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        「今シーズンは暖冬」という長期予報に反して,寒い冬が続いています。12月21日,
         乙女高原はすでに雪の中でした。 
         いつもの年だと,この時期,乙女高原は寒いには寒いですが,雪はあまり降らないので,
         巨大霜柱が楽しみなのですが(詳しくは
         ウエちゃんの乙女高原自然観察記 file No.0309 冬の初めの巨大な・・・2003年12月21日 ),
         今シーズンは早い時期から雪が降ってしまいましたので,霜柱を観察する楽しみはなくなってしまい,
         残念に思っていましたが・・・
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        草原の雪が真っ白ではないんです。なんか,ごまでもまいたように見えます。
        「なんだろう?」と思って目を近づけてみると・・・
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         殻 
         たね  | 
      
        まわりの森から飛んできた,木のたねたちでした。
        これは,ウラジロモミのたね(左)と,そのたねが挟まっていた「殻」(右)が
        バラバラになったものです。松ぼっくりの「枝」みたいなところが一つ一つバラバラに
        なったものと言えばイメージが湧くでしょうか。
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        中央に見える,透明な翼を持っているのが,シラカバのたねです。右上の鳥のような
        あるいは飛行機のような形のものは,「殻」がバラバラになったものです。写真では
        騙されてしまいがちですが,すごく小さなものですよ。
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        ブーメランのようなカエデのたねです。たぶんウリハダカエデだと思います。
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        シデ類のたねです。たぶんクマシデではないかと思います。
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        これは何のたねか分かりますか? これはカラマツのたねです。右側のたねに食われた
        ような形跡がありますよね。気になるところです。
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        おもしろかったのは,動物の足跡があると,そこが「たねの吹き溜まり」になっていたこと。
        動物が歩くと,そこから木々の芽が出てくるんでしょうか。宮崎駿の「もののけ姫」に,
        シシ神というシカのような「神様」が歩くと,そこから草木の芽が急速に成長するシーンが
        ありますが,それを思い出しました。
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        雪が降ったことで霜柱は見ることができませんでしたが,雪が降ったからこそ,草原の
        中に,じつはたくさんの木々のたねが森から飛んで来ていたことが分かりました。
        このたねたちが,草原を森に変えていく原動力になるんですね。そして,それを上手に
        阻止しているのが,秋の草刈りということが,あらためてよく分かりました。
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