□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■    乙女高原ファンクラブ 公認  乙女高原メールマガジン 第075号 2003.6.15. 発行者:植原 彰 (乙女高原のある町・牧丘町在住) □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ ○○○乙女高原 リアルタイム リポート○○○   レンゲツツジ満開!       ■2003年6月15日(日)■  マルハナバチ調べ隊の第1日目(本日)は中止となりましたが,新聞等を見て,当 日来られる方がいないとは言い切れません。主催者として,当日参加者に対応するた め(・・・という大義名分で)乙女に登りました。  林道の途中,もうモミジイチゴが黄色い実をたわわにつけていました。1コだけい ただいて,口に放り込むと,おいしいことおいしいこと。春先,おそらくモミジイチ ゴの花に来てくれたマルハナバチに感謝しながらほおばりました。 ●レンゲツツジに爪あとが  草原はレンゲツツジがほぼ満開でした。  マルハナ隊長の国武さんは,レンゲツツジにはほとんどマルハナバチがきていない とおっしゃっていましたが,半日いて,11匹のマルハナバチを見かけましたが,その どれもがレンゲツツジに来ていました。  ○コマルハナバチの働きばち    ・蜜を吸っていたのが5ひき    ・花粉集めをしていたのが4ひき。  時にはホバリングしながら集めている。おもしろかったのは,おしべの先に大あご と前足でつかまり,それで自分の体を支えながら,後足についている花粉を中足でス リスリしているハチがいたこと。集めた花粉を整理していたのかなあ?  ○オオマルハナバチの働きばち   ・花粉集め 2ひき  ブーンというマルハナ独特の羽音は随所で聞こえましたが,姿が見られた分だけ記 録しました。レンゲツツジ以外に訪花しているマルハナバチはついに見られませんで した。 アマドコロに来ていそうなもんなんだけど,いませんでした。スジグロシロ チョウが来て吸蜜しているのは見かけましたが。  レンゲツツジの花の中には,花びらに丸い小さな穴があいているものもありまし た。きっとマルハナバチがしがみつくように止ったんでしょうね。 ●鳥の声のシャワー  歩いている間じゅう,ずっと鳥のさえずりが聞こえていました。ほぼ絶え間なく聞 こえていたのが,ホオジロ,カッコウ,ビンズイ,ヒガラ,キビタキ,ウグイスで す。それに,ツツドリ,ホトトギス,ジュウイチ,コルリなどが混じりました。朝は アカハラの声も響いていました。  ブナじいさんのところで,しばらくさえずりのシャワーに身を任せていたのです が,耳垢を完全にきれいにし,耳の穴をもっと大きくし,完璧にクリアなサウンド で,鳥の声を楽しみたい・・・なんてへんな妄想が浮かびました。 ●白い木の花。  6月8日は,ミヤマザクラの白い花がきれいでした。今回はズミの白い花がきれいで したよ。近寄ると,甘い匂いが漂ってきます。もっと近づくと,白い花びらの中のお しべの先がだいだい色なのがよく見えました。花は終わりに近く,はらはらと散って いました。地面が花びらで白くなるほどでした。  もう一種類,小さな白い木の花が,木にいっぱい咲いていました。アズキナシの花 です。ハチたち(マルハナバチではなかったです)がきて,盛んに蜜を吸っていまし た。  春から夏にかけて,乙女高原では,バラ科(桜や木いちご,ナシ,リンゴなどの仲 間)の木の花が入れ替わり咲きます。バラ科の木の花だけを集めたミニ図鑑を作って もおもしろいでしょうね。 ------------------------‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ ○○○乙女高原 デ 生態学実験○○○    イタドリ大実験       ■2003年6月15日(日)■  草原の中に,杭が4本ずつ,2箇所にうってあります。これはコドラートと呼ばれる ものの目印で,植物の調査・実験に使われます。草原内に作ったのは10メートル四 方のコドラートを二つ。じつは,ここである実験を始めたのです。   乙女では,数年前からイタドリが猛威をふるってきています。もしかしたら,乙女 高原で行っている草原の管理方法(年に一回。初冬の草刈り)が,彼らにとって,も のすごく居心地がよいものなのかもしれません。  イタドリの花は,お世辞にもきれいとはいえません。だから,イタドリが無くなっ た方がいい・・・とは思いませんが,あまりにもイタドリが増えてしまうと,他の植 物たちが衰退してしまう可能性があります。  ちょうど今ごろ草原を見るとよく分かるのですが,イタドリは他の草に先んじて ニューッと背丈を伸ばし,他の植物が十分大きくなく前に,まるで草たちに傘を覆い かけるように,葉を開いてしまいます。こうなると,もうイタドリ群落の中は真っ暗 で,他の植物があまり見られません。生えているのはシダの仲間ぐらいです。  そこで,一昨年,一部のイタドリを7月に刈り取ってみました。  大失敗でした。  すでにイタドリは大きく葉を広げていて,その下はほとんど草が生えていない状態 でした。2週間後に,刈り取った場所に行ってみたら,草原にもともとあった草花で はなく,アレチマツヨイグサが増えていました。  そこで,今年は,この時期(イタドリがニューッとは伸びるけど,傘を開くように 葉を広げる直前)に,実験的にコドラートの中だけ,イタドリ刈りをしてみました。  草原内の大きなイタドリ群落のど真ん中と端っこに,それぞれ10×10メートル のコドラートをとり,その中のイタドリを全て刈り取りました。本数を数え,持ち 帰って,乾燥重量を計測します。  今後,刈り取ったところ(コドラート内)と,他の場所を比較していくつもりで す。実験がうまくいったら,来年,イタドリの草刈りをする範囲をもっと広げようと 考えています。 ・・・とはいえ,こんな実験初めてです。ご意見がある方,「それだったら,こんな 実験(実践)をしている所があるよ」といった情報をお持ちの方,ぜひ,教えてくだ さい。アドバイスをください。 よろしくおねがいします。 ------------------------‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ ご意見/ご感想/情報はこちらに・・・ mailto:xxxxxx@j-gate.net バックナンバーをご覧になりたかったら・・・・ http://www.otomekougen.npo-jp.net/mail_mag/ 乙女高原.ファンクラブのホームページは・・・・・ http://www.otomekougen.npo-jp.net/ 「ウエちゃんの乙女高原自然観察記」は・・・ http://www.otomekougen.npo-jp.net/observ/observ_top.htm ※この号は,352人にお送りしています。「乙女高原メールマガジン」は希望する 方に無料で配信しています。まわりにご希望の方がいらっしゃいましたら,アドレス とお名前を「返信」してくだされば,メール配信のリストに加えます。  お互いに顔の見えるような関係の中でメール配信したいので,あえて自動配信の メールマガジン用ホームページ等は利用しておりません。