□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■    乙女高原ファンクラブ 公認  乙女高原メールマガジン 第050号 2002.6.26. 発行者:植原 彰 (乙女高原のある町・牧丘町在住) □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■    ((( も く じ ))) 【乙女高原 自然観察記】 ・イタドリの葉っぱがおもしろい! (2002年6月22日) 【乙女高原ファンクラブの予定】 ・第U期(2002年度)乙女高原自然講座 夏の集中講座(再録)  ●乙女のお花をボタニカルアートで描いてみよう・・・7月28日(日)  ●植物調査入門・・・しろうとにもできる植物調査・・・8月18日(日)  ●乙女高原の人気者・マルハナバチの観察会・・・・8月25日(日) ------------------------‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ ご意見/ご感想/情報はこちらに・・・      [mailto:xxxxxx@j-gate.net] バックナンバーをご覧になりたかったら・・・・    http://www.otomekougen.npo-jp.net/mailmagajin.html 乙女高原ファンクラブのホームページは・・・・・    http://www.otomekougen.npo-jp.net/ ======================== 【乙女高原 自然観察記】 ・イタドリの葉っぱがおもしろい!  2002年6月22日の乙女高原 ========================   【甘い木いちご】  林道を走りながら,ふっと横のやぶを見ると,オレンジ色の粒々が見え隠れしま す。「これはもしかしたら・・・」と車を路肩に止め,確かめてみると,やっぱりモ ミジイチゴの実でした。さっそく味見。甘ーい!!  ほかの木いちごの実はすっぱかったり,えごかったり,たねがゴリゴリしたりとお 世辞にも「おいしーい!」とは言えないのですが,このモミジイチゴの実は,とんで もなくおいしいです。  たくさん生えていた場所は・・・おっと,自分の取り分が少なくなってしまいます ので,これは秘密です。   【イタドリに来ていた虫】  イタドリは乙女高原ではどこにでも生えている,ごくありふれた雑草です。この メールマガジンの中では,むしろ「増えすぎちゃって困る」といった扱いを受けてい る草です。  草原への出入り口近くの一株のイタドリを見ていて「おやっ?」と思いました。と ころどころ,イタドリの枝が垂れ下がり,しおれているのです。そのときは「誰かが イタズラして茎を折ったのかなあ」と思いました。  ところが,草原の中を歩きながら,それとなく見てみると,それこそ,たくさん, しかも,遊歩道沿い以外の場所でも見つかります。しかもしかも,中には,ごていね いにも葉と茎を合わせて,葉巻のように巻いてあるものもあります。「これはイタズ ラじゃないぞ」と思いました。  折られていたり,丸められたりしているイタドリをよく見ると,必ずと言っていい ほど,同じ虫がいます。虹色に輝く,宝石のような小さな虫です。よく見ると,首 (口?)が長くて,とてもユーモラスな姿をしています。間違いありません。オトシ ブミの仲間です。  虫の体は全体的に金属光沢があって,場所によって,緑,赤,ピンク,紫,青色を しています。外国産の甲虫のうち,金属光沢をもったものを「彩虫(いろむし)」と 言うそうですが,大きさでは負けているけど,日本の,いや乙女高原のこの小さな彩 虫も美しさでは負けてないぞと思いました。  イタドリの茎を折ったのも,丸めたのもこの虫のしわざに間違いないようです。家 に帰ってから図鑑で調べると,詳しい名前まではわかりませんでしたが,ハマキ チョッキリの仲間とわかりました.名前の順序は逆ですが,葉を「チョッキリ」切っ て,巻くんだから,名前そのまんまの虫だなあと思います。  この虫,葉や茎を巻いて,中に卵を産むんだそうです。この葉巻は自分の子どもへ の「家兼食料」の誕生プレゼントだったんです。  そうやって,いろいろなイタドリを観察しているうちに,体長3ミリくらいの小さ な小さな真っ黒いオトシブミも見つけました。葉のはじっこを1センチ×4センチく らいの大きさに切り取り,丸めていたのです。さっきのが葉巻なら,今度のはロール キャベツです。虫はそのロールキャベツに抱きついていました。卵を産んでいたので しょうか?  ハマキチョッキリと同じく,このロールキャベツは自分の子どもへの誕生プレゼン トになるのでしょう。  またまた面白くなったので,いろんなイタドリを観察していたら,まさにイタドリ の葉を切っているまっ最中の虫まで見つけました。ずっと見ていたら,葉を巻く様子 も観察できたでしょうね。   【ミョーケン・・・の正体見たり】  「あのカエルの声はなんですか?」「あの鳥の声はなんですか?」  この時期の乙女高原でよく聞かれる質問です。  林の中から「ミョーケン ミョーケン ミョミョミョミョ・・・」と聞こえてくるこの 声は,カエルでも鳥でもありません。エゾハルゼミというセミです。  たとえばカラマツ林を歩いていると,上からシャワーのようにこの声が降ってくる といった感じなので,なかなかセミの姿を見ることはできないのですが,今回,たま たま背の低いヤナギの幹に止って,鳴いているところをじっくり見ることができまし た。  体の大きさは4センチくらい。お腹がオレンジ色をしているのですが,その色がな んていうのかなあ,透明感のあるオレンジ色なのです。