枚しか葉をつけないし,こんな寒いところの,しかも常緑の針葉樹の下です。 花をつけるまでにいったい何年かかったんだろうと思いました。     【木を植えたら,世話をしなきゃ】  昔,乙女高原の南に山梨高校の寮がありました。寮の跡地がちょっとしたグランド のようになっていています。ここに苗木を植樹してあるのは知っていましたが,ひど い状態になっていました。  トチノキが数えただけで60本は植えられているのですが,そのうち,芽吹いている のは5本だけ。しかも,弱々しい芽です。他の木は全部枯れていました。  こんなグランドみたいなところに,水気の好きなトチノキを植えても育つわけはな いと思っていましたが,それにしても,植えた後の手入れがなさすぎます。植えた 後,世話をするつもりがないのなら,最初から植えなければいいのに・・・と思いま した。  「平成8年度 森林づくりボランティア推進事業」の立派な看板がむなしく見えま した。     【山菜ブームも困ったもんだ】  ブナのじいさんからちょっと足を延ばしたところで,また,ひどいものを目にして しまいました。  コシアブラという山菜が人気になっているのは知っていましたが,高さ10メート ルはあるだろう立派な木が見事に倒されていました。切られたところは地上1メート ルほどの高さだったのですが,切り口の直径を計ってみると,23センチもありまし た。  木の上のほうの芽をとるために,きられてしまったにちがいありません。ここまで して,採りたい(盗りたい?)もんかい! と思いました。  これじゃあ,今年はたくさん採れても,来年は採れません。再来年もその次の年 も,この木からは採れません。将来に渡ってずっと取れないのですから,言ってみれ ば,「未来ドロボー」です。  「未来をドロボーするな!」・・・足元のマイヅルソウたちが口を揃えて言ってい るように感じました。     【さて,今年のレンゲツツジの咲き始めは?】  気になる今年のレンゲツツジの開花ですが,焼山のツツジはもう蕾がはちきれそう です。乙女のツツジも蕾がだいぶ膨らんできました。  ということで,低温でも続かないかぎり,今度の日曜にはもう咲き始めているので はないかと思います。  そのほか,目に付いた花は,アマドコロ(咲き始め),サクラスミレ(長く咲きま すねえ),ウマノアシガタ(キンポウゲ)(咲き始め)といったところです。フデリ ンドウの姿はもう見えませんでした。 ======================== 【乙女高原ファンクラブの予定】   ・第U期(2002年度)乙女高原自然講座 夏の集中講座 ========================  乙女高原ファンクラブでは,できるだけ多くの方に,乙女高原の自然に親しみ,自 然を知り,そして,乙女高原の自然を守っていこうとする「乙女高原ファン」になって いただきたいと,昨年から乙女高原自然講座を開催しています。 夏は乙女高原の自 然が一番にぎやかな季節。経験豊かなナビゲーターの皆さんと一緒に自然を感じてみ ませんか?     ///////////////////////////////////////////////////// 第1弾 乙女のお花をボタニカルアートで描いてみよう  夏の乙女高原には,たさんのお花が入れ替わり咲いています。そんなお花たちをた だ「見る」だけ でなく,絵に描こうとすると,いろいろなことが,「観えて」きま す。 ■日時:7月28日(日) 9:30-15:00  ■参加費:500円  ■持ち物:色えんぴつまたは絵の具の道具 ■ナビゲーター:遠山若枝さん(山梨にボタニカルアート・植物画の分野を開拓し, 講師として活躍) ///////////////////////////////////////////////////// 第2弾 植物調査入門・・・しろうとにもできる植物調査  乙女高原の自然を守るためには,まず乙女高原の自然をよく知ることが必要です。 その第1歩として,乙女高原にはどんな植物があるのか,調べ始めています。これは その入門講座です。 ■日時:8月18日(日) 9:30-15:00  ■参加費:100円  ■持ち物:あれば植物図鑑など観察用具 ■ナビゲーター:林 佳貴さん(乙女高原の植物相調査者。自然体験を支援する「小 さな葉」主宰) ///////////////////////////////////////////////////// 第3弾 乙女高原の人気者・マルハナバチの観察会  乙女高原のお花には,体のずんぐりしたハチ・マルハナバチがたくさん来ていま す。今回はこのハチの生活を知り,ハチの目を通して,乙女高原の自然を観てみま しょう。 ■日時:8月25日(日) 9:30-15:00  ■参加費:100円  ■持ち物:あればルーペなどの観察用具 ■ナビゲーター:国武陽子さん(東京大学大学院でマルハナバチとオオバギボウシの 関係を研究) //////////////////////////////////////////////////// いずれの会も小雨決行。集合は乙女高原グリーンロッジ前。筆記用具をご用意くださ い。また,いずれの会も定員は20名です(先着順)。お早めに電話等でお申し込みく ださい。参加費は当日で結構です。 ■問い合わせ・申し込み先 乙女高原ファンクラブ事務局   〒404-8550 山梨県東山梨郡牧丘町窪平350    0553−35−3111内線141(牧丘町役場内)    Fax 0553−35−3733   otome@town.makioka.yamanasi.jp   http://www.otomekougen.npo-jp.net/   ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆  乙女高原メールマガジン 第048号 2002.5.27. 発行者:植原 彰  (xxxxxx@j-gate.net) ※この号は272人の読者の皆さんにお届けしています ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