□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■    乙女高原ファンクラブ 公認  乙女高原メールマガジン 第071号 2003.4.29. 発行者:植原 彰 (乙女高原のある町・牧丘町在住) □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ ○○○乙女高原リアルタイムレポート○○○   乙女高原の春のはじまり       ■2003年4月27日の乙女高原■ ●林道解禁  4月25日で、長い長い冬季の林道閉鎖が終わりました。いよいよ乙女高原の春が始 まります。さっそく車で乙女高原へ向かいました。  林道の途中,ヤマブキの派手な黄色と,控えめな(下向きなので,なおさら控えめ に見える)モミジイチゴの白い花が目立ちました。  沢沿いのダンコウバイの,木全体が黄色くなっているように見える花の写真を撮り たくて,車を降りたところ,すぐ近くでガサゴソと音が。4頭のシカの群です。しば らくの間,こっちをじっと見ていましたが,すぐに土手を駆け上り,やぶの中に消え ていきました。よく目立つ白いお尻を残すような感じで・・・。  里に近いところでは,トチノキの芽吹きがだいぶ進んでいましたが,標高が高くな るにつれて,つぼみがだんだん小さくなってきます。季節を逆行しているみたいでし た。 ●湿地には「ところてん」がいっぱい  手塚小屋跡地裏の湿地に行ってみると,先日見つけたヤマアカガエルの「透明イク ラ状」の卵の他に,「トコロテン状」のヒキガエルの卵もありました。  いくつか観察していくうちに,卵塊の一つが動いているではありませんか。注意深 く「ところてん」を押しのけて,探ってみると,いましたヒキガエル。あまり動きは 活発ではありません。手探りで調べてみると,下にまだなにかいそうだったので,や さしく浅いところに動かしたら,もう一頭のヒキガエルが下にいて,上におんぶした ヒキガエルが前足でがっちりとしがみついていました。まるで柔道の締め技のよう に,すごい締め付け方です。こんなに力強く締め付けられて,しかも,水の中にずっ と押し沈められていて,下の方のカエル(メス)は死んでしまわないかと心配になり ました。  2頭のカエルに夢中になっていたので気付くのが遅くなってしまいましたが,すぐ 近くにカエルの新鮮な死体を発見。内臓と太ももの部分が食べられています。いった い誰のしわざ???  湿地ぞいに下ってみると,アメンボは泳いでいるし,2箇所だけでしたが,タゴガ エルの声が湿地の土の中から聞こえていました。  いくつかの湿地では,バイケイソウの巨大な芽も地面から立ち上がっていました。 ●花のない乙女草原  乙女高原裏の林道の脇には,ところどころ,まだ雪が残っているくらいです。草の 花は湿地のクリンユキフデしか見ることができませんでした。  とはいえ,草がまだ生えていないので,草原内をじっくり歩くことはできます。草 原のえぼじを観察したり,40から50こまとめてしてあるシカの糞を見つけたりし ました。  写真を撮ろうと,座り込んでジッと地面を見ていると,カサコソと小さな音が聞こ えてきます。見ると,たくさんの小さな虫がうごめいています。特に目立つのが,地 上徘徊性のクモと,黒いユスリカです。ズボンにもたくさんとまり,顔のまわりにも ブンブンやってきて,うるさいくらいです。手に止ったところをよくみると,まるで 試験管ブラシみたいな触角をしていました。  林に近いところでは,マルハナバチが飛んでいるのも目にしました。この日,合計 4回,マルハナバチがブーンと飛んでいるのを目にしました。花がない,この時期の 乙女高原で,どうやって生きていくのでしょう。他人事ながら,心配になりました。  今年は休日が少ないとはいえ,ゴールデンウィークです。たくさんの車が来ていま した。うるさいバイク集団も何組か来ました。びっくりしたのは,草原の遊歩道にバ イクが入ってきたことです。どうも母母峠のところから進入してきたようです。あわ てて大きな声で注意し,引き返してもらいました。 ●地上のノスリ  この日は一日中,近くから遠くからノスリの声が聞こえてきていました。湿地・草 原・ブナの森と一日中歩き回り,カラマツの中の遊歩道を歩いていた午後3時ころ, ぼくはすごいシーンを見てしまいました。  そのとき,ぼくの周りには人は誰もしませんでした。立ち止まって,フィールド ノートにメモをしていたその時,突然,カラマツの枝が折れる音が聞こえ,バサバサ という大きな音が聞こえました。  振り向くと,60メートルほど離れた場所で何かが動いています。ばさばさと地面を 翼をたたいているように見えました。急回転をはじめたぼくの頭が出した答えは「ヤ マドリ」。だって,ピチュピチュと,まるで雛が鳴いているような声も聞こえていた のです。てっきり,ヤマドリの親子が,何かに襲われ,親鳥が翼を広げて雛を守って いるシーンだと思いました(後からよく考えてみると,この時期,まだヤマドリが雛 を連れて歩いているはずはないのですが・・・)。  すぐさま,双眼鏡を出して見てみました。カラマツが邪魔でよく分かりません。音 を立てないように場所を移動し,また双眼鏡を覗いてみて,びっくり。だって,そこ には2羽の猛禽の姿があったからです。猛禽って、横顔がりりしくてかっこいいので すが,前から見ると,またいい感じですね。フクロウが猛禽の仲間というの,分かる 気がしました。なんとなく似てますよ。  おっと,話が横道にそれてしまいました。ぼくがそんな印象を持っている間に,2 羽は一瞬,こっちを見て,連れ立って,飛び立ってしまいました。  今となっては定かではないのですが,1羽の上にもう一羽が乗っかり,翼をバタバ タさせていたようにも見えました。これってノスリの交尾シーン? ノスリって地上 で交尾することがあるんですか? ------------------------‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ ■前回,お願いした,乙女高原案内人養成講座の今井さんのご講演のテープ起こし, 八王子の橋元さんが立候補してくださいました。  ほかにも立候補してくださる方がいらっしゃれば,第2講の,ぼくの話もテープ起 こしできるのですが・・・。 ■乙女高原案内人養成講座を修了した方に,案内人のしるしとして,ワッペンをお渡 しする予定でいます。「ワッペンを作る」ということはすでに乙女高原ファンクラブ 世話人会で決定されたのですが,問題はデザインです。どなたか,乙女高原案内人の ワッペンのデザイン,していただけないでしょうか??? お願いっ!! ご意見/ご感想/情報はこちらに・・・  mailto:xxxxxx@j-gate.net バックナンバーをご覧になりたかったら・・・・  http://www.otomekougen.npo-jp.net/mailmagajin.html 乙女高原.ファンクラブのホームページは・・・・・  http://www.otomekougen.npo-jp.net/ 「ウエちゃんの乙女高原自然観察記」は・・・  http://www.otomekougen.npo-jp.net/observ/observ_top.htm ※この号は,347人にお送りしています。「乙女高原メールマガジン」は希望する 方に無料で配信しています。まわりにご希望の方がいらっしゃいましたら,アドレス とお名前を「返信」してくだされば,メール配信のリストに加えます。  お互いに顔の見えるような関係の中でメール配信したいので,あえて自動配信の メールマガジン用ホームページ等は利用しておりません。