□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■    乙女高原ファンクラブ 公認  乙女高原メールマガジン 第065号 2003.3.1. 発行者:植原 彰 (乙女高原のある町・牧丘町在住) □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ ○○○乙女高原ファンクラブ活動レポート○○○   ■第2回乙女高原フォーラム■ この日以前はずっと晴れだったのに,この日以降もずっと晴れだったのに,どうい うわけか,2月16日(日)だけは雪の混じる冷たい雨。「きっと(ゲストの)今井信五 さんが,お住まいになっている長野・白馬村から雪を連れてきたに違いない」と思い ました。この悪天候の中,会場である牧丘町民文化ホール「はなかげホール」に約8 0名が集い,第2回乙女高原フォーラムが開催されました。テーマは・・・・,「味 わう」から「伝える」へ 〜新しい一歩の踏み出し方、あなたもなれるインタープリター(自然案内人)〜  今回のメルマでは,このフォーラムの様子を「今井語録」という形でお届けしま す。 ●インタープリターとは,一つの「こと」を分かりやすく相手に伝える人のこと。 「通訳」とか「翻訳者」のことです。  地域の大切なものも,それぞれの人によって,見方・感じ方が違うわけです。他所 の人の見方,地元の人の見方も違います。それを,「これはこういう価値のあるもの なんですよ,こういうふうに大切なものなんじゃないですか」,または,他所の人に その価値がわからなかったら「他所ではこれはありふれているかもしれないけど,私 のところでは大切なものなんですよ」ということを,自分たちの思いも含めて,とり あげ,分かりやすく相手に伝える,理解してもらえるように伝える・・・それがイン タープリター。  自然や文化が発しているメッセージを「ことば」と置き換えると,その「ことば」 を,私たちに「通訳」してくれるのが,インタープリター。言ってしまえば,(動物語 をオウムのポリネシアから教えてもらって,動物語の「通訳」ができるようになっ た)ドリトル先生のようなものですね。  もともとは,スイスの山岳ガイドのようなことを,アメリカ合衆国の国立公園でで きないかというところから始まったんですね。 ●インタープリテーションには,人が行うものと,人が介在しないものがあります。  人が行うインタープリテーションとしては,ある建物や自然の前でインタープリ テーションを行う,乙女高原の遊歩道などを一緒にぐるっとまわりながら行う,イン タープリターが遊歩道を歩きながら,人をつかまえてインタープリテーションする・ ・・という方法があります。  皆さんは,おそらくインタープリテーションと聞いて,あるイメージを持ってい らっしゃったのではないかと思います。それは,「この花は○○ですよ」「この鳥は ね,夏になると,こんな声で鳴くんですよ」・・・と自然のこと,文化のことを,一 方的に,とうとうとお話する・・・・。  でも,こんなのもインタープリターの手法の一つなんですよ。語り・語り聞かせ・ 読み聞かせ,それから,トーク・インタビュー(地元の古老にお話を聞くなど),人 形を使ったパフォーマンス,・・・ ●インタープリターがいることで,地域に関心が持てる。インタープリターがいるこ とで,地域のことが分かる。いいことも悪いこともね。  そして,インタープリターがいることでつ地域が見えてくる。これが大切なんです ね。これが抜けていたら,意味無いと思いますが,それを意識しない,無視したイン タープリーが多くいることは残念です。  インタープリテーションはアメリカ合衆国で始まったんですが,国立公園という国 の制度の中で始まっているんです。国立公園をよりよくするために,あるいは,そこ を訪れた人がずかずか入っていっちゃって,国費を投じて元に戻すなんていうことを しないで済むように,その予防措置として,このインタープリテーションを使ってき ています。  ですから,インタープリターは,ここは保護しましょうとか,ここの自然を守るし くみ・制度が必要ですよといった話はしないで済むわけですよ。だって,そのしくみ や制度の中のインタープリターなんですから。  それが日本に入ってきて,プロのインタープリターもいるんですが,アメリカとお んなじインタープリターで終わっちゃっているんですよね。