file No. | 0301 | |
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Date | 2003/01/11 | |
タイトル | 雪の上に刻まれた「魂」たち〜2003年1月11日の観察記〜 | |
クロスカントリスキーは不思議なスキーです。一般のアルペンスキーはスキー靴を
履くとまるで「ガンダムの足」になってしまいますが,クロカンスキーは
ハイカットの(くるぶしが隠れる)スニーカーといった感じです。 さて,今回のタイトルはキザっぽく「雪に刻まれた魂」なんてつけました。英語で はsole(足の裏→足跡)とsoul(魂)がまったく同じ発音のため,「雪の 上の足跡は,真っ白い書物に記された魂だ」という表現があるそうで,そこから つけました。それくらい,たくさんのsoulが刻まれていたのです。 乙女高原で見つけたsoulたちを紹介します。
まずはノウサギの足跡。ぼくの「乙女高原メールマカジン 063号」でご紹介した通り, ノウサギは,まるでぼくらが(連続して)跳び箱を跳ぶように走っています。 まず小さな前足をトトンとついて,その前足より前に,大きな後ろ足をバンッと 同時について,大きくジャンプしています。ですから, ・・= ・・= ・・= といった感じについています。進行方向は→です。 テンはイタチの仲間。大きな特徴は短足胴長な体つきです。そんな体つきのため, まるでシャクトリムシのように歩いていきます。ですから,足跡は2つずつ対に なってついているように見えます。前足をついた同じ場所に後足もついているので, なんとなく足跡が乱れているように見えることが多いです。
キツネは速いスピードで走るのが信条。そのためには肩幅を狭め,空気抵抗を少なく
する必要があります。肩幅が狭いものですから,右足跡も左足跡もほぼ体の中心線の
真下に付きます。・・・となると,どんな足跡が残されるでしょうか?
小さな足跡が対になって,ついていました。「ミニ」テン?・・・違います。足跡を
よーくみると,対になっている足跡の真ん中に,何か細長いひものようなものを引き
ずった跡が見られます。となると,これは「細長いしっぽを持った,小さな動物」と
いうことになります。このように,だんだんと推理を進めていくと,だんだん足跡の
主の動物のシルエットがはっきりしてくるような気がします。 そうそう。林道を歩いていたら,なんか雪の上にゴミのようなものがあります。一面 真っ白なので,その「ゴミ」が目立っています。なんだろう?と見ていたら,その 「ゴミ」が動き出すではないですか! びっくりして,近づいてみると,なんと6本足。 昆虫だったのです。羽は・・・見当たりません。ガガンボ(かとんぼ)の羽をとった ような姿かたちでした。 たいがいの虫は,見れば何の仲間(チョウの仲間,ハチの仲間,カメムシの仲間・・・) か見当がつきますが,まったく見当がつきませんでした。 それにしても,虫は変温動物のはずなのに,標高1700メートルの冬に出てきて, しかも,雪の上を歩いているなんて,いったいどういうことなんでしょう?? 「雪の上を歩く虫」の情報をお持ちの方,ぜひ,教えてください。 |
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