□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■    乙女高原ファンクラブ 公認  乙女高原メールマガジン 第070号 2003.4.27. 発行者:植原 彰 (乙女高原のある町・牧丘町在住) □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ ○○○乙女高原ファンクラブ アクティビティ レポート○○○        2003年4月20日 雨の中の熱気    ■乙女高原案内人養成講座2003・・・第1日■ ●第1講 インタープリターとは?  ついに乙女高原案内人養成講座2003の第1日目が始まりました。会場の牧丘町 総合会館は,受講生30人の熱気でムンムン。  はじめの会終了後,さっそく第1講 今井信五さんによる「インタープリターとは ?」が始まりました。基本的には,先日の乙女高原フォーラムでのお話を,より詳し くしたような内容でした。  フォーラムのアンケートに「横文字が多く,わかりにくい」という意見があったも のですから,今回は「御師(おし/おんし)」という大和(やまと)言葉で導入でし た。さすが今井さん。インタープリターは参加者の言葉をきちんと受け止め,それを 次回に生かさないとだめなんですね。  「御師」とは,たとえば富士山や伊勢などで,お参りに来た人を泊めながら,案内 したり,簡単な祈祷をしたりすることを生業にしていた人のことなんだそうです。今 ふうに言うと,「ガイド」「ツアーコンダクター」といったところでしょうか。  この御師こそ日本版インタープリターではなかったかと思えるのは,たとえば,伊 勢神宮はずっと朝廷の庇護の下で発展してきたのですが,武家社会が成立してくる と,朝廷の力も弱まり,そこまで手がまわらないようになってきました。そのとき に,伊勢神宮を地元で守り,存続させてきたのが,御師だったんだそうです。他から 来た人をガイドし,その良さや価値を伝え,御師がいることで,その土地のことがよ く分かるようになる。しかも,その土地を自ら守る・・・まさにこれはインタープリ ターと言えるのではないでしょうか。・・・そんな話から講義が始まりました。  今井さんのお話はカセットテープに録音してあります。養成講座の報告書を作りた いので,どなたかこれを聞きながらパソコンに入力していただけませんか? パソコ ン通信している人なら,テキスト形式で,そのまま送っていただけるとありがたいで す。特典は・・・今井さんのテープをダビングして差し上げるくらいしかありません が・・・。 ●第2講 乙女高原の自然  植原がスライドを使って行いました。まず,乙女高原の四季を写真で紹介し,それ から,乙女高原の自然の特徴を整理して示しました。乙女高原の自然の特徴は・・・ 1.標高1700メートル(→夏が短く冬が長い→植物が生長するのに時間がかかる →強い自然ではないので,つきあい方に気をつけなければならない) 2.亜高山性高茎草原(茎が高いので踏みつけに弱い→草原の中に入ってほしくな い。レジャーシートはもってのほか) 3.人の手によって保たれている自然(草刈りすることで遷移が止り,草原景観を維 持している→「人と自然との関わり」も保全しないと守れない自然) 4.多様な環境がモザイク状に(草原なら草原がずっと広がっているというのでな く,いろいろな環境が狭い範囲にてんこ盛りになっている=草原・湿地・ブナ林・ミ ズナラ林・ダケカンバ林・シラカバ林・カラマツ林・・・) 5.自然の質が低下しつつある(遊歩道の土壌流失,ごみ,よそもの植物の侵入・・ ・) 6.多くの人に愛されている自然(スキー,自然,ハイキング,キャンプ,天体観 測,スケッチ,写真,・・・) ●自己紹介  昼食後,受講者お一人お一人に自己紹介をしていただきました。遠く東京・板橋や 神奈川・小田原からいらしている方もいて,びっくり! ●野外実習 インタープリテーション体験  雨でしたが,予定どおり,野外実習を行いました。  受講者を2つの班にわけ,A班は前半・今井さん,後半・植原のインタープリテー ションを体験しました。B班はその逆です。  ぼくが行ったプログラムはこんな感じです。 ・二人一組になって,一定時間,風景を眺め,二人のうち一人が質問を考えて出題 し,もう一人がそれに答えるという「風景描写ゲーム」 ・参加者の家のある方向に立ってもらい,どんなところから来ている人が多いかがわ かるようなゲーム(ぼくが立っている場所を総合会館として,そこから一歩南が塩 山,その隣が山梨市,ちょっと離れて甲府。ずっと東南の方向に離れて小田原といっ た感じ。「人間地図を作ろう」とでも言えばいいかな。 ・筆ペンとダンボール紙を渡して,俳句つくり。つくってもらった句をみんなで分か ち合いました。  ぼくと同時に今井さんも実習をやってくださっていましたので,ぼくは今井さんが どんなことをやっていたかはわかりません。どなたか,ぼくに代わってリポートして くださるとありがたいです。  あっという間に第1日目が終了してしまいました。受講生の皆さん,ご苦労様でし た。また,お忙しい中,時間を作ってくださった今井さん,ありがとうございまし た。  また,スタッフの皆さんも,本当にご苦労様でした。  いよいよ2日目(5月25日)は乙女高原が会場です。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ○○○ノスリの遊び飛びは,オスの求愛行動だった!○○○  いやー,インターネットって便利ですね。メルマの前号に「ノスリの遊び飛び」と いうお話を載せたところ,さっそくお二人の方からメールをいただきました。 ●東京でススキ草原の保全活動をしていらっしゃる佐藤方博さん(生態工房)  先日のメルマガにあった「ノスリの遊び飛び」はディスプレイ飛翔の一種で、波状 飛翔ディスプレイと呼ばれているものではないかと思われます。  「日本のワシタカ類(文一総合出版)」の記載を引用すると・・・ ・・・風上に向かい、少し羽ばたいた後、滑翔でスピードをつけて急上昇に転じ、体 がほとんど垂直になって失速したところで体を水平に戻し、翼を閉じるか半閉じにし て急降下し、翼を広げて再び急上昇に移るということを繰り返すものである。急上昇 してそのまま宙返りすることもある。・・・  ディスプレイ飛翔は早春に観察される行動ですが、なかなか見ることができませ ん。良く晴れた、春らしい日に見られるので、まさに春の空で遊んでいるという表現 がぴったりだと思います。 ●香川・まんのう公園のインタープリター曽根康男さん  第069号に書かれていた「ノスリの飛び遊び」ですが、2羽いたこと、下降と上 昇をくりかえしていたことから、求愛のためのディスプレイ・フライトだと思いま す。植原さんがはじめに見つけたのが「彼」で、次に見つけたのが「彼女」ですね。  香川では(というか、四国では)ノスリは冬鳥で、個体数は多くはないのですが、農 耕地、広い川原、山林など、いろんな場所で見かけます。若いのが多いので、秋に独 立した若鳥が南下しているもののようです。もしかすると乙女高原で巣立ったのもい るかも・・・。(引用終わり)  そうですか。遊び飛びをしていたのが彼で,近くを飛んでいたのが彼女だったんで すか。なるほど、道理で(?)嬉しそうに見えるわけですね。  じつは今日も乙女高原に行ってきて,すごいシーンを見てしまいした。(たぶん) 「ノスリの遊び飛び」の次のステップです。いったい何が見られたのか? 次のメル マをお楽しみに・・・。 ------------------------‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ ご意見/ご感想/情報はこちらに・・・  mailto:xxxxxx@j-gate.net バックナンバーをご覧になりたかったら・・・・  http://www.otomekougen.npo-jp.net/mailmagajin.html 乙女高原.ファンクラブのホームページは・・・・・  http://www.otomekougen.npo-jp.net/ 「ウエちゃんの乙女高原自然観察記」は・・・  http://www.otomekougen.npo-jp.net/observ/observ_top.htm ※この号は,348人にお送りしています。「乙女高原メールマガジン」は希望する 方に無料で配信しています。まわりにご希望の方がいらっしゃいましたら,アドレス とお名前を「返信」してくだされば,メール配信のリストに加えます。  お互いに顔の見えるような関係の中でメール配信したいので,あえて自動配信の メールマガジン用ホームページ等は利用しておりません。