ちゃんと地域の自然や文 化遺産を守るしくみがあって,それを利用させていただきましょうというのが本筋で あって,そのしくみがないならば,ちゃんと守るしくみを作りましょうとまでいかな い(言わない)インタープリターは問題だと思います。 ●インタープリターの活動をするということは,一つの学校なんですよね。  活動の中で,インタープリターとしてボランティアで参加なさっている人たちがい ろいろな気づきをし,成長していく。また,インタープリターの活動を呼びかけた行 政あるいは事業者も,その中で学び,成長していく。そして,それに参加した人も, 学び,成長していく。  そんな学校なんですね。  「わたしがやらなくて,誰がやる!!」という熱き思いで,「地域がこうなってほ しい」という熱き願いを持っている人が,熱意を持って,ユーモアを持って,分かり やすく伝えるインタープリター。そんな活動が進んでいったら,その町の評価は当然 高くなると思います。  そんなインタープリターがたくさんいる牧丘っていいなあ・・・と思ってもらえる ような活動をしていっていただきたいと思います。 ●(インタープリターが参加者に)教えようと思うのが,まちがいなんですね。  教えられるもんじゃないんですよ。そこで,「教える」という作業があったとして も,それは,「自分たちは,この地域にこうなってもらいたい」ということの,一つ の裏打ちとして,「これは知っててね」ということであって,そこにあるもの・ある ことを教えることが,インタープリテーョンになるというわけではないんです。  (何かを知るということよりも),参加された方が気付く,分かる,腑に落ちるこ とのほうがより大切なんです。 ●技術やテクニックは伝えやすい。でも,思いは伝わるまでにすごく時間がかかりま す。  「技術」は「伝えやすい」ものだけど,「思い」は「育む」ものなんだと思います。 時間をかけて,じっくりとやっていって,はじめて成立する活動なんだと思います。 ------------------------‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ ○○○お知らせ○○○ ■1 第2回乙女高原フォーラム テレビ放送  峡東CATVに加入しているお家では,今井さんのお話をお茶の間で見ることがで きます。  ○放映日 3月1日から4日  ○時間 午後1時からと午後8時からの2回(1回の放映が1時間半)  ○チャンネル 11 ■2 乙女高原ファンクラブ 世話人会  誰でも参加できます。ぜひ,のぞいてみてください。  ○日時 3月5日(水) 午後7:30から  ○会場 牧丘町総合会館(町民文化ホールの近く) ■3 乙女高原ファンクラブ 総会  ぜひ,多くの方に参加していただきたいと思います。  ○日時 3月16日(日) 午後2時から  ○会場 牧丘町総合会館(町民文化ホールの近く) ■4 メルマ配信者であるウエハラのラジオ出演  ウエハラがラジオに30分ほど出演し,乙女高原での取り組みや山梨県内の自然を守 る活動についてトークします。  ○日時 3月2日(日)午前11時20〜55分  ○ラジオ局 YBS山梨放送  ○番組名 大柴堅志のらじおじサンデー 「らじおじの部屋」コーナー ------------------------‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ ご意見/ご感想/情報はこちらに・・・ mailto:xxxxxx@j-gate.net バックナンバーをご覧になりたかったら・・・・ http://www.otomekougen.npo-jp.net/mailmagajin.html 乙女高原.ファンクラブのホームページは・・・・・ http://www.otomekougen.npo-jp.net/ 「ウエちゃんの乙女高原自然観察記」は・・・ http://www.otomekougen.npo-jp.net/observ/observ_top.htm ※この号は,340人にお送りしています。「乙女高原メールマガジン」は希望する 方に無料で配信しています。まわりにご希望の方がいらっしゃいましたら,アドレス とお名前を「返信」してくだされば,メール配信のリストに加えます。  お互いに顔の見えるような関係の中でメール配信したいので,あえて自動配信の メールマガジン用ホームページ等は利用しておりません。