まるで,お腹の中には何も 入っていないようで,日に透かして見てるって感じでした。  このセミ,口を幹に刺すことなく,歩きながらずっと鳴きつづけていました。   【ロープの中に入らないで!】  唐突ですが,クイズです。ぼくが乙女高原に行って,「やりたくないのに,いつ も,やることになってしまうこと」はなんだと思いますか?  一つはゴミ拾いです。幸いなことに,最近は,大きなゴミ(たとえば,弁当のごみ がそのまま入っているコンビニ袋)を見ることは少なくなりましたが,小さなゴミ (一番多そうなのが,キャンディーの入った小袋のカスとタバコの吸殻)は相変わら ず目に付きます。  「なんでオレが拾わないとならないの」と怒りながらも「オレが拾わないと,ずっ とこのごみはここにあるだろうな」と思うと,やっぱり拾って,ポケットに突っ込ん でしまいます。  2つ目は,人を注意しなければならないことです。せっかくロープを張ったのに, その中に入って写真を撮る,レジャーシートを敷いて座る・・・・「あーあ,また一 言,言わなきゃならないなあ」 それでも最大限気を使いながら「お楽しみのところ を失礼ですが・・・」と,ちゃんと入ってはいけない理由も説明しながら,出て行っ てもらっています。これも幸いにも,今まで注意して開き直られたということはあり ませんが・・・乙女を訪れた人がロープの中に入らないようにするにはどうしたらい いかを考えなくてはなりません。  【今年のお花は早そうです】  6月下旬に入ったばかりだというのに,もうヤマオダマキは咲き始めていました。 チダケサシもカラマツソウもキンバイソウももうかわいい蕾をつけています。その様 子からして,今年の夏の到来は早そうな気がします。  いつもだと7月下旬にならないとたくさんの花は咲きませんが,今年は中旬くらい から楽しめるかもしれません。もっとも,最近の低温ぶりを見ると,また,どうなる かわからなくなってしまいますが・・・。 ======================== 【乙女高原ファンクラブの予定】   ・第U期(2002年度)乙女高原自然講座 夏の集中講座 ========================  乙女高原ファンクラブでは,できるだけ多くの方に,乙女高原の自然に親しみ,自 然を知り,そして,乙女高原の自然を守っていこうとする「乙女高原ファン」になって いただきたいと,昨年から乙女高原自然講座を開催しています。 夏は乙女高原の自 然が一番にぎやかな季節。経験豊かなナビゲーターの皆さんと一緒に自然を感じてみ ませんか?     ///////////////////////////////////////////////////// 第1弾 乙女のお花をボタニカルアートで描いてみよう  夏の乙女高原には,たさんのお花が入れ替わり咲いています。そんなお花たちをた だ「見る」だけ でなく,絵に描こうとすると,いろいろなことが,「観えて」きま す。 ■日時:7月28日(日) 9:30-15:00  ■参加費:500円  ■持ち物:色えんぴつまたは絵の具の道具 ■ナビゲーター:遠山若枝さん(山梨にボタニカルアート・植物画の分野を開拓し, 講師として活躍) ///////////////////////////////////////////////////// 第2弾 植物調査入門・・・しろうとにもできる植物調査  乙女高原の自然を守るためには,まず乙女高原の自然をよく知ることが必要です。 その第1歩として,乙女高原にはどんな植物があるのか,調べ始めています。これは その入門講座です。 ■日時:8月18日(日) 9:30-15:00  ■参加費:100円  ■持ち物:あれば植物図鑑など観察用具 ■ナビゲーター:林 佳貴さん(乙女高原の植物相調査者。自然体験を支援する「小 さな葉」主宰) ///////////////////////////////////////////////////// 第3弾 乙女高原の人気者・マルハナバチの観察会  乙女高原のお花には,体のずんぐりしたハチ・マルハナバチがたくさん来ていま す。今回はこのハチの生活を知り,ハチの目を通して,乙女高原の自然を観てみま しょう。 ■日時:8月25日(日) 9:30-15:00  ■参加費:100円  ■持ち物:あればルーペなどの観察用具 ■ナビゲーター:国武陽子さん(東京大学大学院でマルハナバチとオオバギボウシの 関係を研究) //////////////////////////////////////////////////// いずれの会も小雨決行。集合は乙女高原グリーンロッジ前。筆記用具をご用意くださ い。また,いずれの会も定員は20名です(先着順)。お早めに電話等でお申し込みく ださい。参加費は当日で結構です。 ■問い合わせ・申し込み先 乙女高原ファンクラブ事務局   〒404-8550 山梨県東山梨郡牧丘町窪平350    0553−35−3111内線141(牧丘町役場内)    Fax 0553−35−3733   otome@town.makioka.yamanashi.jp   http://www.otomekougen.npo-jp.net/   ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆  乙女高原メールマガジン 第050号 2002.6.26. 発行者:植原 彰  (xxxxxx@j-gate.net) ※この号は276人の読者の皆さんにお届けしています ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