□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□    乙女高原ファンクラブ 公認  乙女高原メールマガジン 第096号 2004.3.27. 発行者:植原 彰 (乙女高原のある町・牧丘町在住) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・   ▲▼ も く じ ▼▲ NEW! 0.【ニュースニュース】 NEW! 1.【観察報告】 3月26日の乙女高原     2.【募集】 第2期乙女高原案内人養成講座 ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■   0.【ニュースニュース】 ●@第2期乙女高原案内人養成講座への応募が始まりました。山梨日々(3.16.)や読売 (3.26.)の紙面で紹介されました(他の新聞でも見かけたら,ぜひ,教えてくださ い)。すでに多くの方が応募しています。先着順ですので,申し込むおつもりがある 方はお急ぎください。 ●A乙女高原ファンクラブの次回世話人会は4月7日(水)の午後7時30分から牧丘 町総合会館2階です。乙女高原案内人養成講座等について話し合います。「世話人」 会という名称ではありますが,どなたでも参加できますし,実際,世話人ではない方 も参加してくださっています。開かれた会ですので,ぜひ,ご参加ください。乙女高 原を守っていくための知恵を出し合いましょう。 ●B山形県は鳥海山の南麓に八幡町(やわたまち)という町があります。この町のシ ンボルマークはなんとイヌワシで,乙女高原ファンクラブと同じように「鳥海やわた インタープリター協会」というのがあって,町と協働で観察会等をしています。3月 20日から21日にかけて,植原がここで講演&自然観察研修会をしてきました。  地吹雪が起こる地域柄から道路の片側についたてがあったり,すだれを縦にしたよ うな感じのものが家屋のまわりを取り囲んでいたりして,吸いつけられるように景色 を見てきました。また,自然観察実習のフィールドは,まだまだ雪が深く,「雪用の こぎり」を持っていらっしゃる方がいたので,それをお借りして雪を地面まで掘り下 げ,「雪の地層」をじっくり観察しました。  講演の内容は,もちろん乙女高原ファンクラブの活動内容で,特に乙女高原案内人 の養成と活動についての話を中心にしてきました。このように,乙女高原での活動 は,いろいろなところから注目されています。 ------------------------‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐     1.【観察報告】  ●2004年3月26日の乙女高原●  この日,ぼくは朝から年休を取っていました。前日午後からの雨も止み,青空が見 えてきたので,乙女高原へ行ってみることにしました。  林道を車を走らせていると,目立ったのが,ハンノキの花でした。マッチ棒ほどの 長さで,えんぴつ・・・ほどの太さはないかな?・・・の雄花が枝先からいくつもぶ ら下がっているのですが,その色が鮮やかなワインレッドなんです。それがとっても 目立ちました。  途中で車を乗り捨て,歩いていくことにしました。ぼくの家では昨晩は雨だったの ですが,この辺は雪だったとみえて,ウラジロモミの枝にはずっしりと雪が積もって いましたし,路面も深いところでは10センチほども積もっていました。とはいえ, 春先の雪ですから,ぐっしょりと濡れており,長靴で歩くと,そこからどんどん融け ていくような感じでした。  積もった雪の上に,マユミの枯れた実が柄ごとバラバラと落ちていました。これも ハンノキの花同様,この時期特有の風景でしょうね。  コガラたちが春が来たのがうれしくて仕方ない・・・といった感じで,盛んにさえ ずっていました。シジュウカラもそれに負けじと,歌っています。  母母峠から遊歩道に入りました。しばらく歩いているとクエックエックエッ・・・ ・と,なんて形容すればいいんだろう・・・「怪獣の生まれたての赤ちゃんがたくさ んいて,大声で鳴いている」といった感じの声が聞こえてきました。  さっそく声の聞こえる方に歩いていくと,湿地の水面が波立っています。カエルた ちに違いありません。近寄って写真を撮りたかったので,向こう岸に渡り,近づいた ら,・・・声も止んでしまい,カエルたちの姿もまったく見られませんでした。どこ かに隠れてしまったに違いありません。  そこには卵塊が4つあったので,とりあえず,写真に撮っておきました。「トコロ テン状」ではなく「イクラ状」の卵塊だったので,ヤマアカガエルだろうと思ったの ですが,ぼくの知っているヤマアカガエルのたまごとは違って,粒々がなんとも白っ ぽいし,ゼリー状のブヨブヨも少ない感じがしました。  どうしてもカエルの写真が撮りたかったので,その場でジッと待つことにしまし た。雪の上で身動き一つせず,じっと立っていたのです。ちょっとでも足を動かせ ば,その震動が伝わってしまうだろうと思ったのです。10分ほどすると,水底の落 ち葉が動き,カエルが一匹,顔だけ出してくれました。