□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■    乙女高原ファンクラブ 公認  乙女高原メールマガジン 第064号 2003.2.9. 発行者:植原 彰 (乙女高原のある町・牧丘町在住) □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ ○○○ウエちゃんの乙女高原自然観察記 最新作○○○   ■雪の上に刻まれた「魂」たち■  お待たせしました。乙女高原ファンクラブのホームページに「ウエちゃんの・・ ・」最新作をアップしました(正確にいうと,小林さんにアップしてもらいまし た)。  2003年1月11日の雪の乙女高原での自然観察記です。いろいろな動物たちの 雪の上の足跡が登場します。ぜひ,見てね。  なお,ちょっと誤解されそうなので補足説明しますが,ウサギの足跡が・・=とあっ たら進行方向は→ですが,画像のウサギの進行方向は←です。 http://www.otomekougen.npo-jp.net/observ/0301/0301.htm ------------------------------------------------------- ○○○乙女高原リアルタイムレポート○○○   ■2003年2月8日の乙女高原■ ●クロスカントリースキーをはいて  この日は朝から晴れていましたが,西から低気圧が近づいているという天気予報。 乙女高原に行くには絶好だと思いました。なぜなら,低気圧が近づいている時って, とてもおだやかで暖かくなるからです。  1ヶ月ぶりの乙女高原。さぞ雪が深くなっているだろうと思いながら,途中,車を置 いてクロスカントリースキーをはいて,歩いて行きましたが,そんなに積もっている とは見えませんでした。雪は積もると,前に降った雪が重みで固くしまるので,1 メートル降ったからといって,1メートル深さが増すわけではないからです。  1700メートルの高原とはいえ,やはり立春をすぎた太陽の光って,力があります ね。暑くてたまらず,結局,半そでの下着とシャツだけで十分でした。フリースジャ ケットとアウターはリュックの中にしまいっぱなしでした。 ※クロスカントリースキーという「歩けて」しかも,「坂まで登れる」不思議なスキー の詳細については,ホームページの「ウエちゃんの・・・」をぜひ,ご覧ください。 ●積雪80センチ  1ヶ月前と違って,雪もしまってきていたので,今回は草原の一番上まで行ってみ ようと,「ゲレンデ」を登りました。ゲレンデは誰一人歩いた跡はなく,ところどこ ろウサギやキツネの足跡が点々と付いているだけ。それから,風の通った跡が風紋と して雪の上に残っていて,とても神秘的でした。  ひなたは結構しまっていて歩きやすいのですが,ひかげはまだゆるく,油断すると スキーでもズブズブともぐってしまいます。片方のスキーだけがしずんでバランスを 失い,3回ほどころんでしまいました。  ころぶといっても,体が雪の中に沈みこんでしまうのですから,やっかいです。な かなか立てないし,ストックを支点に起き上がろうとしても,ストックまでズボッと 下までもぐってしまいます。参りました。  雪の深さを測ってみたら,80センチありました。道理で・・・。 ●絶景,富士山  草原を登っていくと,ブナの森へ入る途中に富士山が真正面に見えるビューポイン トがありますよね。期待して行ったのですが,期待以上の景色でした。美しい富士山 が,まるで迫ってくるようでした。富士山を正面に見ながら,ポットに入れてきた熱 いコーヒーをすすりました。 ●雪のブナ爺  ブナ爺にも会いに行きました。  途中,ノウサギの足跡がこれでもかと付いているところに,赤い液体をぶちまけた ような跡がありました。「発情期のノウサギのめすが尿に混じって出すもので,赤 ションなどといわれる」と本に書かれていたのを思い出しましたが,それにしても, 真っ赤です。血?・・・いずれ,ホームページに写真をアップしますので,知ってい る方があったら,教えてください。  ブナ爺は雪の中,どっしりと立っていました。根本にはほとんど雪がついていませ ん。ブナ爺の近くで,シカに表皮を食べられたモミの木を2本,見つけました。よく 見ると,シカの歯形がわかります。 ●雪に埋もれたレンゲツツジ  八王子のKさんから「今年は雪が多いから乙女のレンゲツツジはきれいでしょう ね。長野の鉢伏山で雪が多いとレンゲツツジが寒さから守られてその年は花が多く咲 くと聞きました」というお便りをいただきました。  同じような話を,新潟や秋田など,日本海側の森の中で自然観察していたときに聞 いたことがあります。暖温帯ではないのに森の中に常緑樹の小さな木がたくさん生え ています。ぼくの家の近くの雑木林とはだいぶ様相が違ってて,不思議に思えまし た。   「その木の高さが冬の雪の高さなんだよ」と,同行の自然観察指導員に教えても らいました。