□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■    乙女高原ファンクラブ 公認  乙女高原メールマガジン 第052号 2002.8.9. 発行者:植原 彰 (乙女高原のある町・牧丘町在住) □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ 【乙女高原自然観察記】  イタドリの枝を折って葉巻のように巻く虫,アヤメの花のどこに虫が蜜を求めてく るのか?,オトシブミの絶妙ゲージュツ的折り紙術の3つのお話をアップ。  今後,夏の乙女高原ミニミニつぽみ図鑑,クマのうんこの中身分析のお話をアップ していく予定です。「ウエちゃんの乙女高原自然観察記」,ぜひ見てね。 http://www.otomekougen.npo-jp.net/observ/observ_top.htm ------------------------‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ 【乙女高原イベントカレンダー】   ■第U期(2002年度)乙女高原自然講座 夏の集中講座■ 第1弾 乙女のお花をボタニカルアートで描いてみよう・・・終了 第2弾 植物調査入門・・・しろうとにもできる植物調査  日時:8月18日(日) 9:30-15:00,ナビゲーター:林 佳貴さん 第3弾 乙女高原の人気者・マルハナバチの観察会  日時:8月25日(日) 9:30-15:00 ナビゲーター:国武陽子さん ※第2弾,第3段について,詳しくは・・・ http://www.otomekougen.npo-jp.net/2002summer_lecture.html  ■ぺルセウス座流星群 観察会■  日時:8月12日 19:30 乙女高原グリーンロッジ前集合  ■乙女高原ファンクラブ世話人会■(誰でも参加できます)  日時:9月11日 20:00 牧丘町総合会館 ------------------------‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐   【乙女高原で,今】 ■■■新設遊歩道はこういうことになりました■■■  当メールマガジン049号・オピニオンのページ「乙女の遊歩道つくりは「場当た り的」ではないのか?」の続きの話です。  ■遊歩道はこんな原則(枠組みの中)で作ってほしい■  乙女高原ファンクラブの世話人会には,牧丘町役場の担当者や林務事務所の担当者 も出席されます。  そこで,世話人会にこんな提案をしました。「そもそも」遊歩道づくりはこんな原 則でやってほしいというぼくの願いです。 ○乙女高原で遊歩道整備を行うさいの指針・案  2002.7.4.  植原 彰 1.遊歩道を整備するならば,その後も責任を持つ。  遊歩道は整備後もずっと残るものであるから,利用状況等のモニタリングや壊れた 箇所の修繕等のメンテナンスを整備者は責任もって行う。 2.遊歩道を整備することが乙女高原の自然を著しく損なうことになってはならな い。  乙女高原の自然あっての遊歩道である。遊歩道を整備することが乙女高原の自然を 著しく損なう恐れがある場合(直接的に損なう場合と,遊歩道を整備することによっ て人によるインパクトが多くなり,間接的に損なう場合がある)は,その箇所には整 備はしない。 3.遊歩道を整備する箇所が痛みやすい自然か,回復しにくい自然かを見極めながら 整備する。  整備する箇所の地形や植生などを見極め,比較的自然への負担が少ない箇所を選ん で,できるだけ負担が少なくなるような方法で整備する。 4.遊歩道を整備することは森林環境教育のハード部門の一部でしかないと認識す る。  遊歩道の整備は森林環境教育のハードのほんの一部でしかない。道標,案内図,教 育看板等,ほかのハードやガイドブック,マップ等のソフト,研修を受けた人間によ る実際のインタープリテーション等があって初めて有効に機能するものである。遊歩 道だけを整備しても不十分である。 5.市民とのパートナーシップを築きながら整備する。  得てして一般市民は工事が始まってから整備事業の存在に気付くものである。中に は整備者が見落としている乙女高原の情報を持っている市民もいる。事業が乙女高原 の自然に悪影響を及ぼすと考えられたら,その事業にクレームをつけざるを得ない。 このときはすでに事業が始まっているのだから,事業者は計画を変更しにくい状況に ある。これでは市民にとっても事業者にとっても不幸である。  このような状況を回避するためには,ホームページ等で情報を常に公開し,事業の 計画段階から,乙女高原の現地情報を持っている市民の参画を得る必要がある。  ■いっしょに現地を歩いてみよう■  林務事務所の担当者も,新設する遊歩道がシャクナゲ群落を回避できないか,真面 目に,そして,真剣に考えてくださいました。何度か現地を歩いて,図面と実際を照 らしあわす作業もしてくださったそうです。  そして,世話人会の折に,「一緒に現地を歩いてみてくれませんか?」と提案して くださいました。予定をあわせるのは大変でしたが,とにかくみんなで一緒に現地を 歩いて,現状を把握し,同じ土俵の上に立って議論したほうがずっと建設的です。  そこで,7月23日の午前,役場事務局,林務事務所担当者,ファンクラブ有志・ ・・合計10名ほどのパーティーで現地を歩いてみました。  詳細は省きます(このときに,ツキノワグマの糞も目撃したのですが・・・)が, 「このシャクナゲの大木の群落の中を道を通すのはやっぱりよくないよね」 「かといって,斜面の下を回避するとなると,かなり下らないとならない。大変だ」 と,判断されました。そして,林務事務所の担当者が考えた「シャクナゲ群落の斜面 の上を通す」という案が一番いいだろうと,全員一致しました。  シャクナゲ群落は山の北側斜面に発達しているのですが,遊歩道は群落を避けて, 山頂を西から登って東に降りるようにしようという計画になりました。  さっそく,その日の午後,林務の方々で測量を始めていました。  市民の言うことに耳を傾け,臨機応変に計画を変更し,さらに,関わっている多く の人と一緒に現地を歩く機会を作る・・・という面倒な作業に真摯に取り組んでこら れた担当者のご努力に敬意を表したいと思います。  これで「とりあえずの話」は円満解決できそうですが,「そもそもの話(遊歩道の 原則について)」は,これからです。 ------------------------‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐  いよいよ乙女高原が亜高山帯のお花たちで一番にぎやかな季節を迎えました。標高 1700メートルの高原は,連日35度近い暑さがウソのような,天上の別世界で す。  今年は花の咲き始めが驚くほど早く,7月中にもうマツムシソウが咲き始めてしま いました。  みなさんも涼しい乙女高原に,ぜひ,おいでください。 ご意見/ご感想/情報はこちらに・・・      [mailto:xxxxxx@j-gate.net] バックナンバーをご覧になりたかったら・・・・    http://www.otomekougen.npo-jp.net/mailmagajin.html 乙女高原ファンクラブのホームページは・・・・・    http://www.otomekougen.npo-jp.net/ ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆  乙女高原メールマガジン 第052号 2002.8.9.. 発行者:植原 彰  (xxxxxx@j-gate.net) ※この号は279人の読者の皆さんにお届けしています ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