写真を撮ろうと思って,ポ ケットからゆーーーっくりとカメラを出しました。彼が(彼女かなあ?)警戒心を 持ったら,また,隠れてしまうと思ったので,かなりゆーーっくり出したつもりなの ですが,ぼくがカメラのスイッチを入れる前に,彼は再び落ち葉の下に隠れてしまい ました。  こんなにこちらの動きに敏感なら・・・・と,今度は,立って,カメラを構えた状 態で,ジッと待つことにしました。待つこと20分(最初からだと30分),さっき とは違うカエルが落ち葉の下から出て来て,しかも水面から上に顔を出しました。で も,体は落ち葉の下に隠したままです。ぼくは何枚もカメラのシャッターを押しまし たが,今度は逃げませんでした。  そのうち,そのカエルがすっと出て来て,水面に浮かびました。体の全体が見えま す。またまた10分ほど我慢していると,1匹2匹とカエルが水底から出て来て,水 面に浮かびました。そして,クエックエックエッ・・・と鳴きながら,別のカエルの 上に乗ろうとします。が,すぐにそれをあきらめ,また,別のカエルのところへ・・ ・。という行動を始めました。  こうなったら「カエル合戦の火蓋は切って落とされた」って感じです。10匹,2 0匹,・・・とカエルの数は増えていき,最終的には,ぼくのすぐ足元で,30匹も のカエルたちが組んずほぐれずの大乱闘を始めました。ぼくの右側からもカエルたち の声がたくさん聞こえていましたから,少なくともそこに50匹はカエルが来ていた と思います。  ぼくは夢中でシャッターを押しました。午後2時半ころでした。日が翳り初めてい たので,自動的にフラッシュがたかれてしまいましたが,カエルたちは動じませんで した。  フラッシュを多用したせいか,デジカメの電池が切れてしまいました。しかたがな いので,ゆーーーっくりと腕を動かし,デイパックの肩紐をはずそうと思ったら,そ れだけで,カエルたちはすぐに鳴くのを止め,まるでクモの子を散らすように水底の 落ち葉の下に隠れてしまいました。  一見するとなんの変哲もない,ただの湿地。でも40分我慢したら,足元で,こん な自然のドラマを垣間見ることができました。やっぱりジッと待つことって大切なん ですね。  それに,自然には年に何度か「お祭りの日」があるんだけど,何度も通わないと, その「お祭りの日」に運良く出会うことはできないんだなあとも思いました。だっ て,ヤマアカガエルのカエル合戦には初めて出合ったんですもの。しかも,帰り際に 見てみると,カエルの卵は,あきらかにさっきと違って見えました。見慣れたヤマア カガエルの「イクラ状」卵塊だったのです。さっき見たのはホントに産みたてホヤホ ヤの卵だったんですね。「今年のヤマアカガエルの産卵初日は3月26日!」と,胸 を張って言えるなあと思いました。 ※ヤマアカガエルのカエル合戦の様子を写真に撮って,乙女高原ファンクラブのホー ムページに公開しています。よろしかったら,ご覧ください。以下がアドレスです。 http://www.otomefc.net/album/imgbrdv.cgi ------------------------‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐     2.【募集】  ●第2期乙女高原案内人養成講座●  以下は概略の紹介です。詳しくは http://www.otomekougen.npo-jp.net/2004_interpreter.html 〇主催:乙女高原ファンクラブ 〇期日と会場  第1回 4月18日(日) 牧丘町総合会館 牧丘町窪平(文化ホールの近く)  第2回 5月23日(日) 乙女高原グリーンロッジ 牧丘町北原(乙女高原)  第3回 6月6日(日) 乙女高原グリーンロッジ 牧丘町北原(乙女高原) 〇定員:30名で,先着順。   申し込みの受け付けは3月1日午前10時から始めます。 〇費用:講習会費用は3回分合計で1000円。  登録する際にはさらに登録料2,000円が必要。 ------------------------‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ ご意見/ご感想/情報はこちらに・・・  mailto:xxxxxx@j-gate.net バックナンバーをご覧になりたかったら・・・・  http://www.otomekougen.npo-jp.net/mail_mag/ 乙女高原.ファンクラブのホームページは・・・・・   http://www.otomekougen.npo-jp.net/ 「ウエちゃんの乙女高原自然観察記」は・・・ http://www.otomekougen.npo-jp.net/observ/observ_top.htm ※この号は,399人にBCCでお送りしています。「乙女高原メールマガジン」は 希望する方に無料で配信しています。まわりにご希望の方がいらっしゃいましたら, アドレスとお名前を「返信」してくだされば,メール配信のリストに加えます。  お互いに顔の見えるような関係の中でメール配信したいので,あえて自動配信の メールマガジン用ホームページ等は利用しておりません。 以上。