雪が積もるとその中は雪の温度以下には下がらないので,かえって露出 しているより暖かいのだそうです。言ってみれば,雪の布団を掛けてもらっているよ うなものです。それで,寒いところなのに,常緑樹が元気というわけです。ただし, 最初に言いましたように,雪は降った後,「しまって」全体的に「沈み」ますので, しなやかな枝や葉でないと,折れてしまいます。このような植物たちを「日本海要素 の植物」というのだそうです。  確かに,レンゲツツジの芽の多くは深い雪の下にありました。 ●レンゲツツジとウソ  いくつかのレンゲツツジの下の雪がうっすらと茶色に染まっていました。点々と足 跡もついています。突然始まり,突然消えている足跡もあることから,鳥だろうと推 測できました。  雪原の中を歩いていると,「フィー,フィー」と,とても耳に心地よい声がしてき ます。ウソという鳥の声です。しばらく立ち止まって,彼らがやってくるのを待ちま した。来ました。見覚えのある,のどのショッキングピンク! ウソに間違いありま せん。5羽の群がレンゲツツジに止って,盛んに実をついばんでいるのが見えまし た。さっきの足跡も,たぶんウソだったのでしょう。  双眼鏡で見ていたら,そのうちの一羽がミズナラの枝先に飛び移り,芽をねじり取 るようにして,ついばんでいました。 ●また,写真をアップします  「百聞は一見にしかず」ということわざが,さっきからずっと気になっています。  100枚ほど写真を撮ってきたので,整理し,また,小林さんにお願いしてホームペー ジにアップしてもらいます。楽しみにしていてください。  そうそう。このような「雪の(雪の中での)自然観察」にうってつけの本がありま す。(財)日本自然保護協会(編集・監修)『フィールドガイドシリーズF雪と氷の自 然観察』(平凡社,2001年,本体2000円)です。第2回乙女高原フォーラムにゲスト としてお呼びしている長野(白馬)の今井さんは,この本の共同執筆者のお一人で す。 ------------------------‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ ○○○あと少しです○○○   ■第2回乙女高原フォーラム■  いよいよ今度の日曜になりました。  ぼくは,乙女高原の自然と文化を将来に渡って守り,次の世代へとバトンタッチす るための切り札は3つあると考えています。  一つめが守るためのネットワーク,二つめが草原保全のための具体的な作業,そし て,3つめが地域の自然や文化を伝えるインタープリターです。  このうち,一つめと二つめは「乙女高原ファンクラブ」「乙女高原草刈りボランティ ア」として,すでに動き始めています。  3つめだけが,まだ動き出していません。「乙女高原案内人」の養成事業に,来年 度(4月から)ようやく着手します。この「最後の切り札」の「仕掛け人」として長野 から今井さんをお呼びした・・・というのが,今回のフォーラムです。  ぜひ,ご参加ください。そして,インタープリターとはどんなことをする人なのか ・・・を,皆さんで共有したいと思います。  第2回乙女高原フォーラム・・・「味わう」から「伝える」へ 〜新しい一歩の踏み出し方、あなたもなれるインタープリター(自然案内人)〜 ・日時 2003年2月16日(日) 午後2:00−4:20 ・会場 牧丘町民文化ホール「はなかげホール」(牧丘町窪平) ・主催 乙女高原ファンクラブ,牧丘町,山梨県 ・参加費 無料 ・ゲスト:今井信五さん ・・・・・詳しいことは以下を。 http://www.otomekougen.npo-jp.net/2003forum.html ------------------------‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ ご意見/ご感想/情報はこちらに・・・ mailto:xxxxxx@j-gate.net バックナンバーをご覧になりたかったら・・・・ http://www.otomekougen.npo-jp.net/mailmagajin.html 乙女高原.ファンクラブのホームページは・・・・・ http://www.otomekougen.npo-jp.net/ 「ウエちゃんの乙女高原自然観察記」は・・・ http://www.otomekougen.npo-jp.net/observ/observ_top.htm ※この号は,336人にお送りしています。「乙女高原メールマガジン」は希望する 方に無料で配信しています。まわりにご希望の方がいらっしゃいましたら,アドレス とお名前を「返信」してくだされば,メール配信のリストに加えます。  お互いに顔の見えるような関係の中でメール配信したいので,あえて自動配信の メールマガジン用ホームページ等は利用しておりません。