file No. 0201
Date 2002/6/22
タイトル イタドリの虫たち

イタドリは乙女高原ではどこにでも生えている,ごくありふれた雑草です。

6月22日,なんとなく一株のイタドリを見ていて「?」と思いました。 ところどころ,イタドリの枝が垂れ下がり,しおれているのです。 そのときは「誰かがイタズラして茎を折ったのかなあ」と思いました。
ところが,草原の中を歩きながら,それとなく見てみると,それこそ,たくさん, しかも,遊歩道沿い以外の場所でも見つかります。しかも,中には,ごていねいにも 葉と茎を合わせて,葉巻のように巻いてあるものもあります。「これはイタズラじゃ ないぞ」と思いました。

2つの写真(前出の2枚)をよーく見てください。違う株を撮ったはずなのに,同 じ虫が写っていませんか?虹色に輝く,宝石のような小さな虫です。よく見ると, 首(口?)が長くて,とてもユーモラスな姿をしています。

もう少しクローズアップした写真がこれです。

どうも,イタドリの茎を折ったのも,丸めたのもこの虫のしわざのようです。図鑑 で調べると,詳しい名前まではわかりませんでしたが,ハマキチョッキリの仲間とわ かりました.名前の順序は逆ですが,葉を「チョッキリ」切って,巻くんだから,名 前そのまんまの虫だなあと思います。

この虫,葉や茎を巻いて,いったいどうするのかと思ったら,中に卵を産むんだそ うです。この葉巻は自分の子どもへの「家兼食料」の誕生プレゼントだったんです。

そうやって,いろいろなイタドリを観察しているうちに,こんな虫も見つけました。

イタドリの葉と比べて,本当に小さな小さな虫であることがわ かると思いますが,その小さな虫が葉を切り取って,丸めていたのです。さっきのが 葉巻なら,今度のはロールキャベツです。 虫がそのロールキャベツに抱きついているのがわかりますか?
ハマキチョッキリと同じく,このロールキャベツは自分の子どもへの誕生プレゼン トになるのでしょう。

またまた面白くなって,いろんなイタドリを観察していたら,まさにイタドリの葉 を切っているまっ最中の虫まで見つけました。ずっと見ていたら,葉を巻く様子も観 察できたでしょうね。

ほかにもイタドリにはいろいろな虫が来ていましたよ。

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